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疲れ目の証拠?まぶたがピクピク「けいれん」するのはなぜ?

2018.05.29

疲れ目の証拠?まぶたがピクピク「けいれん」するのはなぜ?


突然まぶたがピクピクッとけいれんして驚いた経験、あなたにもありませんか? しばらくしたら収まるものの、気付いたらまた同様の現象が続く……なんてことも。一体何が原因なんでしょうか。北品川にある新馬場眼科の院長・芳賀 剛先生にお話を伺いました。

取材協力・監修



芳賀剛(はが・たけし)先生


新馬場眼科 院長。

山梨医科大学医学部出身。山梨大学医学部附属病院、加納岩総合病院眼科医長等経験の後、 おおたけ眼科古淵医院院長を経て、2016年6月新馬場眼科開院。地域のかかりつけ医として、一般眼科診療以外に弱視・斜視の診察治療にも力を入れている。


▼新馬場眼科

http://shinbanba-eye-clinic.jp/index.html

■20代女性に多いまぶたのけいれんは「眼瞼ミオキミア」


――まぶたがピクピクする症状は何か大きな病気なのでしょうか。


芳賀先生

まぶたがけいれんする病気は大きく分けて2種類あります。ひとつは眼瞼(がんけん)けいれん。40代以上の女性に多い病気です。もうひとつは若い人に多い眼瞼ミオキミアです。20〜30代の女性なら眼瞼ミオキミアの方が当てはまるかもしれませんね。


――眼瞼ミオキミアにはどのような特徴があるのでしょうか。


芳賀先生

上まぶたや下まぶたなどのあたりが、片目だけピクピクと不随意にけいれんします。けいれん自体は1分間も続かないのですが、一度治っても何度も繰り返し起こるのが特徴です。


――眼瞼ミオキミアになる原因はありますか?


芳賀先生

主にストレスや眼精疲労が挙げられます。ミオキミア自体は、まぶただけでなく筋肉が不随意的に収縮することを指します。ただ目の場合はかなり気になる場所なので、他の部位に比べて自覚症状があるのかもしれません。まぶたのけいれんに悩んで診察にいらっしゃる患者さんも少なくないですね。


――眼瞼ミオキミアは身体的・精神的に、どのような悪影響があるのでしょうか?


芳賀先生

身体的には、特にないと言っていいと思います。まぶたに障害などが残ることはなく、特効薬もありません。患者さんには休息を勧めたり、眼精疲労を癒す点眼を使っていただいたりします。

■混同しやすい「眼瞼けいれん」との違いは?


――ちなみに年配の方に多い眼瞼けいれんというものはどんな病気なのでしょうか。


芳賀先生

眼瞼けいれんは両眼に症状があります。まぶたが開きづらい状態で、一生懸命開けようとするので目が疲れます。初期はドライアイの症状に近いので、ドライアイ用の薬を使用するのですが、それでは改善がありません。再度眼科に行って検査をした結果、眼瞼けいれんだとわかることも。眼瞼ミオキミアの方が眼瞼けいれんだと勘違いして病院にいらっしゃることもあります。


――眼瞼ミオキミアよりも重い症状なのですね。眼瞼ミオキミアが悪化して、眼瞼けいれんになるということはあるのでしょうか。


芳賀先生

いえ、こちらは全く別の病気です。眼瞼けいれんになる原因はまだはっきりしていませんが、中高年に多く、女性は男性の2倍といわれています。稀に20代の方でも症状が出ることも。「眩しい気がする」「まぶたが乾く気がする」と感じて、常に強くまばたきをしてしまいます。


――眼瞼けいれんの治療法を教えてください。


芳賀先生

眼瞼けいれんの場合はボトックス治療でけいれんを抑えます。ボトックス注射はボツリヌス菌からとった毒素製剤のこと。神経と筋肉の伝達を遮断することによって、筋肉の異常な緊張やけいれんを取り除けます。だいたい3カ月くらいで効果が切れるので、調子が悪ければ再度注射していく必要があります。一度で完治というよりも長期的に治療することが多いですね。

■ストレスフリーな生活がけいれん改善への近道


――まぶたにけいれんを感じたとき、どの程度の症状で病院に行けばいいですか?


芳賀先生

眼瞼ミオキミアのような短時間のけいれんならあまり怖がらなくても大丈夫ですよ。でも、二日三日と長引くようであれば受診してください。ボトックスのような特効薬はありませんが、眼精疲労などけいれんの原因を見つけて適切な処置をしていくのが大切ですね。


今はパソコンやスマホなどでの眼精疲労も多いので、目が疲れたらこまめに休憩をとっていただきたいです。長くても1時間に1回は5〜10分程度目を休めてください。また、心身ともにストレスを溜めないようにし、規則正しい生活を過ごすことで改善していきますよ。



主に疲れやストレスが原因だというまぶたのけいれん。そこまで恐ろしい病気ではないようなのでひと安心です。ただし若い女性でもまれに眼瞼けいれんに陥ることもあるそうなので、もし違和感を覚えたら眼科へ受診に行きましょう。


(取材・文:西田タニシ 編集:ノオト)