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さまざまな不調を引き起こす。夏の冷え性にご用心!

2018.06.20

さまざまな不調を引き起こす。夏の冷え性にご用心!


「冷え性」というと冬をイメージしがちですが、夏でもエアコンの影響などが原因で冷え性になることがあります。今回は「夏の冷え性」について、原因と対策、冷え性によるリスクなどをご紹介します。

記事監修



松田明子 先生


専門は内科、腎臓内科、泌尿器科、美容皮膚科。東京女子医科大学卒業。東京女子医大病院 腎臓内科、同 泌尿器科を経て、2017年よりサイエンスクリニック院長就任。女医+(じょいぷらす)所属。


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■夏なのに冷え性になる原因

「地球温暖化」といわれるように、近年は昔に比べて気温が高くなっています。それを強く感じるのが夏ではないでしょうか。気温が30度を超える日も珍しくなく、建物の中はエアコンが効いているのが普通です。最近はエアコンの温度を高めに設定しているところも増えていますが、場所によっては寒く感じるほどエアコンを効かせています。そのような場所に長い時間いると、冷え性になることがあります。


「冷え性」とは「主に手足の先や太ももなどの体の一部に冷えを感じる症状」のことで、西洋医学的な定義は固まっていません。また、実際に気温が低いかどうかは重要ではなく、「普通の人は寒さを感じないような温度」の場合でも「冷える」と感じるのであれば「冷え性」だとされます。


冷え性になる原因のひとつは、自律神経の乱れだと考えられます。自律神経には交感神経と副交感神経があり、このふたつがうまくバランスを取って働くことで体温調節などを行っています。たとえば、寒いときには交感神経の働きによって血管が収縮し、熱が逃げないようにします。逆に、暑いときには副交感神経の働きで血管が拡張し、体内の熱を外に放出して体温を下げようとするのです。


外は30度を超える暑さ、室内はエアコンを寒いほど効かせている……このように温度差が激しい環境にいると、自律神経が乱れてうまく体温調整ができなくなり、冷え性を起こしてしまうのです。


また、夏場はつい冷たいものを食べたり、水分を取り過ぎたりしがちです。すると、内臓の温度が下がり、体の深い部分から冷えてしまうことにつながります。

●女性が冷え性になりやすい理由

一般的に女性は男性よりも冷え性になりやすいといわれます。その理由は以下のようなものです。

  • 女性は男性よりも筋肉が少ない

    女性は男性に比べ、筋肉が少なく脂肪が多くなっています。筋肉が少ないと基礎代謝が低くなり、冷えやすくなるのです。

  • 女性は男性よりも貧血や低血圧になりやすい

    全ての男女に当てはまるわけではありませんが、貧血や低血圧といった悩みは男性よりも女性に多く見られるものです。貧血や低血圧は冷え性につながるとされます。

●冷え性のリスク

冷え性に伴うリスクは、以下のようなものです。

  • 自律神経の乱れ

  • 免疫力の低下

  • 代謝の悪化

自律神経の乱れは、さまざまな不調を引き起こす原因にもなります。

■「夏の冷え性」の対策は?

冬の冷え性は、暖房の使用や厚着をして体を温めることで対処できますが、夏は熱中症の危険もあるため、冬と同じ対策を取るのが難しいですね。対策としては以下のような方法が考えられます。

  • 体を温めるものを食べる

    体を温めるとされる効果がある食材を食べると良いでしょう。以下のようなものが効果的といわれます。


    ・ショウガ

    ショウガは体を温める食材です。生のものよりも乾燥させたもののほうが効果的とされます。


    ・トウガラシ

    トウガラシの「カプサイシン」という成分は血流を改善し、冷え性の改善が期待できます。


    ・発酵食品

    納豆・みそ・チーズ・ヨーグルトなどの発酵食品は、腸内環境を整え基礎代謝を高めます。

  • 入浴で体を温める

    夏はついシャワーで済ませてしまいがちですが、冷え性の人はバスタブにお湯を張って入浴すると良いでしょう。足湯だけでも効果があるといわれています。

  • 体を冷やし過ぎないようにする

    職場がエアコンの効いている室内という人は、冷え性になる可能性が高いといえます。室内の温度を上げられない場合には、体を必要以上に冷やさないよう、膝掛けや腹巻き、カイロなどを使うと良いでしょう。

  • 軽い運動をする

    ストレッチなど、軽めの運動をしましょう。運動によって血行が良くなり、冷え性の予防になります。運動によって筋肉量が増えれば代謝が上がり、冷え性になりにくい体質になります。ただし、夏場の運動は熱中症に十分に注意しましょう。

  • しっかり睡眠を取る

    自律神経を整えるには、規則正しい生活をすることが大切です。毎日なるべく決まった時刻に寝起きし、朝は太陽の光を浴びて体内時計をリセットしましょう。自分に必要な睡眠量をしっかり取るように心掛けます。

  • 病院に行く

    症状がなかなか改善されない場合は病院に行き、診察を受けましょう。


「冷えは万病のもと」というように、冷え性を放置しているとさまざまな不調を引き起こします。近年の夏はとても暑く、エアコンを使わないではいられません。しかし、それで体を壊しては元も子もないので、体を冷やし過ぎないように気を付けましょう。


(藤野晶@dcp)