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「医療ローン」って何?どんな種類があるの?

2018.06.03

「医療ローン」って何?どんな種類があるの?


住宅や車などの大きな買い物をするときに、ローンを組むことがありますね。医療の場合も同じように、医療費を支払うためにお金を借り、分割払いで返済する「医療ローン」があります。主に「公的な医療保険が適用されない診療」について利用する人が多いローンです。今回は「医療ローン」についてご紹介します。

記事監修


前野彩(まえの・あや)先生


CFP(R)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士


『教育費&子育て費 賢い家族のお金の新ルール』(日経BP社)、『本気で家計を変えたいあなたへ<第2版>』(日本経済新聞出版社)、『障がいのある子のお金トレーニング』(翔泳社)、『持つだけでムダ遣いが減る! 魔法の家さいふ』(主婦と生活社:監修・考案)など著書多数。


⇒前野先生の公式HP

http://www.fp-will.jp/

■「医療ローン」とは?

「医療ローン」は医療費の支払いがお金の使い道ですが、この「医療」は公的な医療保険、いわゆる「健康保険」でカバーできる医療費ではないことが一般的です。つまり「自由診療」といわれる医療についてのローンなのです。


日本は国民皆保険制度があるため、一般に広く必要とされる医療には公的な健康保険(ここでは公的な医療保険という意味です)が適用されます。そのため、医療費の自己負担は「原則3割」と安く済み、それでも高額な場合は「高額療養費制度」があるため、わざわざまとまったお金をローンで借りることはないのです。


しかし、不妊治療や審美目的の歯の矯正・インプラント、美容整形などは健康保険が適用されず、かかる医療費が高額になってしまいます。このような場合に医療ローンを利用することがあります。


医療ローンでは、このような医療目的に使うためにたとえば「50万円」などのまとまったお金を借り、これを分割して返済します。ローンですから金利(利子)を付けて返済しますが、金利は金融機関によって異なります。医療ローンの場合、一般的にはクレジットカードのショッピングローン(分割払い)よりは低く設定されています。


また、医療ローンを利用する際には金融機関の審査があります。この審査基準も金融機関ごとに違いますが、「どんな医療を受けるのか」のほか、クレジットカードの審査などで通常行われる「他社借り入れ状況」などもチェックされます。

■「クレカのショッピング分割払い」とは違う!

最近は医療費の支払いにクレジットカードを利用できる病院も増えています。その際に「分割払い」を選べば、これもローンですね。


しかし、この場合は一般に使われるショッピングローンと同じで、分割払いにつく金利(利子)がたとえば年「14.0%」などと高くなります(クレジットカード会社によって異なります)。


医療費をクレジットカードで分割払いするのは、手軽さはあるものの、支払う利息が高いため、手間はかかりますが、金融機関から借り入れるほうが金利は低くなる可能性があります。

■「医療ローン」の実際

名称や形態はいろいろですが、銀行、信販会社、クレジットカード会社などの金融機関が「医療ローン」を提供しています。


銀行の場合には、たとえば「多目的ローン」といった名称でさまざまな用途に対応したローンを提供しており、その用途の中に「保険外医療」が入っていることがあります。ローンの種類によってかかる金利も違いますから、それぞれを確認して目的にあった一番お得なものを選ぶのが良いでしょう。


たとえばある銀行では、そのものずばりの「医療ローン」という名称のものはありませんが、「多目的ローン」という商品の使い道の欄に「旅行・歯科治療など」の記載があります。

・A銀行

金利:5.475%(年変動)


下記のように「目的別に3種類に分けている」といった銀行もあります。


・B銀行 医療ロ-ン

目的:治療費(先進医療治療や不妊治療費用)、入院費用、検査費用、出産費用

金利:5.00-5.20%


・B銀行 デンタルローン

目的:インプラント治療、歯科矯正治療、ホワイトニングやオールセラミックなどの審美歯科

金利:5.00-5.20%


・B銀行 ビューティーローン

目的:美容整形・プチ整形、痩身・豊胸・アンチエイジング、エステや美容化粧品

金利:5.00-5.20%

また、美容整形を行う美容クリニックなどが、ローンでの治療を受けられるようにクレジットカード会社などと契約している場合もあります。ただし、この場合にはローンの契約はあくまでも利用者とクレジットカード会社とのもので、そのクリニックとの契約ではありません。


普通の「ショッピングローンの分割払い」であれば洋服などを買ったときと同じ金利ですが、美容クリニックによっては、「一般的なショッピングローンなどより安く設定」と記載しているところもあります。



医療ローンの多くは、美容整形や歯科で審美的な治療(歯を白くしたりなど)を受ける際に利用されるのがほとんどです。ローンを組むときは、「どこから借りるのか」「金利は何%か」「総支払い額はいくらか」の3点を必ず確認しましょう。


※記事内に記載した金利は記事制作時2018年3月26日現在のものです。


(高橋モータース@dcp)