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海外から日本に美容整形の施術を受けに来る人はいる? どんな人が多い?

2018.05.09

海外から日本に美容整形の施術を受けに来る人はいる? どんな人が多い?


海外から日本を訪れる観光客は増加の一途をたどっています。ですが、実は観光ではなく「医療」目的で訪日する外国人も増えているのです。では「美容外科」の分野でも外国人受診者は増加しているのでしょうか?『高須クリニック』の高須克弥院長にお話を伺いました。

取材協力・監修



高須克弥 院長


1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。昭和大学医学部客員教授、日本美容外科医師会会長。脂肪吸引手術など世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広い。日本赤十字社金色有功章、紺綬褒章を受章。『ダーリンは70歳・高須帝国の逆襲』(Kindle版)、『行ったり来たり 僕の札束』(小学館)、最新刊は「炎上上等」(育鵬社)。


⇒『高須クリニック』公式サイト

http://www.takasu.co.jp/

■美容外科では外国人受診者が増えているって本当?

――経済産業省では「医療インバウンド」※1を増やそう、といった動きがありますが、美容外科でも外国人受診者は増えているのでしょうか?


高須院長 美容外科でも日本で施術を受けたいと希望する人は増えていますね。僕の今日の診察も外国の方ばかりでしたよ。


――どの国からの人が多いでしょうか?


高須院長 今は「中国」から来る人が圧倒的に多いですね。もともと中国の方、韓国の方が多かったんだけれども、韓国の方はずいぶん減ったように思います。


――それはなぜでしょうか?


高須院長 韓国はもともと美容整形の盛んな国ですが、細かい施術なら自分の国で行えるからでしょうね。また現在、韓国が不景気ということも影響していると思います。施術にお金をかけられる人が減っているのでしょう。そのため、韓国の美容外科は壊滅状態と聞きます。


――美容整形目的のインバウンドもやはり多いのですね。


高須院長 バスがクリニックの前に着いたと思ったら集団で施術を受けに来た、なんてこともあります。浅草を見て、銀座でご飯を食べて高須クリニックに来るという、観光コースみたいになっているんだね。ツアー会社が日程に組み込んでいるらしい(笑)。


――中国でも『高須クリニック』はよく知られているのですか?


高須院長 30年ぐらい前から中国に行って美容外科の技術を教えてきたんですよ。当時は美容外科というものが中国にはなかったですからね。僕の教え子たちが今では独り立ちして美容外科を行っています。そういう経緯もあって僕はよく知られているのでしょう。


観光みたいな気持ちがあるから、診察室や僕の写真を撮影していったりね。ただ、ダライ・ラマ法王の写真が飾ってあるのでギョッとする方もいらっしゃいますが(笑)。慌てて写真撮影をやめたりしてね。


――外国人が美容外科の施術を日本で受けたいと思う動機は何なのでしょうか? 安く済むからでしょうか?


高須院長 いえ、美容外科の世界は自由診療ですから、お値段としては安くはありません。この分野では、日本は高額な方に入ると思います。もちろんアメリカなど、もっと高額な国もありますが。


――ではなぜ日本を選ぶのでしょうか?


高須院長 やはり「ブランド」でしょうね。日本も戦後の復興期、それからしばらくは美容外科の技術は低いものでした。やはり優れた技術を学ぶため、その施術を受けるためには外国に行かないと仕方がなかったですね。


それと同じです。現在は日本でも美容外科が一般的になり、技術についてもずいぶん向上しました。そのブランド力が、美容外科がまだ発展途上の国の人にアピールするわけです

■海外の人は、日本でどんな施術を希望するの?

――どのような施術を希望する人が多いですか?


高須院長 うちのクリニックに限ってしか言えませんが、「アンチエイジング」がほとんどですね。つまり、薄毛・しわ取り・たるみ解消などの施術です。トピックとしては、美容外科で「サルベージ」の仕事が増えています。


――サルベージというのは?


高須院長 失敗した施術を直すことです。下手くそな施術を受けた人が困って「元に戻してほしい」「何とかしてほしい」といらっしゃるんですよ。たとえば、韓国で施術を受けたけど失敗しちゃったから日本で受診する、とかね。


――よその医師の失敗を治すのは難しくないのですか?


高須院長 いえ、「ここまでは治せますが、それ以上はできません」ときちんと説明してから行いますからね。韓国の「扇風機おばさん」※2の治療のときも「できないこと」は約束していません。でもやれることはやる。あのときは確か4回の手術が必要でしたね。


一番困るのはね、いわゆる「マイケル・ジャクソン方式」というやつですよ。「お金なら出すから何とかしてくれ」と言って「できないことを希望される」パターンです。


で、ついお金に釣られて貧乏な医者が手を出すと失敗しちゃう。これがまたサルベージが必要になるでしょ? あとでサルベージが必要になるような施術はやってはいかんですよ。美容外科の施術を受ける際には、きちんと説明する腕の良いところを選ぶべきです。


――ありがとうございました。



高須院長のお話によれば、美容外科においても訪日して診療を受ける外国人は増えており、国別に見れば中国人が多いとのことでした。アンチエイジング施術が人気のようですが、これはどの国の人でも同じかもしれません。いわゆる「医療インバウンド」はこれからも増加していくと見られています。


※1ただし、経済産業省の推進する「医療インバウンド」事業では、美容整形や審美歯科等を目的とした外国人患者受け入れは対象としていません。詳細は以下の資料を参照してください。


⇒データ出典:

『経済産業省』「外国人患者の医療渡航促進に向けた現状の取組と課題について」P.6

http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/shoujo/iryou_coordinate/pdf/001_04_00.pdf


※2ハン・ミオクさん(韓国在住)。整形手術を100回以上受け、丸く大きく腫れた顔になってしまったことからこのように呼ばれました。2012年にフジテレビ系の番組で、高須院長率いる昭和大学のチームが「サルベージ」を行いました。

(高橋モータース@dcp)