お通じの改善には「食物繊維を取りましょう」といわれていますが、そもそも食物繊維を摂取することで、なぜお通じが改善されるのでしょうか。食物繊維って、いったい何……?今回は食物繊維について、管理栄養士の岡田明子先生に聞いてみました!
取材協力・監修
岡田明子先生
管理栄養士。ヘルスケア事業をサポートする一般社団法人NS Labo代表。
テレビ出演、コラム執筆など各メディアで活躍中。
著書に『朝だから効く!ダイエットジュース』など。
管理栄養士 岡田明子のブログ
■食物繊維は腸内環境の改善に役立つ!
まず、「食物繊維を取ることでどのようなことが起こるのか」についてですが、食物繊維には腸内を刺激し、排出を促す働きがあります。これが便秘の解消につながるといわれる理由です。
また、乳酸菌など善玉菌のエサにもなるので、腸内環境を整えることにも役立ちます。裏を返せば、食物繊維が不足すると便秘になりやすくなりますし、腸内環境も悪化するということです。
■食物繊維は2種類ある?
さて、便秘の改善や腸内環境を整えるのに役立つ食物繊維ですが、実は「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。水に溶けるものと溶けないもの、ということですね。
同じ食物繊維でも両者は特性が異なり、腸内を刺激して排出を促す働きをするのが水溶性食物繊維。また、不溶性食物繊維は水に溶けないため、腸内環境を整える以外にも「便のカサを増やす」という役割を持っています。便は量が多くないと出にくくなるため、カサを増やすことで便秘改善に役立っているのです。
■2種類の食物繊維をバランス良く取ろう!
食物繊維が豊富といわれているのは、
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野菜
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果物
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キノコ
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海藻
などです。こうした食材を用いた副菜を意識して食事に取り入れ、積極的に食物繊維を摂取しましょう。デザートに果物を取り入れるのもいいですね。
岡田先生によると、「女性は便を出す効果を持つ水溶性の食物繊維が不足しがち」なのだそうです。この水溶性食物繊維は「ネバネバした食材」に特に多く含まれています。たとえば野菜ならオクラ、加工食品なら納豆。これらを取り入れるのも、便秘改善につながります。
また、不溶性食物繊維を多く取ることで逆に便秘になってしまうケースもあるそうです。たとえば玄米は食物繊維が豊富。しかし不溶性のものが多く含まれているため、たくさん食べると便のカサは増えますが、出す効果のある水溶性が足りず排出されにくくなったりするケースもあります。それぞれに良い働きを持つ2種類の食物繊維もバランス良く取らないと良い効果は期待できない、ということですね。
現在悩んでいる人は、岡田先生のアドバイスを参考に、オクラや納豆など食物繊維が豊富な食材を積極的に取り入れるといいですね。
(中田ボンベ@dcp)