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持ち家と賃貸、どっちがお得?お金を賢く貯めるコツ

2018.05.31

持ち家と賃貸、どっちがお得?お金を賢く貯めるコツ


いまは十分に生活できるだけのお金があるとしても、老後はどうでしょうか?たとえ年金がもらえるとはいえ、働けなくなって収入がなくなってしまったらどうなるのか、不安になることもありますよね。そこで今回は、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに、「老後のためのお金を賢く貯めるコツ」を教えていただきました。

取材協力・監修



畠中雅子さん


ファイナンシャルプランナー。大学時代よりフリーライターとして活動スタート。マネーライターを経て、長女を出産した翌年の1992年にファイナンシャルプランナーになる。FP資格取得後、大学院に進学。修士課程では生命保険会社の会計システムに関する研究を、博士後期課程では金融制度改革に関する研究をおこなう。現在は、新聞、雑誌、インターネットなどに多数の連載を持つ他、セミナー講師、講演、個人相談、金融機関へのアドバイザー業務、金融関連の調査業務、公的機関のアドバイザー業務などをおこなっている。


■FP畠中雅子のときどき日記

http://moneychild.cocolog-nifty.com/blog/

■詳細プロフィール

https://mycarat.jp/experts/258

老後資産の準備には、1年に2~3回の記帳でOKの「貯金簿」が役立つ

―畠中さんは、家計簿ではなく「貯金簿」をつけて老後資金の準備に役立てているそうですが、「貯金簿」の付け方やメリットを教えてください。


畠中さん:

家計簿は収入と支出を記載するものですが、「貯金簿」はそのときそのときの貯蓄残高を記録するものです。記帳は半年に1回、もしくは3カ月に1回で構いません。日用品の買い物や口座引き落としなど細かく記帳しなければならない家計簿と違って、ズボラな人でも続けやすいです。


「年に2~4回程度の記帳で大丈夫?」と思うかもしれませんが、お金の流れが1円単位まで正確にわかります。大幅に減ったときは「●●を購入した」などの理由も一緒に記録すれば、使い過ぎを改めるきっかけにもなります。


何回か記帳するとどんなふうに増減しているかわかってくるため、「今のペースだと5年後におおよそ●万円は貯蓄できるだろう」なども予測できるようになります。年金生活においては年間の赤字額を把握しておくことが大切なので、貯蓄残高の変動がわかりやすい貯金簿がとても役立ちます。


【貯金簿見本】極めてシンプルなのでノートに手書きで作成もおすすめ!

年金生活に突入したら、マイホームを手放すのも一手

―老後の資産を着実に貯めたいなら、賃貸と持ち家のどちらがいいでしょうか?


畠中さん:

基本的にはどちらでも構わないと思います。ただ、賃貸住まいの場合、現役時代に家賃を払いながら老後の家賃分も貯めないといけないので、老後資産の準備はかなり大変だと思います。そのことを理解した上で賃貸住まいを選択しているのなら問題ありませんが、賃貸住まいを選択している方に理由を尋ねると「住宅ローンを背負いたくない」というケースが少なくありません。住宅ローンというリスクを背負わない代わりに、老後資金を多めに貯めなければいけないリスクを負っていることを理解していないのは危険です。


一方、マイホームを手に入れたいなら、早めの購入がおすすめです。頭金を増やすために購入までの時間をかけすぎてしまうと、結果的に住宅ローンの終了時期が遅くなるリスクを抱えてしまうからです。30代後半くらいまでに手に入れられるよう、購入計画を立てることができたらいいですね。


―マイホームを購入しておけば、老後もその家に住み続けられるから安心でしょうか?


畠中さん:

固定資産税や修繕費用のことを考えると、老後資産が少ない場合は、コンパクトなところへの住み替えを検討したほうがいいかもしれません。同様に、車も軽へと乗り換えたり、都会であればカーシェアリングの利用を視野に入れたりすれば、年間数万円の節約につながります。


また、家や自動車の維持費のような大きなところを変えることなく節約しようとして、たとえば食費を削ろうと栄養の偏った食事を続けるなどすると、体調を崩して医療費が増えてしまうことだってありえます。また、生活コストを抑えるために田舎暮らしを始めたいと考える人もいますが、交通網が発達していない地域での生活は車が必須でガソリン代がかかりますし、輸送コストがかかる分、日用品なども都会より高くなるのが一般的です。病院も選べない場合が多いので、住み替えを検討するなら、メリット/デメリットもよく考えることが必要です。


―ありがとうございました。



「いかに少ない金額でやりくりするか」ばかりにとらわれると、日々の生活の負担が大きくなることもありそうです。そうした事態を避けるためにも、いまのうちから正しい知識を身に着けると同時に、「貯金簿」を活用して計画的に貯めていけたらいいですね。


(取材・文:松本玲子)