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週末に寝だめをするメリットはない!?睡眠リズムを改善するには?

2018.06.17

週末に寝だめをするメリットはない!?睡眠リズムを改善するには?


平日にしっかり寝られないという人は、週末にたっぷり寝るということも多いでしょう。「ふだんは4時間くらいしか寝れないから、週末に一日中寝て疲れをとる」といった状況ですね。いわゆる「寝だめ」ですが、この習慣が体にどういった影響を与えるのかご存じでしょうか。今回は、「寝だめ」について解説します。

記事監修



福田敬子 先生


精神科医。都内メンタルクリニック勤務。早稲田大学卒業、同大学院修士課程修了。カリフォルニア大学バークレー校留学、金融機関勤務ののち、山口大学医学部卒業。東京都立松沢病院、日本医科大学付属病院精神神経科などを経て、現職。

女医+(じょいぷらす)所属。

■睡眠不足は「負債」を増やしてしまう

一日に必要な睡眠時間は6~8時間といわれています。一般に必要な睡眠時間を満たさなかった場合に「睡眠不足」となりますが、この不足状態が続くと「睡眠負債」として蓄積されていくのです。


睡眠の不足分がまるで借金のように蓄積していきます。たとえば、2時間の睡眠不足が平日に5日間続けば、10時間の睡眠負債となります。こうして知らないうちに負債がどんどん蓄積されていくことで、日中ふいに眠気に襲われたり、慢性的に体調が優れないなどの悪影響が出てしまいます。


ですから、忙しくても自分に必要な睡眠時間だけはちゃんと確保しなくてはならないのです。

■寝だめのメリットは……ない!?

平日の睡眠が不足している場合に、週末たっぷりと寝るのは睡眠不足を解消するために有効なように思えますが、実はメリットはないとされています。


休みの日に昼すぎまでたっぷり寝たとしても、それは睡眠負債分を「返済」しているに過ぎず、睡眠は「貯金することができない」ため、返済分以上に長時間寝ても意味がありません。


ほかにも、休日に昼すぎまで寝ていることには幾つものデメリットがあります。たとえば「生活リズムが狂うこと」です。


人の体には「概日リズム(サーカディアンリズム)」が備わっており、このリズムを元に脳が睡眠を促すホルモンを出します。しかし昼すぎまで寝ていると概日リズムが狂ってしまうことがあり、そうなると日曜の夜に眠れなくなったり、睡眠の質が下がったりして、月曜の朝や仕事が辛くなってしまう(ブルーマンデー症候群)のです。


こうして生活リズムが狂ったまま平日に突入すると、また睡眠負債が増えることになります。毎週末寝だめをするという人は、こうした悪循環が続いている可能性もあるので、週末も規則正しく寝起きするなどして、悪い流れをリセットするといいでしょう。

■寝だめしなくても済むような工夫をしよう

「平日の睡眠負債を返済できる」という一面はあるものの、デメリットの多い週末の寝だめ。やはり、寝だめしないで済むようにするのがベストでしょう。


そのためには、自分に必要な睡眠時間を平日に確保できるよう、寝起きする時間を改めることです。そして平日週末を問わず、毎日同じ決まった時刻に起きること。これが睡眠のリズムを取り戻すために重要なのです。


また、太陽の光を浴びて概日リズムを正しく機能させることや、「夕方に寝ない」ことも夜しっかりと眠れるようにするために重要なことです。


夕方4時以降に眠ることを「夕寝」と呼ぶのですが、この夕寝をすることで、夜眠りにくくなったり、睡眠の質が下がってしまったりします。


もちろん、平日に自分に必要な睡眠をしっかりと取ることが大事ですが、週末には上に述べたようなことを意識してみると、睡眠リズムが改善して寝だめしなくて済むようになるかもしれませんね。



仕事などが忙しいと睡眠時間を削りがちですが、体調を崩したり仕事のパフォーマンスの低下につながる可能性があります。「週末に寝だめするからいいや」と考えず、毎日の睡眠を大切にするよう心掛けてください。


(中田ボンベ@dcp)