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ステロイドってどんな薬?副作用があるって本当?

2018.04.29

ステロイドってどんな薬?副作用があるって本当?


ステロイドと聞くと、多くの人が塗り薬を思い浮かべるでしょう。「怖い」とか「使わないほうがいい」と思っている人もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、ステロイドにはいろいろな強さのものがあり、薬の剤形や副作用にも違いがあります。今回は「ステロイド」について解説します。

■ステロイドとは

ステロイドは、腎臓の上のほうにある副腎皮質というところで作られたホルモンのうち、糖質コルチコイドという成分を合成した薬です。抗炎症反応と免疫反応を抑制する働きが主な効果として用いられます。そのため、アレルギーに関連した疾患や、炎症反応が強く出る疾患で用いられることが多いです。


ステロイドの剤形は、塗り薬のほか、錠剤、吸入薬、注射薬、点鼻薬、目薬があります。病気の種類によって、これらの剤形が使い分けされています。

■ステロイドのメリット、デメリット

ステロイドは難治性の炎症性疾患にも用いられるほどの薬です。この強い「炎症反応抑制効果」は、ステロイドを使うメリットといえるでしょう。抗がん剤の副作用による炎症や痛みに効果があるほか、食欲不振、吐き気、全身倦怠感、むくみ、呼吸困難にも使われることがあります。


一方、デメリットとしては「適切に使わないと長期依存しやすく、やめるのが難しくなること」があげられます。

■ステロイドの副作用

上述のデメリットのほか、ステロイドの副作用を心配される方は多いと思います。しかし、医師の指示通りに正しく使用すれば安全に治療を継続することができるでしょう。


ステロイドの副作用は、種類によって異なります。


・飲み薬、注射薬の場合

ステロイドの飲み薬、注射薬は多量に長期継続していくと、副作用として糖尿病、骨粗しょう症、高血圧、緑内障などが起きる可能性があります。軽度なものでは不眠、満月様顔貌(まんげつようがんぼう)、肥満傾向、多毛や皮膚の萎縮、月経異常などが生じることもあります。


・塗り薬(外用薬)の場合

ステロイドの塗り薬(外用薬)は、副作用が生じるのは基本的には塗布している部分に限定されます。症状には、使用を中止すると治る「可逆的なもの」と、使用を中止しても治らない「不可逆的なもの」があります。可逆的なものとしては、にきびや毛包炎、多毛、口囲(こうい)皮膚炎。不可逆的なものとしては、皮膚が薄くなったり、細い血管が浮き出てくる症状が表れる可能性があります(強い製品を6カ月〜何年も使った場合)。


・吸入薬の場合

ステロイドの吸入薬は使用後にうがいをしないで放っておくと、口の中にカンジダと呼ばれる真菌が繁殖する場合があります。



どの薬にもいえることですが、副作用がない薬はございません。つまり、ステロイド自体が「危険な薬」なのではなく、「正しく使用しないことが危険」といえるのではないでしょうか。もし、なんらかの疾患でステロイドが処方された際は、医師に相談しながら正しく使うようにしましょう。


(執筆 宮本知明/薬剤師-健康検定協会-)