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過度なダイエットは避けるべき? 痩せ過ぎが危険な理由

2018.06.28

過度なダイエットは避けるべき? 痩せ過ぎが危険な理由


スリムな体形に憧れる女性は多く、さまざまなダイエット方法やサプリメントなどがはやったり、廃れたりしていますね。しかし、無理なダイエットで痩せ過ぎてしまうと、健康面に悪影響を及ぼします。今回は「痩せ過ぎによる健康面のリスク」についてご紹介します。

記事監修



松田明子 先生


専門は内科、腎臓内科、泌尿器科、美容皮膚科。東京女子医科大学卒業。東京女子医大病院 腎臓内科、同 泌尿器科を経て、2017年よりサイエンスクリニック院長就任。女医+(じょいぷらす)所属。


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■痩せ過ぎによる健康リスク

肥満判定に用いられる「BMI(Body Mass Indexの略)」という指標があります。これは「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」という計算で算出でき、18.5-25未満が普通とされています。医学的にBMI18.5未満は「痩せ」に分類されます(値によって「痩せ気味」「痩せ」「痩せ過ぎ」と、さらに細かく分けられます)。


平成28年度の厚生労働省による国民健康・栄養調査の結果では、日本における「痩せ」の割合はこの10年間でみると、女性では有意に増加し、特に20歳代女性の痩せの割合は20.7%と5人に一人以上がやせに該当します。また、その年代の女性において、BMIが18.5~25未満の「普通」の者においても約6割前後の者が体重を減らそうとしているという現状があります。


しかし、日本肥満学会ではBMI22の体重を「最も病気にかかりにくい体重」としており、肥満の人だけではなく、痩せている人も健康上の問題があると考えられます。痩せ気味の人の場合、以下のような健康リスクがあります。

●糖尿病

糖尿病はインスリンの働きが十分でないために、血糖値が高い状態になる病気です。インスリンは血糖値を下げる働きを持つホルモンです。インスリンの分泌量が少なかったり、正常に働かなかったりすると、血液中のブドウ糖をうまく吸収できないために血糖値が下がりにくくなり、糖尿病にかかりやすくなります。


無理なダイエットで急激に痩せた人はインスリンが効きにくくなる「インスリン抵抗性」という状態になりやすく、糖尿病の発症リスクが高まると考えられています。

●生理不順

必要以上に痩せてしまうと、ホルモンバランスが乱れてしまいます。特に女性ホルモンの分泌量が少なくなると、月経の周期が乱れたり、止まったりしてしまうことがあります。年齢によっては、初潮が来ないということもあります。また、将来的な排卵障害を引き起こし、不妊症になるリスクも負うことになります。

●貧血

食事制限を伴うダイエットをしていると、本来必要な栄養分が不足することが多くなります。鉄分が不足した場合、貧血を起こしやすくなります。鉄分は血液中の赤血球に必要な成分で、不足すると細胞に十分な酸素を届けられなくなってしまいます。すると、疲れやすくなったり、体がだるくなったりします。

●骨粗しょう症

食事制限によってカルシウムが不足すると、骨密度が低下してしまいます。骨の成長に重要な若い時期にこのような状態が続いていると、骨粗しょう症という骨の強度が低下する病気のリスクが高くなります。

●脳内出血

痩せ過ぎの人は血管の壁が破れやすく、脳内出血を起こしやすいと考えられています。これも根本的には栄養不足によるものです。



一般に「肥満は健康的に問題がある」といわれますが、痩せ過ぎでも別の健康リスクが高くなります。必要な栄養素を取れないような無理なダイエットは控えたほうが良いでしょう。


(藤野晶@dcp)