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「さしすせその法則」だけに頼らない!コミュ力を上げる会話術

2018.06.18

「さしすせその法則」だけに頼らない!コミュ力を上げる会話術


普段あまり話さない人や初対面の人と会話するとき、相手の話に対する自分の反応が「すご〜い」「そうなんだ〜」の繰り返しになってしまうことはありませんか? いわゆるモテる会話テクニックとして有名な「さしすせその法則」です。

・さ…さすが!

・し…知らなかった!

・す…すごい!

・せ…センスいいですね!

・そ…そうなんだ〜!

モテテクニックと呼ばれるほどなので、相手もイヤな思いはしないはず。でも、「あ、この人『すごいって言っておけばいい』と思っているのかな」なんて勘違いされてしまったら残念ですよね。単調な相づちだけだと、会話が盛り上がらない原因にもなってしまいます。


もっと言葉のバリエーションを増やして、スマートなコミュニケーションができるようになりたい! 今回は、頑張るアラサー女性を応援する「あげガールコーチ」の佐藤久恵さんに、コミュ力を上げる会話テクニックについて聞いてきました。

取材協力・監修



佐藤 久恵さん


夫婦仲相談所「ソレイユ・パートナーズ」代表。恋愛・夫婦仲専門コーチ。「子どもが憧れる笑顔の夫婦でいっぱいの社会づくり」をミッションに、幸せな夫婦関係を築いていける「あげガール」の育成に取り組む。著書に「『離婚だ!』から90日 夫婦仲修復 ダイアリー」など。

■何が「すごい」のか具体的に伝えること

――会話の中で「さしすせその法則」を使いがちなんですが、そもそも言われた側はどう感じるものなのでしょうか?


佐藤さん

「うれしい」と感じる人が多いと思いますよ。良好な人間関係を築く上で、相手を褒めるというのは重要なポイントですし、「さしすせその法則」を使うことを遠慮しなくて大丈夫です。ただし、あまり親しくない間柄や初対面の相手に言われると、反応に困ったり、褒められ慣れてなくて「いやいや私なんて」と謙遜したりする人がいるのも事実です。


また、過剰に褒められると「この人は私をバカにしているのかも」「何か見返りを求めているのかも」と警戒するケースもありますね。


――相手がどう受け取るのかは一概には言えないのですね。


佐藤さん

その通りです。相手の受け取り方はコントロールできないので、伝える側が最大限できることは、テクニックよりも、心から伝えること。その上で、相手に伝わりやすいように、「すごい」「さすが」という言葉だけでなく、どういうところがすごいと思ったのかを具体的に伝えることです。



――具体的に伝えようとしても、「すごい」のあとに言葉が続かないことがあります。感想が言語化できなかったり、すごいということ自体はわかるけど何がどうすごいのか理解が追いつかなかったり……。


佐藤さん

もし、ボキャブラリーが少ないのであれば、トレーニングあるのみです! いきなり反射的に言葉がでてこなくても大丈夫です。最初のうちは「今日この人に会ったら、こんなところを褒めよう」と準備しておくといいでしょう。準備を繰り返すことで、だんだんとボキャブラリーが増えて、コミュニケーション能力が鍛えられていきますよ。


また、何がどうすごいかわからなくて言葉が続かないときは、素直に「それってどういうこと?」と質問をしましょう。もし、その質問が出づらいなら、自分の無知への羞恥心が言葉を止めてしまっているのかも。質問をするとバカにされるんじゃないかと不安になってしまうんです。でも、逆の立場になってみてください。たとえば、あなたが何かで表彰されたことを話していて、相手に「それすごいね! どんな章なの?」と聞かれたとしたら、「この人、ものを知らないんだな」なんてイラッとするでしょうか? むしろ、「興味を持って聞いてくれてうれしい」と思う人のほうが多いはずです。


――確かに、冷静に考えたらそうですね。素直に聞いたほうが会話も盛り上がりそうです。


佐藤さん

「恥ずかしい」とか「バカにされるかも」という不安って、基本的には自分の思い込みで、相手はそう思っていないことがほとんどです。「知っている自分には価値がある、無知な自分には価値がない」という条件付けをしてしまうと、常に知っている自分でないといけなくなります。それってすごく生きづらいことですよね。知らないことを聞くのは悪いことじゃないですから。

■会話から得る影響は視覚・聴覚情報が9割

――コミュニケーションを円滑にする会話テクニックでは、表情やジェスチャーなどもポイントになってくるかと思います。それらは相手にどんな効果を与えますか?


佐藤さん

心理学者のアルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」を紹介しますね。この法則では、会話の中で、相手に与える影響は3つに構成されていると考えています。


1) 言語情報 …7%

2) 聴覚情報 …38%

3) 視覚情報 …55%


言語情報は、話の内容です。聴覚情報は、声の大きさやトーンなど。そして、視覚情報は、表情やジェスチャーなどを指しています。一番影響が大きいのは、この視覚情報なんです。たとえば、ものすごい笑顔で両手を広げながら「人生最悪!」と言っている人がいたとします。言葉の内容はネガティブなのに、見た目が楽しそうなので、言語情報が伝わってこないのです。つまり、話の内容そのものよりも、人は聴覚や視覚で感じる情報を優先するんですよ。


――伝えたいことがあるときは、その内容に合った表情やジェスチャーをするべきということですね。


佐藤さん

「目は口ほどに物を言う」と言いますからね。拍手をする、目をぱっちり開く、口角や眉をあげるなどは有効です。会話が盛り上がれば自然とできるようになりますよ。



佐藤さん

最初に伝えましたが、どんなテクニックよりも、まずは心をこめて会話をすることが最も大切です。心がこもっていれば、自ずと言葉や態度にも表れて、相手にも伝わります。素直に「すごい」と思えないなら、そんなこと言わなくても大丈夫。相手の受け取り方を怖がらずに、自分の心で素直に感じたことを伝えましょう。



会話がうまくいかない、コミュニケーションが取れていないと感じる根本的な原因は、自信のなさにあるようです。でもそれはただの思い込みかもしれません。自分の考えに自信を持って、コミュ力をアップさせましょう。


(取材・文:阿部綾奈 編集:ノオト)