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腸活のすすめ! 健康のために腸内環境を整えよう

2018.06.27

腸活のすすめ! 健康のために腸内環境を整えよう


最近「腸活」という言葉を目にすることが多くなっていますね。腸活とは、小腸・大腸の腸内環境を整え、良好な状態を維持する活動のこととされます。では、腸活をすることのメリットや具体的に何をすれば良いかはご存じでしょうか? 今回は「腸活の概要・メリット・方法」についてご紹介します。

記事監修

古川真依子 先生


消化器内科医。2003年東京女子医科大学卒業後、東京女子医科大学病院附属青山病院消化器内科医療錬士として関連病院等に出向。2008年に帰局後助教として勤務。2013年より東京ミッドタウンクリニック勤務。女医+(じょいぷらす)所属。


▼東京ミッドタウンクリニック

http://www.tokyomidtown-mc.jp/

■「腸活」ってどんな活動?

腸(小腸・大腸)は食べ物を消化し、栄養素や水分を吸収するための器官です。また、腸は体外から侵入した異物から体を守る免疫機能においても重要です。免疫機能は腸内にすむ細菌のバランスと関係があり、腸内細菌のバランスが良いほど、腸管の免疫力が向上するという研究もあります。


『日本ビフィズス菌センター』によると人間の腸内には約100兆個の細菌がすんでおり、その種類は数百種にも及びます。そのうち人間にとって良い働きのものを一般に「善玉菌(有用菌)」、害をもたらすものを「悪玉菌(有害菌)」、中間的な存在のものを「日和見菌」と呼びます。最も数が多いのは日和見菌、そして善玉菌、悪玉菌と続きます。


腸活とは、

・食事

・運動

・生活習慣

によって善玉菌が優位になるように腸内環境を整えることです。このことから「菌活」とも呼ばれています。

■「腸活」のメリット

腸内環境を整えると、以下のようなメリットがあるとされています。


●便秘・下痢の改善

腸内環境が整うと、食べ物の消化がスムーズに行われるようになります。便秘や下痢といったトラブルも起こりにくくなるでしょう。


●おならの臭い、体臭、口臭の改善

ウェルシュ菌などの悪玉菌が動物性のタンパク質を分解するとアンモニア、スカトール、インドールといった物質が生成され、これがおならや便の悪臭のもとになります。腸内環境が悪化すると悪玉菌の活動が活発になり、臭いガスが発生しやすい状態になります。このガスが腸で吸収されて血液に入り、呼気や汗に混じって体外に排出されると悪臭の原因になるのです。腸内環境が整い、善玉菌が優位になると有害なガスの発生が減少し、体臭や口臭の改善が期待できます。


●美肌効果

「便秘になると肌が荒れる」ということはよく知られていますね。腸内で発生したガスが汗に混じって体外に排出されるときに、老廃物が皮脂や角質と結び付き、にきびなどの肌トラブルの原因になるのです。


腸内環境が整うと、体内の老廃物を排出する仕組みが円滑に働きます。十分な栄養素を取り入れて全身に送ることができ、老廃物の影響で肌が荒れることが少なくなると考えられます。


●免疫力の向上

上記のとおり、腸は免疫の仕組みに関係しています。腸内環境が整っていれば体内の免疫機能が向上すると考えられます。


●ストレスの軽減

小腸では「セロトニン」というホルモンが産生分泌されます。これは「幸せホルモン」とも呼ばれており、脳でつくられたセロトニンにはストレスを抑え気持ちを落ち着かせる働きがあります。小腸でつくられたセロトニンは脳内に入ることができないため、直接ストレスを軽減するわけではないのですが、腸内細菌の環境が脳内でのセロトニン生成に影響を与えることが分かっています。


●ダイエット効果

「便秘になると太りやすい」ともいわれていますね。腸内環境を整えると便秘が解消され、内臓脂肪、皮下脂肪が減り基礎代謝が上がります。基礎代謝あがると、効率良くエネルギーを燃焼させられるため、脂肪がつきにくく太りにくい体質になるとされます。

■「腸活」の方法

上記のとおり、腸活とは「食事」「運動」「生活習慣」によって腸内のバランスを整え善玉菌が優位になるようにすることです。それぞれ、以下のポイントを押さえて実践しましょう。


●食事

食事内容としては、腸内の善玉菌を増やすことが目的になります。以下のようなものを取るといいでしょう。


・食物繊維

食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」がありますが、腸活では特に水溶性食物繊維が重要です。これは便を柔らかくし、便通を良くする働きがあります。また、腸内で善玉菌の餌にもなります。ゴボウ、ニンニク、海藻、果物などに多く含まれています。野菜やキノコに含まれる不溶性食物繊維もバランス良く取るように心掛けましょう。


・オリゴ糖

オリゴ糖は小腸で消化されずに大腸に届き、善玉菌の餌になります。大豆、アスパラガス、ニンニク、ゴボウ、ハチミツなどに多く含まれています。


・発酵食品

発酵食品に含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、腸内にとどまります。乳酸菌は乳酸をつくり、ビフィズス菌は乳酸と酢酸をつくります。乳酸・酢酸は悪玉菌を殺菌する働きがあり、腸内環境を整えるのです。ヨーグルト、チーズ、納豆、みそなどを食べるといいでしょう。


●運動

適度な運動も腸活に有効です。ウオーキングやストレッチのような比較的軽い運動でも構いません。腸に刺激を与えるような、腰を回したりひねったりするような動きは効果が高いでしょう。


●生活習慣

腸活のためには、以下のことを日常生活に取り入れてみましょう。


・一日三食規則正しく食べる。

特に、朝食は一日の胃腸の動きを始める大切な要素となります。忙しい中、つい朝食を抜いてしまう方もいらっしゃると思いますが、できるだけ、朝食をとる習慣をつけましょう。


・起床時に水を飲む

朝起きたら、まず水を1杯飲みましょう。一般的には、寝ている間に失われた水分を補給するためとして知られていますが、胃に水が入ると胃腸の働きが活発になるともいわれています。


・睡眠の質を高める

睡眠中は自律神経の副交感神経が優位になります。このとき腸の「ぜん動運動」が活発になるため、腸活にとっても重要だといわれます。


・呼吸を深くする(腹式呼吸)

深い呼吸は副交感神経の働きを高め、精神を落ち着かせるとされます。普段から生活の中で一息ついて、深く、大きな呼吸をするような習慣をとりいれてみてもよいでしょう。



腸内環境を整えるのは、健康面でさまざまなメリットがあるといわれています。免疫力の向上やストレス対策にも役に立つので、美容やダイエットにはあまり興味がないという人でも「腸活」を意識してみるといいかもしれませんね。


(藤野晶@dcp)