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ターンオーバー、ピーリング…。美容に関する用語解説

2018.06.26

ターンオーバー、ピーリング…。美容に関する用語解説


美容について調べていると、専門性の高い用語を見かけることがあります。たとえば「ターンオーバー」や「ピーリング」など。なんとなく読み流しているものの、詳しくはわからない……、なんてこともあるかもしれませんね。そこで今回はマイカラットでもよく使われる「美容に関する用語」を解説します。

記事監修



松田明子 先生


専門は内科、腎臓内科、泌尿器科、美容皮膚科。東京女子医科大学卒業。東京女子医大病院 腎臓内科、同 泌尿器科を経て、2017年よりサイエンスクリニック院長就任。女医+(じょいぷらす)所属。


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●FDA(えふでぃーえー)

アメリカの政府機関の一つで、FDAは「Food and Drug Administration」の略。「食品医薬品局」と訳されます。美容関係では、医薬品・化粧品・医療機器などの認可を行っています。「FDAが認可した」医薬品・化粧品・医療機器は安全だと考えられ、日本でも安全面の基準として扱われています。

●アポクリン汗腺(あぽくりんかんせん)

汗は「汗腺」という器官から分泌される体液です。そのうち、脇の下や耳の穴の中、乳首、性器周りなどの特定の部位にのみ存在するのが「アポクリン汗腺」です。アポクリン汗腺から分泌される汗はタンパク質・脂質・糖質・アンモニア・鉄分などを含み、べたべたしています。この汗が表皮の常在菌に分解されるときに臭いを発し、いわゆる「わきが」の原因とされます。「アポクリン腺」とも呼ばれます。

●アンチエイジング(あんちえいじんぐ)

年を取ると体力や体の機能が衰えるだけではなく、肌のしわやたるみ・しみ・くすみなど、見た目にも「年を取った」状態になってしまいます。これらの状態を改善し、若々しく見せるための施術を「アンチエイジング」といいます。

●イオン導入(いおんどうにゅう)

肌の表面に弱い電気を流し、肌の奥に有効成分を浸透させるという施術です。肌の表面「角質層」は酸性で+イオンが多く、その内側の真皮層はアルカリ性で-イオンが多い状態になっています。表皮と真皮で逆の電気が流れることで肌のバリア機能が保たれており、化粧品も角質層の内側には浸透しないとされています。


しかし、表皮に電気を流すと電気的に中性になり、肌の奥に有効成分を届けることができるようになります。ただし、仕組みの特性上導入できる有効成分は「イオン化できる成分」に限られます。


導入する成分は「グリシルグリシン」「トラネキサム酸」「ビタミンC誘導体」などで、それぞれ異なる効果を発揮します。


・グリシルグリシン

毛穴を収縮させる作用がある成分です。


・トラネキサム酸

皮膚でメラニン色素が生成されるのを阻害する効果があります。「トランサミン」ともいいます。


・ビタミンC誘導体

ビタミンC誘導体」は肌に浸透した後、「ビタミンC」に変化します。ビタミンCはコラーゲンの生成を促し、美肌効果があるビタミンです。また、抗酸化作用があり、紫外線の影響などで生産される活性酸素を除去します。

●エクリン汗腺(えくりんかんせん)

汗を分泌する「汗腺」のひとつです。体中に広く分布しており、エクリン汗腺から分泌される正常な汗はほとんどが水分で、さらさらしています。この汗は主に体温調節の働きをしています。「エクリン腺」とも呼ばれます。

●エステティックサロン(えすててぃっくさろん)

痩身(そうしん)や脱毛など、全身の美容(エステ)を目的とした店のことです。「美容外科」との違いは、医師が常駐しているかどうかです。一般的には「エステティックサロン」には医師がおらず、その場合は医療機関とは認められません。そのため、


・メスを使って切開することができない

・細胞を変質させる高出力の医療レーザー機器を扱えない

・注射をしてはいけない


というように、医療行為を行うことができません。また、医師が経営しているサロンだとしても、医師免許を持たないエステティシャンやアシスタントが医療行為に相当する施術を行うのは違法です。医療行為に当たる施術は医師が自ら行わなければならないのです。


ただし、医療行為に当たらない施術についてはエステティシャンでも行えますし、費用も美容外科に比べて安くなるという傾向があります。

●エステティックライン(えすててぃっくらいん)

「エステティックライン」は、人の顔を横から見て、鼻の頭・口・顎の先を結ぶ直線のことです。「Eライン」ともいいます。エステティックラインが真っすぐな線になっているとバランスが良く、整った顔だとされています。

●オールセラミッククラウン(おーるせらみっくくらうん)

「美容歯科(審美歯科)」で受けられる治療です。「オールセラミック」は「全てセラミック(陶材)」、「クラウン」は「歯のかぶせ物」という意味で、一般に「差し歯」と呼ばれるものです。従来の「レジン(プラスチック素材)」よりも硬く、仕上がりが自然という特徴があります。

●肝斑(かんぱん)

頬骨の辺り・額・口の周囲などにできる肌のしみで、左右対称に現れるのが特徴です。女性ホルモンの乱れやストレスが原因でできると考えられています。

●クリーニング(くりーにんぐ)

「美容歯科(審美歯科)」において、歯科医師、衛生士が行う専門的なクリーニング、つまり「歯磨き」のことです。

●ケミカルピーリング(けみかるぴーりんぐ)

「ピーリング」と呼ばれる施術の一種です。酸性の薬品を肌に塗り、表皮を溶かします。すると、肌は表皮を修復するために代謝のサイクルを促進させます。そのため肌の代謝(ターンオーバー)が活性化され、アンチエイジングの効果が期待できるのです。

●コラーゲン(こらーげん)

肌の健康を保つ働きをしています。加齢によって体内でコラーゲンを生成する機能が衰え、肌の代謝サイクルに影響を与えます。

●脂肪吸引(しぼうきゅういん)

「美容外科」で行われる、主に痩身目的の施術です。腹部や臀(でん)部などの脂肪を吸引します。最近では、脂肪周辺の組織にダメージを与えないよう、脂肪を溶解させて吸引するような施術も行われています。

●脂肪注入(しぼうちゅうにゅう)

「美容外科」で行われる施術の一種です。患者の体(腹部や臀部など)から余分な脂肪を取り、ボリュームアップしたい部分に注入します。「バストアップ」の目的で行われることが多い施術です。

●審美歯科(しんびしか)

虫歯治療のほかに歯並びの矯正や歯のホワイトニングなど、歯の見た目を良くするための治療を行う歯科です。


『医療法』では「審美歯科」として広告することが認められていないため、広告や看板の診療科としては「美容歯科」と記載されます。しかし、広告目的ではない公式サイトに記載することはグレーゾーンになっており、ネット上では「審美歯科」と書かれていることもあります。

●脱毛(だつもう)

「美容外科」で行う施術の中でも人気のある、体毛を除去する施術です。さまざまな施術方法がありますが、毛根の細胞を破壊したり、切除するような施術の場合、半永久的な効果が期待できます。また、毛根を除去する際に周辺の「アポクリン汗腺」を一緒に除去すれば、「わきが」の治療にもなります。

●ターンオーバー(たーんおーばー)

肌の代謝の仕組みのことです。表皮の最深部「基底層(きていそう)」では次々に新しい細胞が生産され、古い細胞を「角質層(かくしつそう)」に向かって押し上げていきます。押し上げられた古い細胞は角質層に到達し、最後は垢(あか)となって剥がれ落ちます。このサイクルのことを「ターンオーバー」といいます。

●ダウンタイム(だうんたいむ)

整形手術を受けた後、痛みや腫れ、むくみといった症状が現れます。これらの症状が治まるまでの期間のことを「ダウンタイム」といいます。ダウンタイムは手術の方法や規模によって大きく異なります。

●バッカルファット(ばっかるふぁっと)

「バッカルファット」は頬にある脂肪の塊です。若いうちは顔の高い位置にありますが、年を取ると下垂してたるみやほうれい線の原因になります。アンチエイジングとして、この脂肪を除去する「バッカルファット除去」という施術が行われることがあります。

●ヒアルロン酸(ひあるろんさん)

「ムコ多糖」という人体の構成成分の一種で、保水性に優れています。体内では細胞と細胞の間に多く存在し、細胞をつなぎ留めたり、クッションの役割を果たしたりしています。


美容の分野では、一般に「プチ整形」と呼ばれる施術やサプリメントとして使われています。人体に含まれる成分なので、アレルギー反応が起きないとされています。


ヒアルロン酸にはさまざまな種類があり、粒子の大きさ、硬さ、体内に吸収されるまでの期間などが大きく異なります。一般的に高品質なものは高額です。「プチ整形」として安価に提供されていることがありますが、あまりに安いものは品質が劣っている可能性があります。医師の説明をよく聞いてから施術を受けることが大切です。

●美容医療(びよういりょう)

「美容医療」とは、「見た目」を良くする目的で行われる医療のことです。『医療法』では診療科(内科、外科などの名称)として「美容外科」が定められており、事項(「女性」「形成」「美容」など、取り扱う診療科を補足するための語句のこと)の組み合わせとして「美容整形外科」「美容皮膚科」「美容歯科」などを看板や広告に記載することが認められています。

●美容クリニック(びようくりにっく)

「美容外科」「美容皮膚科」「美容歯科」などの診療科を扱う医療機関です。一般に「美容整形」などと呼ばれることもあります。エステティックサロンとの違いは、専門の医師が常駐していることです。


専門医が常駐しているため、メスを使った外科手術、薬剤の注射、細胞を変質させるような高出力のレーザー治療機器を扱うことができます。

●美容外科(びようげか)

『医療法』で定められた診療科の一種です。一般に「美容整形」「美容クリニック」などの名称で呼ばれる医療機関において看板や広告に記載されています。「形成外科」から生まれた診療科で、形成外科の一分野です。一般的に「整形手術」と呼ばれる切開を伴う施術のほか、「レーザー治療」や「プチ整形」などの施術を行います。

●美容皮膚科(びようひふか)

美容医療のうち、皮膚に関係する治療を行う診療科です。肌のトラブルだけではなく、脱毛の施術も扱います。

●ピーリング(ぴーりんぐ)

古い角質を剥ぎ取り、肌のターンオーバーを正常にする治療法です。酸性の薬剤を使った「ケミカルピーリング」と、物理的なピーリングに分けられます。


皮膚の表面(古い角質)を薄く剥ぎ取ると、その部分を再生させるために肌の代謝が活性化されます。これによって肌のアンチエイジングが期待できるのです。ただし、ピーリングを行った直後は表皮が薄くなっているので、紫外線対策などの肌のケアが大切です。

●フェースリフト(フェースリフト)

肌のしわ・たるみを改善する施術です。以下のような術式があります。


・外科手術によるフェースリフト

耳の近くや毛髪の生え際などを切開し、しわになっている部分を引き上げて縫合します。余分な皮膚を切除すると、しわが詰まってなくなります。


・糸によるフェースリフト

頬や額などに糸を挿入し、しわの部分を引き上げます。また、糸による刺激で肌のターンオーバーが活性化され、若々しい肌になるとされています。体内で溶けて吸収される糸、化学反応を起こさない金の糸などが使われます。

●プチ整形(ぷちせいけい)

一般的に、メスを使っての切開を伴わない整形の施術を「プチ整形」といいます。「ヒアルロン酸注入」や「ボトックス注入」などはこのプチ整形に当たります。

●プラセンタ(ぷらせんた)

「プラセンタ」は胎盤から抽出した成分を含む薬品(サプリメント)です。タンパク質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラル・成長因子・酵素・核酸・ムコ多糖を含み、美肌効果・アンチエイジング効果・免疫力向上効果があるとされます。そのため、美容外科でも「プラセンタ注射」などの施術が行われています。


ただし平成18年10月10日より、厚生労働省の指示によって「ヒト由来プラセンタ製剤を注射した人」は献血することができません(今後、プラセンタの安全性が確認されれば献血できるようになるようです)。

●プロテーゼ(ぷろてーぜ)

「プロテーゼ」は「美容外科」の施術で使われる人工物の総称です。鼻や顎に入れる人工軟骨、義歯、豊胸用のシリコーンなどがあります。

●ボツリヌストキシン製剤(ぼつりぬすときしんせいざい)

「ボツリヌス菌」から抽出した「ボツリヌストキシン」より生成する薬剤です。筋肉の働きを弱める効果があり、しわ取り、えら(顎の筋肉の発達に由来する場合)の縮小、ふくらはぎなどの部分痩せなど、さまざまな目的で利用されています。「プチ整形」の一種でもあります。

●ボトックス(ぼとっくす)

食中毒の原因でもある「ボツリヌス菌」の成分から抽出した「ボツリヌストキシン製剤」の一種で、アメリカ『アラガン社』の登録商標です。多くのクリニックで「ボトックス注射」「ボトックス注入」などの名称で施術が行われています。アラガン社製の薬剤を使っていることを強調するため、「アラガン」と追記されることもあります。

●ホワイトニング(ほわいとにんぐ)

「美容歯科(審美歯科)」で受けられる、黄ばんだ歯を白くする治療です。「ホワイトニング」とは「歯を削らずに専用の薬剤で漂白する治療」のことを指します。

●ミッドチークライン(みっどちーくらいん)

目頭の下から頬にかけて、斜めに走るしわを医学的には「ミッドチークライン」といいます。また、漫画『ゴルゴ13』の主人公にもこのしわがあることから俗に「ゴルゴ線」とも呼ばれています。

●メタルボンド(めたるぼんど)

「美容歯科(審美歯科)」で受けられる施術で、歯のかぶせ物の一つです。金属製のフレームにセラミック素材を焼き付け、外から見える部分は健康な歯と同じように白く見えるのが特徴です。

●メラニン(めらにん)

人間を含む動物・植物・一部の菌類が形成する色素で、「ユーメラニン(黒色メラニン)」と「フェオメラニン(肌色メラニン)」の総称で、「メラニン色素」ともいいます。人間の場合、紫外線などの刺激を受け、表皮の「基底層」にある「メラノサイト」によって生成されます。


通常、生成されたメラニンは肌のターンオーバーによって排出されます。そのため普通は色素沈着を起こすことはないのですが、紫外線の刺激を過剰に受けると、メラニンの生産も過剰に行われます。生産されたメラニンがターンオーバーで排出し切れないと、しみになってしまうのです。

●ラミネートベニヤ(らみねーとべにや)

「美容歯科(審美歯科)」で受けられる、前歯などを白く見せるための治療です。歯の表面を削り、セラミックで形成した薄い板を貼り付けます。ネイルサロンなどで行う「付け爪」のようなものです。軽度の歯並び改善のために行う場合もあります。

●隆鼻術(りゅうびじゅつ)

「美容外科」で、鼻を高くしたり、鼻筋を通したりするために行う施術です。

●レーザー治療機器(れーざーちりょうきき)

「美容外科」では肌にレーザー光線を照射する、一般に「レーザー治療」と呼ばれる施術が行われています。レーザー治療を行うための機器を「レーザー治療機器」といいます。レーザー光線には波長(光の長さ)とパルス幅(照射時間)があり、機器によって照射される光線が異なります。レーザー光線の波長やパルス幅が異なると、肌に照射したときの効果も異なるのです。主な効果は「肌質の改善」「メラニン色素の破壊」「脂肪の融解」「脱毛」などです。


また、超音波や高周波を照射する機器もあり、厳密にはレーザーとは異なる仕組みなのですが、一般には「医療レーザー機器」として扱われています。レーザー治療機器には以下のようなものがあります。


CO2レーザー(しーおーつーれーざー)

炭酸ガスを使ったレーザーで、「炭酸ガスレーザー」とも呼ばれます。水に吸収されやすい性質があり、皮膚に照射すると水分に吸収されて熱を発生し、周辺の組織を蒸散させます。ほくろやいぼなどの治療に使われている機器です。


Qスイッチレーザー(きゅーすいっちれーざー)

レーザー光線のパルス幅をナノ秒単位でコントロールできるスイッチを備えた機器です。主なQスイッチレーザーには「YAG(ヤグ)レーザー」「アレキサンドライトレーザー」「ルビーレーザー」の三つがあります。


Vビーム(ぶいびーむ)

「Vビーム」は血中のヘモグロビンに最もよく反応するレーザーです。血管を流れる血液中のヘモグロビンに吸収されて熱を発生し、血管の内壁を破壊してふさぎます。狙った毛細血管をピンポイントでふさげるので、「赤ら顔」などの治療に使われています。


YAGレーザー(やぐれーざー)

表皮のメラニン色素に反応するレーザーで、しみやあざの治療に使われます。


・アレキサンドライトレーザー(あれきさんどらいとれーざー)

体毛に含まれる黒色メラニンに反応してエネルギーを発生します。体毛や毛根がダメージを受けるため、脱毛の効果があります。また、肌のコラーゲン生成を促し、美肌効果も期待できます。


・ダイオードレーザー(だいおーどれーざー)

半導体を利用して発生するレーザーで、光の波長を変えることが可能な機器です。メラニン色素に反応する波長では脱毛に、ヘモグロビンの色素に反応する波長ではしみやほくろの治療にと、使い分けることが可能です。アメリカ『FDA』に「永久脱毛の効果がある」と認証され、安全性も認められています。


・ルビーレーザー(るびーれーざー)

「ルビーレーザー」の光線は、しみやあざなどのメラニン色素を破壊します。そばかすやほくろの治療にも使われるレーザー機器です。


・レーザートーニング(れーざーとーにんぐ)

低出力のレーザーを照射する機器です。皮膚に沈着したメラニンを破壊し、肌のしみ・くすみを改善します。また、以前は治療が難しかった「肝斑」の治療に効果があるとして、多くのクリニックで使われています。


今回ご紹介したのは、一般に「美容整形」「美容クリニック」と呼ばれる医療機関で使われている用語です。美容系の情報誌などではよく使われる言葉なので、覚えておくといいかもしれませんね。


(藤野晶@dcp)