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プチ整形ってどんな施術を指すの? 整形手術との違いは?

2018.05.30

プチ整形ってどんな施術を指すの? 整形手術との違いは?


プチ整形といえば「痛みが少ない」、「施術後、すぐに帰宅できる」、「傷が残らない」など……。一般的な整形手術よりも手軽で、ハードルが低いイメージがあるかもしれませんね。さて、このプチ整形ですが、具体的にはどのような施術を指すのでしょうか。一般的な整形手術との違いは? 今回は「プチ整形」について解説します。

記事監修



丸山直樹 先生


銀座マイアミ美容外科院長、昭和大学藤が丘病院形成外科兼任講師。日本形成外科学会(専門医)、日本美容外科学会(JSAPS,JSAS)、医師+(いしぷらす)所属。


▼銀座マイアミ美容外科 公式ホームページ

http://myami-clinic.jp

▼詳細プロフィール

https://mycarat.jp/experts/142

■「プチ整形」と「整形手術」の違いは?

美容・整形の施術では、よく「プチ整形」という言葉を見掛けますね。しかし、「プチ整形」と呼ばれる施術についての定義は定められていません。「糸で留めるだけ」「有効成分を注射するだけ」などの比較的簡単な施術の総称として「プチ整形」という言葉が使われているのです。一般的な「整形手術」との違いは、以下のようなものです。


●「プチ整形」は大きく切らない

一般的な整形手術は「メスでの切開」「余分な組織の切除」「縫合」「プロテーゼ※の挿入」などを行います。「プチ整形」と呼ばれている施術では「大きな切開をしない」ことが特徴です。切る場合でも1ミリに満たない切開のことが多いです。傷痕もほとんど残らないため、リスクが小さい施術だといえます。


※プロテーゼとは、体の欠損を補うための人工物のことです。美容整形の場合、鼻や顎の形を整える人工軟骨や、豊胸に使うバッグなどを指します。


●「プチ整形」は施術にかかる時間が短い

プチ整形は一般的な整形手術に比べ、施術の時間が短いのも特徴です。糸を使う「二重まぶた形成」の場合でも10-15分程度で済んでしまいます。


●「プチ整形」の効果は一時的

一般にプチ整形と呼ばれる施術には何種類かありますが、共通しているのは「時間の経過によって効果が消えていく」ことです。たとえば「ヒアルロン酸注入」というプチ整形の場合、ヒアルロン酸は時間がたつと体内に吸収されて効果が消えてしまいます。そのため、プチ整形で効果を持続させるためには、定期的に施術を受ける必要があります。


一方、一般的な整形手術の場合は余分な組織を切除したり、シリコンなどの吸収されない素材のプロテーゼを挿入したりするため、効果は半永久的に持続します。


●比較的、「プチ整形」は費用が安い

たとえば「二重まぶた形成」という施術のように、一般的な整形手術とプチ整形の両方が選択できる場合、プチ整形のほうが費用は安くなります。


ただし、プチ整形の場合は上記のとおり効果を持続させるには定期的に施術を受けなければなりません。1回当たりの費用はプチ整形のほうが安いのですが、繰り返し施術を受けているうちに多額の費用がかかっていた、ということはあるかもしれません。


●「プチ整形」はダウンタイムが短い

整形手術を受けた後には痛みや腫れといった症状が出ます。そしてこれらの症状が治まるまでの期間を「ダウンタイム」といいます。一般的にダウンタイムはプチ整形のほうが短くなります。

■プチ整形の種類は?

「プチ整形」と呼ばれている施術には、以下のようなものがあります。


●「二重まぶた形成」の埋没法

二重まぶたの形成で人気があるプチ整形です。まぶたを切開せずに、糸で留めて二重まぶたにします。埋没法には糸を通す箇所によって「瞼(けん)板法」「挙筋法」、糸を留める箇所の数によって「2点留め法」「3点留め法」などの種類があります。


ちなみに、一般的な整形手術ではまぶたの上を切開して余分な組織を切除、縫合します。

●「隆鼻術」「豊胸」などに使われるヒアルロン酸注入

「ヒアルロン酸」は人体にも含まれている保水性に優れた成分で、化粧品などに含まれていることもあります。美容整形では、このヒアルロン酸を注入して狙った箇所のボリュームをアップさせる施術を「プチ整形」としています。この施術は、以下のような部位の施術に取り入れられています。


・鼻

鼻を高くしたり、鼻筋を通したりする施術です。鼻根部や鼻背部など、患者の鼻の形によって注入する箇所も変わってきます。

・顎

日本人の骨格は顎が引っ込んで丸くなっていることが多いのですが、顎先にヒアルロン酸を注入して少し前に出すだけで輪郭がシャープになることがあります。また、Eライン(鼻先と顎先を結んだ線のこと)も整います。


・額

平らな額にヒアルロン酸を注入し、丸みを出す施術があります。


・顔の小じわ

目尻のしわ、ほうれい線、ゴルゴ線(目頭の下から頬の中心に掛けて斜めにできる線)といった気になる顔のしわ。しわの溝に沿ってヒアルロン酸を注入すると、その部分が膨らんでしわが目立たなくなります。


・乳房

バストアップにもヒアルロン酸注入は使われています。乳腺の下にヒアルロン酸を注入し、ボリュームアップします。バストアップにヒアルロン酸を使う施術は「プチ豊胸」といわれています。

・臀部(でんぶ)

平らなお尻やたるんだお尻にヒアルロン酸を注入すると、ボリュームがついて形の良いお尻になります。


このようにヒアルロン酸は体のさまざまな部位に使われます。ヒアルロン酸は種類も多く、低価格のものは品質もそれなりです。分子が大きいヒアルロン酸は体内への吸収に時間がかかり、そのため効果が長く持続します。しかし、どのようなヒアルロン酸でも、最終的には体内に吸収されて消えてしまいます。つまり継続して効果を得るには、定期的な注入が必要になります。

●「顔のしわ取り」などに使われるボツリヌストキシン(ボトックス※)注入

「ボツリヌストキシン製剤(「ボトックス」と呼ばれることが多々あります)」という薬剤を注入する施術です。主に顔のしわ取りとして行われています。


「ボツリヌストキシン」は食中毒の原因ともなる「ボツリヌス菌」から抽出される成分で、筋肉の働きを抑える効果があります。顔のしわは「表情筋」の過剰な働きによって形成されます。ボトックスを注射すると表情筋に余分な力が入りにくくなり、しわができるのを抑えられるのです。


ボトックスの効果は永久に続くものではなく、半年程度で治まってしまいます。効果を持続させるには定期的な注入が必要です。人によっては長期間使用しているうちに体内に抗体ができ、効き目が弱くなってしまうこともあります。近年はこの問題を解決し、効き目を長く維持できる「ゼオミン」という治療薬が使われることもあります。


※「ボトックス」はアメリカ『アラガン社』が商標権を持つボツリヌストキシン製剤です。



プチ整形はいずれ効果がなくなってしまうという欠点もありますが、一般的な整形手術よりもリスクが小さいので「美容整形の効果を体験してみたい」という人には向いています。ただし、プチ整形といえども美容整形手術であることには変わりありません。必ず医師から施術のメリット、デメリット、合併症など詳しく説明をしてもらい、よく理解してから施術を受けることをおすすめします。


(藤野晶@dcp)