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疲れがなかなか取れない…。「疲労回復」に役立つ食品って?

2018.08.09

疲れがなかなか取れない…。「疲労回復」に役立つ食品って?


年齢を重ねると、若い頃に比べて体が疲れやすくなりますね。しかも、その疲れはなかなか取れなくなってきます……。さて、そもそも「体が疲れる」のはどうしてなのでしょうか? 今回は「体の疲労」についてです。「疲れる仕組み」や「疲労回復に役立つ栄養素・それらを含む食品」をご紹介します。

記事監修


松田明子 先生


専門は内科、腎臓内科、泌尿器科、美容皮膚科。東京女子医科大学卒業。東京女子医大病院 腎臓内科、同 泌尿器科を経て、2017年よりサイエンスクリニック院長就任。女医+(じょいぷらす)所属。


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■体が疲れるのはなぜ?


最近の研究では、体の疲れ、すなわち「筋肉疲労」が起きるのは体内に「FF(Fatigue Factor)」というタンパク質が発生するのが原因だとされています。


体が活動するときのエネルギーを生み出す代謝は、エネルギーと同時に「活性酸素」も生み出します。活性酸素は人間の活動に必要な物質でもありますが、過剰に生産されると自分の細胞を攻撃し酸化させてしまいます。その際にできる物質が疲労因子であるFFの発生を誘発します。(FFがシグナルとして疲労を脳に伝えるとの記載はないと思います)


従来は「エネルギー代謝でつくられた乳酸が疲労の原因」と考えられていましたが、FFの発見によって「肉体が疲労した結果として乳酸が生産される」とされています。


●睡眠不足も疲労の原因になる


体内のFFが増加すると、疲労回復因子「FR(Fatigue Recovery Factor)」も増加します。このFRはFFを中和し、酸化した細胞の修復を促進するタンパク質です。睡眠中は体内でFFがつくられる活動が少なく、FRによるFFの分解がスムーズに行われます。つまり、十分に睡眠を取ることで体内のFFが減少し、疲労から回復すると考えられるのです。

■疲労回復に役立つ栄養素・食品


疲労回復に効果がある栄養素としては「ビタミンB1」「ビタミンB2」「鉄」「カルシウム」や、抗酸化作用がある「ビタミンC」「ビタミンE」が挙げられます。それぞれの効果と、その栄養素を含む食品は以下のとおりです。


●ビタミンB1

「ビタミンB1」は、体内で糖質をエネルギーに変換する際の補酵素として働きます。ビタミンB1が不足すると効率の良いエネルギー変換ができなくなります。


ビタミンB1は、豚肉(特にヒレ肉・もも肉に多く含まれます)・レバー・ウナギ・豆類、胚芽付きの穀物などに多く含まれます。


●ビタミンB2

「ビタミンB2」は、脂質・糖質・タンパク質を分解し、エネルギーに変換する際の補酵素として働くビタミンです。エネルギー消費が多いと、必要なビタミンB2の量も増えます。


ビタミンB2はレバー、ウナギ、卵、納豆、乳製品などに多く含まれています。


●鉄

「鉄」は主に赤血球として体内に存在します。肺で取り込んだ酸素を全身に送るのに重要な役割を果たしています。鉄が不足すると血液が酸素を十分に運べなくなり、運動能力が低下したり疲れやすくなったりします。


鉄は豚・鶏のレバー、カツオなどの魚、緑黄色野菜、ひじきなどに多く含まれます。


●カルシウム

「カルシウム」は歯や骨のほかにも体中の細胞に存在しており、筋肉や神経の働きを助けています。激しい運動をすると体内に「リン酸」が発生します。リン酸はカルシウムと結合しやすく、筋肉の収縮の働きに悪影響を与えます。リン酸との結合によってカルシウムが不足することが、疲労の原因の一つだと考えられています。


カルシウムは干しエビ・牛乳・小魚・大豆(大豆製品)・緑黄色野菜などに多く含まれています。中でも、牛乳に含まれるカルシウムは吸収しやすいとされています。


●ビタミンC

「ビタミンC」には抗酸化作用があり、疲労の原因となる「活性酸素」の働きを抑えます。ビタミンCはかんきつ類、イチゴ、キウイフルーツなどに多く含まれます。


●ビタミンE

「ビタミンE」にも強い抗酸化作用があり、肉体疲労を抑える効果が期待できます。ビタミンEはアーモンド、カボチャ、アボカド、ウナギ、植物油などに含まれています。



体の疲労の原因は長い間「乳酸」が原因だと考えられていましたが、現在は「活性酸素」による酸化も原因である可能性が示唆されています。疲労回復を図るには、抗酸化作用があるとされる食品を取り、十分に睡眠を確保するといいでしょう。


(藤野晶@dcp)