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女性ホルモンの分泌が下がり始めるのは何歳? 体への影響は?

2018.06.19

女性ホルモンの分泌が下がり始めるのは何歳? 体への影響は?


女性ホルモンは女性の体を守る役割を果たしているといわれます。そのため、女性ホルモンの分泌が減り始めると体に不調を来す人が増えます。では、この女性ホルモンの分泌は何歳から下がってしまうのでしょうか?今回は「女性ホルモンの分泌」について解説します。

記事監修



加藤智子先生


産婦人科医。浜松医科大学医学部医学科卒業、社会医療法人財団新和会八千代病院、三河安城クリニック勤務。日本産科婦人科学会(専門医)、日本医師会(認定産業医)、日本抗加齢医学会(専門医)、NPO法人女性と加齢のヘルスケア学会(更年期カウンセラー)、日本産婦人科内視鏡学会、日本女性心身医学会、検診マンモグラフィ読影認定医、日本気象予報士会東海支部(気象予報士)、食生活アドバイザー。女医+(じょいぷらす)所属。


▼詳細プロフィール

https://mycarat.jp/experts/111

■ふたつの「女性ホルモン」の役割

女性ホルモンと呼ばれるのは、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」「プロゲステロン(黄体ホルモン)」のふたつです。それぞれ主に以下のような働きをしています。


●エストロゲン

・思春期に女性らしい丸みを帯びた体をつくる

(乳腺・乳房の発達を促すなど)

・思春期に子宮・膣の発育を促す

・月経の周期をコントロールする

・子宮内膜を厚くする(受精卵用のベッドをつくる)

・髪や肌のうるおいを保つ

・骨を丈夫に保つ

・動脈硬化を防ぐ

・自律神経を安定させる


●プロゲステロン

・受精卵が子宮内膜に着床しやすいようにする

・妊娠を維持する働きをする

・乳腺の発達を促す

・体温を上げる


エストロゲンは妊娠の準備を行う女性ホルモンで、プロゲステロンはお母さんになるための女性ホルモンといえるでしょう。

■エストロゲンの分泌は「20代後半-30代半ば」がピーク

上記のように、エストロゲンは月経のためだけではなく、女性の体を健康に保つために大きな役割を果たしています。


エストロゲンは、8-9歳のころから分泌が始まり、思春期に向かって分泌量が増加。だいたい12歳ごろに初潮を迎えますが、さらに分泌は増え、性成熟期の20代後半から30代半ばぐらいで分泌量はピークに達します(個人差があります)。


その後は徐々に減少し、閉経を迎えるとエストロゲンの分泌はほとんどなくなってしまうのです。日本人の閉経年齢はだいたい50歳ぐらいで、閉経の前後10年を「更年期」と呼びますが、この45-55歳の期間はエストロゲンの「バリア」が失われていくため、さまざまな心身の不調が起こるのです。


更年期に起こる心身の不調を一般に「更年期症状」といいます。日常生活に大きく支障をきたす程度になると「更年期障害」といいます。これらは、エストロゲンの低下にともない自律神経が不安定になることで「ほてり」「動悸・息切れ」「不眠」「肩こり」が、ほかにも「骨粗しょう症」、「皮膚の乾燥、しわ、しみ、たるみ」、「膣などの粘膜萎縮」「排尿障害」などの様々な症状が現れます。


今回ご紹介したとおり、女性ホルモンは女性の体を健康に保つ重要な働きをしています。そのため、ホルモンバランスが崩れたり、閉経によって分泌量が減少すると、心身に不調を来すのです。


まずは女性ホルモンの分泌が正しく行われるように、そして女性のからだの変化を知ることで、閉経を迎える前より日常的に生活習慣に気を付け、バランスの良い食事を心掛け、適度な運動を行うことも重要です。


更年期障害に悩んでいる女性は、ぜひ専門医を受診してください。「ホルモン補充療法」「漢方治療」、また最近はプラセンタ治療や高濃度ビタミン点滴などをおこなえる医療機関もあります。適切な対症療法を行えば症状を緩和することができますからね。


(高橋モータース@dcp)