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理学療法士が教える。鍛えにくい背筋をピラティスで猫背改善!

2018.05.24

理学療法士が教える。鍛えにくい背筋をピラティスで猫背改善!


背筋を鍛えると姿勢がよくなる、ウエストが引き締まるといったメリットがありそうですが、肝心の背筋を強くする方法がよくわかりません。それに、「筋トレをしても鍛えにくくてきつそう」というイメージもあります。理学療法士でプロトレーナーでもある仲川豊基さんに聞くと、「ピラティスなら、座ったままや寝ころんでなどの方法で、負荷が強くなく、短時間で背筋にアプローチすることができます」と話します。詳しくレクチャーしてもらいましょう。

取材協力・監修



仲川豊基氏


鍼灸師。理学療法士。パーソナルトレーナー。アース鍼灸整骨院院長。


アース鍼灸整骨院:

千葉県市川市1-24-3パークテラス市川1F

http://earth-seikotsuin.com/

■目に見えない背面への意識を高めたエクササイズを

はじめに仲川さんは、姿勢をよくするためにもっとも重要なポイントについて、次のように説明をします。

「おなかの脂肪ばかりを気にするのではなく、背筋に注目しましょう。背骨は反る方向には向かないため、背中の筋肉が弱くなると前に曲がってきます。それが猫背の原因のひとつです。運動が苦手な人や女性でも背筋の強化に取り組みやすいように、ピラティスのベーシックな方法で効率よく鍛えていきましょう」


次に、ピラティスの呼吸法と動き方について、

「息を鼻から吸って、口をすぼめて細く長く吐き出すようにします。慣れない場合は意識しなくても自然呼吸で大丈夫です。また、ピラティスは力まかせに行うと大きな筋肉が過剰に働いて、しなやかに動くことができなくなります。筋力と柔軟性を同時にアップするために、ていねいに動くように意識をしてください」と仲川さん。


ではここから、背筋ピラティスの方法を挙げてもらいましょう。

(1)スワン

ヨガで言う「コブラのポーズ」や、腰痛対策のストレッチとしても知られています。ピラティスの「スワンダイブ」の前段階のエクササイズです。背中を反ってキープすることで、背筋に日常の動作とは違う刺激を与えることができます。



床にうつぶせに寝ころびます。軽く肘(ひじ)を曲げて手のひらを耳の横10~20センチメートルのところに置きます。足は骨盤の広さに開き、つま先は寝かせます。鼻から息を吸って、気持ちの準備をします。


口から細く長く息を吐きながら、両方の手で床を押して、上半身を起こしていきます。おへそが床から離れるかどうかのところまで上げるのが理想です。その姿勢で、鼻から息を吸って3~5秒キープをします。次に、口から細く長く息を吐きながらうつぶせの状態に戻りましょう。10~20秒ほど休憩し、3~5回をくり返しましょう。



腰が痛い人は、はじめは両方の肘をつくスフィンクスのポーズから始めて、慣れるにしたがってスワンに持っていきましょう。それでも腰痛を覚える場合は無理をせずに、うつぶせに寝ているだけでも背筋の強化や腰痛対策に有用です。

(2)スイミング

背中、腰、おしりなど、体の背面の目に見えない部位は意識しにくいためにエクササイズを忘れがちです。背中の脂肪を落としたい、ヒップアップしたい、猫背を改善したい場合に取り入れたい動きです。



床にうつぶせに寝ころびます。まず、手はばんざいをするように伸ばし、足は骨盤の広さに開いて伸ばします。鼻から息を吸って、準備をします。次に、口から細く長く息を吐きながら、両方の手、両方の足を床から少し浮かせましょう。



さらに、右の手と左の足を持ち上げて、2~5秒キープをします。


その後、両方の手と足を同じ高さに浮かせた状態に戻してから、今度は左の手と右の足を上げて2~5秒キープをしましょう。再び両方の手と足を同じ高さに浮かせた状態に戻し、鼻から息を吸います。口から細く長く息を吐きながら、手と足を床にそっと下ろします。これを左右交互で1回とし、2~5回を行いましょう。


エクササイズ中、手と足は常に床から離れている状態ですが、もし運動強度がきつい場合は、1回のエクササイズごとに手と足を床に置いてひと呼吸休憩しながら行いましょう。

(3)ソー

ソーとは、「のこぎり」のことで、手はのこぎりを、足は板に見立てています。腰の周囲や背筋を強化するエクササイズであり、同時に、体幹のストレッチを行うことができます。腰からけんこう骨周辺の柔軟性が高まると、腰痛や猫背の予防に期待ができます。



床に座って両方の足を前方に伸ばし、肩幅に開いて足首を上に向けましょう。背筋は上にまっすぐ伸ばします。足は両方の手を横に開いて肩の高さまで上げ、床と平行にします。



鼻から息を吸って準備をします。口から細く長く息を吐きながら顔と上半身を右側にひねります。骨盤からひねるように意識をして、手だけが動くことがないように注意しましょう。鼻から息を吸って正面に戻してから、再び同じ右側へのひねりを5回ほどくり返します。2回、3回と回数を重ねるごとに、ひねる具合を大きくしていきます。次に、左側へのひねりを同様に行いましょう。


これらのエクササイズはどのぐらいの頻度で行えばいいのでしょうか。仲川さんは、

「3つのエクササイズをひと通り行って1セットとし、朝と夜に各1セットずつ行うのが理想です。実践後すぐに血流がアップしたこと、筋肉に刺激が加わったことを実感するでしょう。ピラティスは慣れてくると、動きがしなやかになります。それを実感すると楽しくなってくるでしょう」とアドバイスを加えます。


実践中、きついと感じることなく鍛えられていることが実感でき、これなら継続ができそうです。心なしか背中全体と腰、おしりにかけて軽くなり、姿勢よく歩けているように思います。また、ピラティスの呼吸法を意識するとより気持ちよく行うことができました。これからも継続し、背筋を鍛えて少しでもよい姿勢を目指したいものです。


(取材・文 藤井空/ユンブル)