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冷やす?温める?目が疲れたときの正しい対処法!

2018.08.02

冷やす?温める?目が疲れたときの正しい対処法!


仕事でパソコンを使ったり、移動中はスマホを見たり……。日常生活では「目が疲れる」ことが多いですよね。パソコンなどのディスプレイ(VDT:Visual  DisplayTerminal)を使った長時間の作業により、目や身体や心に影響の出ることをVDT症候群といいます。眼精疲労はVDT症候群の主な症状です。


さて、目が疲れたときは「温める」べきなのでしょうか?それとも、「冷やす」べき?いったいどちらが効果的なのでしょうか。

記事監修



森光 先生


救命救急医、船医、眼科医。浜松医科大学医学部医学科卒業。関東の総合病院、慶應義塾大学病院を経て、現在、関東の総合病院で勤務。

医師+(いしぷらす)所属。


▼詳細プロフィール

https://mycarat.jp/experts/290

■疲れ目には「冷やす」「温める」どちらが効果的?

目が疲れたとき、どのように対処するのが効果的なのでしょうか。実は、疲れ目の症状によって適切な対処法は違います。「冷やすのがよい場合」と「温めるのがよい場合」、それぞれどんなケースが当てはまるのか、以下にまとめました。


●目が充血していたら「冷やす」

睡眠不足や目が炎症を起こしたときなど、目が充血することがあります。その場合は、冷やすことが効果的です。目の充血は血管が拡張するために起きます。冷やすことで血管を収縮させ、炎症が抑えられます。目を冷やすには、タオルを冷たい水(氷水がベター)でぬらし、固く絞ったものを使います。ぬらしたタオルを冷蔵庫に入れておいてもいいでしょう。用意した冷たいタオルを3分程度目の上に置きます。途中でタオルがぬるくなってしまったら、再度水につけて低温を維持しましょう。


※ただし、目の充血や炎症は自己判断だと難しいことが多いため眼科医の診察を受けることをおすすめします。


●VDT症候群による疲れ目は「温める」

長時間パソコンの画面を見ていたときなどの疲れ目の場合には、目の周りを温めるのが効果的です。また、集中して画面を見続けていると瞬きの回数が少なくなり、「ドライアイ」の原因になります。このように目が乾いていると感じたときも、目を温めるのがおすすめです。


目や目の周辺を温めると血行が良くなり、凝った筋肉がほぐされます。疲れ目の解消だけではなく、疲れ目によって起こる頭痛や肩凝りの緩和も期待できます。


また、まぶたを温めることでマイボーム腺(涙の成分に欠かせない油を分泌する管)の機能も良くなり、結果的に眼精疲労の原因のひとつであるドライアイの改善にも効果が期待できます。


簡単に目を温めるには、蒸しタオルを使うのがおすすめです。蒸しタオルを目の上に載せ、3-10分程度温めるといいでしょう。


蒸しタオルは、水に浸して軽く絞ったタオルを500Wか600Wの電子レンジで30秒から1分加熱すれば作れます。かなり熱くなることがあるので、取り出すとき、余分な水分を絞る場合は注意してください。


また、シャワーのお湯を当てるだけでも疲れが和らぎます。その場合、お湯の温度は40度程度(熱く感じるようなら少し下げても構いません)、水圧は弱めにしましょう。


●逆の処置をしないように注意!

温める場合も冷やす場合も、症状に応じて適切に行うことが大切です。充血しているときに温めてしまうとさらに血管が拡張し、症状は悪化してしまいます。逆に、目の筋肉が固まっているのに冷やしても、一時的にすっきりしても疲れは改善されないでしょう。

■「冷やす」「温める」以外の対処法

目を温めたり冷やしたりすると気持ちがいいのですが、仕事中などで実行しにくいこともあります。そんなときは以下のような方法で目をリフレッシュしましょう。


●とにかく休ませる

長時間パソコンやスマホの画面を見続けていると、眼精疲労やドライアイの原因になります。1時間作業をしたら、10-15分程度は目を休ませるのが理想です。テレビやパソコンの画面は眼より下方に置く方が目の開いている表面積が小さくなるので涙の蒸発量も減り眼精疲労やドライアイの改善に期待ができます。


●目薬を差す

症状が強い場合や長引く場合は、眼に傷がついているおそれがありますので眼科を受診し医師の指示に従うほうがよいでしょう。診察の結果、軽症のドライアイであれば、医師の指示によって市販の目薬を差すのもいいでしょう。日常生活でのドライアイの原因はいわゆる3C(パソコン、エアコン、コンタクト)です。コンタクトを使用している人は使用していない人と比べて約4倍ドライアイになりやすいと報告されています。ソフトコンタクトレンズ使用者の約83%、ハードコンタクトレンズ使用者の約73%が目の乾きを感じているという研究結果も。


また、パソコンを使用している人では、使用していない人と比べて約1~2倍(女性:2.34倍、男性:1.10倍)ドライアイになりやすいです。



眼精疲労やドライアイは、多くの人を悩ませる現代病のひとつ。放置していると頭痛や肩凝り、視力低下といった症状にもつながります。目の疲れを翌日に持ち越すことがないよう、適切な方法でリフレッシュしましょう。眼精疲労の原因は、VDT以外にも屈折異常、調節異常、眼位異常、両眼視異常、眼球運動異常、輻湊・開散異常、不同視、ドライアイ、結膜炎、外眼部異常、心因性など多岐にわたります。上記の方法でも改善しない場合は眼科の受診をおすすめします。


⇒参考文献:

内野 美樹:眼科57(3):227,2015より引用改変

濱野 孝ほか:眼科 49(2):183,2007

大野 重昭ほか,標準眼科学,医学書院,2011,369p

(藤野晶@dcp)