検索
いびきの原因って?「睡眠時無呼吸症候群」以外に考えられる病気

2018.05.28

いびきの原因って?「睡眠時無呼吸症候群」以外に考えられる病気


いびきは加齢とともに増える傾向があります。特に50代以上に多く、半数以上もの人が悩まされているそう。しかし、いびきの原因は加齢だけではありません。なかには「睡眠時無呼吸症候群」など、病気が原因となることもあるのです。今回は「いびきをかく病気」についてご紹介します。

記事監修



鈴木香奈 先生


耳鼻咽喉科医。石川県出身、金沢駅前ぐっすりクリニック院長。耳鼻咽喉科認定専門医。

睡眠時無呼吸症候群の診療を核に耳鼻咽喉科一般診療(鼻アレルギー、耳鼻咽喉科領域の感染症)に従事。女医+(じょいぷらす)所属。


▼金沢駅前ぐっすりクリニック

http://www.gussuri.jp/kanazawa-index.html

■「いびき」をかくのはどうして?

いびきをかくのは、主に睡眠中に上気道(気道のうち、鼻から鼻腔(びくう)、鼻咽腔(びいんくう)、咽頭(いんとう)、喉頭(こうとう)まで)が狭くなることが原因です。


寝ているときは、全身の筋肉がリラックスして緩んでいます。のどや鼻の筋肉も緩みますので、重力によって下に落ちると、上気道が狭くなります。その状態で呼吸をすると、空気が狭くなった上気道を通り、周囲を振動させていびきとなるのです。

■「睡眠時無呼吸症候群」以外にもいびきをかく病気がある

症状としていびきをかく病気では「睡眠時無呼吸症候群」がよく知られています。この病気の人は睡眠中に何度も呼吸が止まったり、止まりかけたりします。眠りが浅くなり、疲労が抜けにくくなったり、日中に眠くなったりすることがあります。高血圧・心筋梗塞(しんきんこうそく)・脳卒中などの大きな病気につながることもある怖い病気です。


そのほか、症状としていびきをかくことがある病気には、以下のようなものがあります。


●鼻中隔弯曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)

「鼻中隔」とは、鼻の穴を左右に分けている壁です。この鼻中隔が大きく弯曲しているのが「鼻中隔弯曲症」です。いびき以外の症状としては、慢性的な鼻詰まりや嗅覚障害があります。また、慢性的な鼻詰まりは鼻の粘膜の炎症を起こしやすく、「副鼻腔炎(ふくびくうえん)」などの病気につながることもあります。


●肥厚性鼻炎(ひこうせいびえん)

「肥厚性鼻炎」は鼻腔内の「下鼻甲介(かびこうかい)」という部分の粘膜組織が増殖・肥大するという鼻炎の一種です。急性鼻炎に繰り返しかかったり、鼻中隔弯曲症やアレルギー性鼻炎からの併発、薬剤(主に点鼻薬)の副作用などが原因で発症することがあります。主な症状は鼻詰まりです。「後鼻漏(こうびろう)」という鼻水が喉の奥に流れる症状が見られることもあります。


●副鼻腔炎

「副鼻腔炎」は鼻の中の「副鼻腔」という空洞になった部分が、細菌やウイルスによって炎症を起こす病気です。いびき以外の症状としては、鼻詰まり・鼻水・咳・頭痛が現れます。症状が長く続くと、「蓄膿症(ちくのうしょう)」や「鼻茸(はなたけ)」になることがあります。

●鼻茸

「鼻茸」は、鼻の奥の「副鼻腔」にポリープができる疾患です。ポリープによって空気の通りが悪くなり、いびきをかくのです。いびき以外には、鼻詰まりや嗅覚障害が現れます。副鼻腔炎から併発することがあります。


●アデノイド肥大

「アデノイド肥大」は、鼻の奥にあるアデノイドという部分が大きく肥大することです。アデノイドは「咽頭扁桃(へんとう)」とも呼ばれ、喉にある「扁桃腺(へんとうせん)」と似た組織です。一般に、アデノイドは3歳ごろから大きくなっていき、6歳ごろに最も大きくなります。その後、体の免疫機能が育ってくると萎縮し、成人すると目視することもできない程度にまで小さくなります。


「アデノイド肥大」は5-6歳ごろに多い病気とされ、いびき以外には鼻詰まりや呼吸困難を起こすことがあります。また、息苦しくなるため口で呼吸をするようになったり、鼻声になったりします。



上述の病気は、いずれもそれほど大きな危険性はないと考えられます。しかし、放置しているとほかの病気につながる可能性もあります。もし、ご自身のいびきを指摘されたら一度病院で検査を受けるといいですね。


(藤野晶@dcp)