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柔道整復師に聞いた。「骨盤がゆがむ」ってどういうこと?

2017.06.16

柔道整復師に聞いた。「骨盤がゆがむ」ってどういうこと?


「女性は骨盤のゆがみに注意」なんてよくいわれます。骨盤のゆがみを矯正するためのアイテムなどもたくさん販売されていますね。でも、そもそも「骨盤がゆがむ」ってどういうことなのでしょうか?今回は、『ウェルキュア恵比寿』の田母神嘉代先生に、骨盤についてお話を伺いました。田母神先生は柔道整復師として女性の整体について長い経験をお持ちです。

取材協力・監修


田母神嘉代先生


1994年(平成6年)柔道整復師(整骨院、接骨院の国家資格)取得。2015年(平成27年)栗原修カイロプラクティックドクターと共にダイエットプログラムを開始させ、「ダイエット」と「整体」両方の施術を行っている。


⇒『ウェルキュア恵比寿』公式サイト

http://welcure.tokyo/


⇒『ウェルキュア産後の骨盤』サイト

http://www.body-making-company.com/

■「骨盤のゆがみ」って何?

田母神先生によれば、一般に「骨盤のゆがみ」といわれるのは「骨盤につながる骨や筋肉などの影響によって、骨盤の左右前後上下のバランスが悪くなって生じるものです。骨盤のゆがみを放っておくと、それがまた筋肉や関節の動きに悪影響を及ぼしたり、中に納まっている内臓を圧迫したり等、体の不調に関わってきます」とのこと。


先生の指摘どおり骨盤は非常に重要な部位です。また、骨盤は背骨・大腿(だいたい)骨との接合部でもありますから、骨盤に不調があるとその影響は大きなものとなってしまうのです。


一方で骨盤は非常に強固な構造を持っています。背骨につながる「仙骨」、それに続く「尾骨」、内臓を下支えするための左右一対の大きな「寛骨」という3つのパーツから成り、またそれぞれの骨は成長とともに複数のパーツが癒合し、より強固なものとなるのです。


このような強固な骨盤が動くというのはなかなか信じられるものではありませんが、実際に測定してみると1mm未満・2度未満というわずかな数値ながら動く(あるいは「きしむ」)のが計測されている例があります。「ゆがむ」というより、「傾く」といったほうが適切かもしれませんね。

■「骨盤のゆがみ」の原因は?

田母神先生に骨盤のゆがみの原因について聞きました。


――骨盤のゆがみの原因とはどんなものでしょうか?


田母神先生 体のバランスは、神経系にコントロールされる筋肉によって保たれています。筋肉がバランスを失うことは姿勢の乱れにつながります。


バランスを失った筋肉の一方は興奮し縮まり、もう一方では弱くなってしまう筋肉が出てきてしまいます。そうすることで体の一部に繰り返し負担をかけてしまい、骨盤のゆがみが生じることが多いのです。


全体に筋肉がピーンとバランスを取るように作用していれば、骨盤は安定するのですが、たとえば、

  • スマホやデスクワークで指、手、目を酷使している

  • アゴがあがり、足を組んで体をねじっている時間が長い

  • どちらかに体重をかけ過ぎてしまう

  • 浅く座って腰を丸めているような姿勢をとっている

  • ケガなどで左右均等に体を使えない時期があった

といったことは筋肉のバランスを崩してしまう原因になります。


筋肉や構造的にバランスが取れない状況があると、前後左右上下のバランスが悪くなって骨盤にもゆがみ・ねじれが生じてきてしまうのです。

■「骨盤のゆがみ」は治療できる?

骨盤のゆがみの治療とはどのようなものでしょうか? 田母神先生に伺いました。


――骨盤のゆがみの治療はどのようにするのでしょうか?


田母神先生 骨盤をただ矯正すれば良いというわけではありません。重要なのは「なぜ骨盤がゆがむか」を考えて治療することです。


骨盤のゆがみの原因を生活習慣や体のバランスから考えます。それに合わせて骨盤を治療します。そして骨盤だけでなく、背骨・頭蓋骨や内臓機能の調節も合わせて行うことがとても重要です。


骨盤の治療は一見シンプルなようですが、体の機能に大きく関わっているのでしっかりと分析して施術します。


治療院によって方法は違いますが、目的は「体の負担を取り除いて、神経コントロールが正常に働いてくれるようにすること」です。時にはアイシングで炎症を抑え、骨盤ベルトで安定・安静を図ることも重要です。


痛みが出ている部分は、つい気になって自分でもんだりしてしまいますが、なるべくその部分は自分ではさわらないことです。


――読者へのアドバイスがあればお願いします。


田母神先生 こまめに体をメンテナンスしている方は、普段の意識も変わってきますし、自分の体の変化に敏感になります。そうなると、軽いゆがみでもそのままにしておこうという気持ちがなくなって、慢性の痛みやひどい姿勢になる前に手を打つことができます。普段の生活の中で自分の体に気を配り、メンテナンスを忘れないようにしてください。


――ありがとうございました。


実際には「骨盤のゆがみ」という言葉からイメージするほど大きく骨が動くことはないようです。しかし、同じ姿勢を長時間とるなどで、たとえば骨盤を支えている筋肉が緊張を強いられ、それらが悪影響を及ぼすことなどがあるようです。この不調を解消するには、体のバランスを取り戻すことが第一。もし「骨盤のゆがみ」が気になっているようでしたら、一度専門家に受診してみてはいかがでしょうか。



(高橋モータース@dcp)