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寝相は悪いほうがいい!? 「寝返り整体」セミナーに潜入してきた

2018.08.25

寝相は悪いほうがいい!? 「寝返り整体」セミナーに潜入してきた


こんにちは。ライターの西田タニシです。小さいころ「寝相が悪い」と言われ、小学校の林間学校でもベッドから落ちて大騒ぎに。それからというもの、ベッドの隅で固まって眠るという技を編み出したのですが、なんと最近「寝相が悪いほうが健康になる」と、あえて寝返りをさせる整体の先生がいるとの噂を聞きつけました。

 

大人なのに寝相が悪いほうがいいなんてどう考えても納得いきません! タイミング良く、一般向けセミナーが開かれるとの情報を手に入れたので早速参加してきました。

■寝返りは姿勢を正す役割をしていた!

セミナーのテーマは、「快眠のための正しい寝返りと枕選び」について。教えてくださるのは、東京都三鷹市にある仁齋骨盤矯正(じんさいこつばんきょうせい)院長の齋藤公康先生です。



齋藤先生「まずは正しい寝姿勢についてお話ししましょう。体には背骨があり、骨の中に神経が通っています。立っている時も寝ている時も、美しい姿勢のときは、脳からの指令が神経を通って正しく全身に伝わります。しかし姿勢が悪いと神経を圧迫し、指令がうまく伝わらなくなります」



齋藤先生「こうやって普通に手を開いたり閉じたりしたときと……」



齋藤先生「片手で手首を掴んで圧迫して開いたり閉じたりした時、圧迫した時のほうがグッパの動きが鈍くなりますよね? これが神経を圧迫した状態です。この状態が続くと体に負荷が蓄積され、病気を招く恐れもあります。そこで私は姿勢を見直すことに注目しました。特に『寝姿勢』が大事なのは、人生の1/3は眠っているというほど、睡眠が多くの時間を占めているからです。長時間悪い姿勢が続くと体に負担がかかりますよね。起きている時は気付いた時に直せますが、寝ている時はそうもいきません」



齋藤先生「寝返りは、日中の生活で歪んだ背骨を正しい位置に戻す働きをします。良い寝姿勢とは『正しい姿勢で寝ること』と、『寝返りをたくさんすること』が鍵になります。この2つについて改善していきましょう!」

■寝る時の正しい姿勢を作る

まずは直立時の姿勢をチェックします。


【姿勢チェック1】ゴムや紐を使う



1)土踏まずの中央でゴムや紐を踏み、固定します。



2)垂直にゴム紐を伸ばします。耳、肩、腰、土踏まずが一直線になっているのが理想。筆者は腰が反り、胸が張り、顎が上がっている悪い姿勢でした。



紐がないときやひとりでチェックしたい場合は、壁に背中を付けて立ってください。後頭部、肩、背中(上部)、お尻、かかとの全てが楽に壁に付けば良い姿勢です。


【姿勢チェック2】両腕、両足に同じように力が入るかを見る


体が歪んでいると、脳からの命令がうまく伝わらないため、力のバランスが崩れて左右差が出ます。



チェックしたい人が仰向けに寝転び、腕を床から垂直に上げます。補助役は頭側に座って、上げた手を前に押してください。寝転んでいる人はそれを押し返して垂直に戻します。


どちらかの腕に力が入りづらい、押し返す力が弱いと感じれば、体(特に首の骨)が歪んでいる可能性があります。



足も同様にやってみましょう。チェックしたい人が仰向けに寝転び、足を伸ばします。片方の足を上げ、補助役が上から押さえてください。


両足で行ったあと、どちらかの足に力が入りづらい、押し返す力が弱いと感じれば、体(特に骨盤・腰の骨)が歪んでいる可能性があります。


【寝床をチェックする】

正しい寝姿勢には、寝具も見逃せません。



まずベッドマット。柔らかすぎると腰が沈み、体がくの字に曲がります。硬すぎても体が痛くなり、寝返りがしづらくなるので程良い硬さを選びましょう。体に負担がかかりづらい硬さの目安にもなる畳に、敷布団(下にマットレスを敷くのはNG)を敷くのはとても良いそうです。



枕は買い換えなくても、寝方に気を付ければ大丈夫! 寝転んだときの頭は、鼻頭が地面と水平になるのが理想です。枕はその位置で頭や首を固定できるものを選んでください。


筆者はいつも枕の端に頭を乗せているのですが、枕が高すぎるため、横から見ると後頭部が上がり、顎が下がった悪い姿勢になっています。この状態で姿勢チェック2をすると力が入りません。



しかし、先生の指導の通りに枕の上の方に寝て、頭の位置を真上で固定した正しい姿勢にするだけで、姿勢チェック2の腕押しの押し返す力が強くなりました。

■寝返りを増やす、寝る前の寝返り体操

寝返りをたくさんするためには、腰を十分にほぐしておくことが必要です。眠る前に腰の体操を行うようにすると寝つきも良くなるそうですよ。


【体操1】膝のパタパタ体操



1)枕をして寝姿勢を正して膝を立てます。

2)右膝を右横に倒し、左膝は上げておきます。

3)左膝を倒して右膝に付けます。

4)左膝だけ上げて戻します。

5)左膝を左横に倒すと同時に右膝を上に戻します。

6)右膝を倒して左膝に付けます。

7)右膝を上に戻します。


これを右に倒したら1、左に倒したら2……と数えて、20回行いましょう。眠る直前、布団の上で行う習慣をつけると◎!


【体操2】カエル体操



1)うつ伏せになり、膝を少し曲げてガニ股になります。顎は枕に付け、ポール型クッションまたは丸めたバスタオルを骨盤の下に敷けばスタート姿勢が完成。


2)お尻を左右に20回揺らしましょう。


この体操をした後、姿勢チェック2の足上げをしてみると……。



力が均等に入るようになりました!!

■寝姿勢改善は美容にもおすすめ!


セミナーが終わった後、さらに詳しくお話を伺いました。


筆者「20〜30代の女性にも、体が歪んでいる人は多いですか?」


齋藤先生「以前は40代50代からの悩みという感覚でしたが、今はスマホやパソコンの影響で若くても体が歪んでいる人が増えています」


筆者「姿勢が悪いと、どんな不調が起きますか?」


齋藤先生「いちばん多いのは頭痛です。血流やリンパの流れが悪くなり、肩や首が凝って頭痛を引き起こします。腰や骨盤周りが歪んでいると女性なら足のむくみや生理痛にも影響し、辛く感じることがあります。加えて、腰のくびれ具合にも大きく影響しますので、下腹ぽっこりさんは要注意ですね」


筆者「女性の悩みにもつながるんですね……。先ほど枕を見ていただきましたが、枕は首のシワが気になるから使わないほうが良いというような噂もあります」


齋藤先生「それは間違いで、枕があったほうがシワになりづらいですよ。枕は頭を正しい位置で支えること・首の筋肉を休めることが目的。枕なしで顎が上がったり下がったりすると、余計に首にシワができてしまいます。また顎が下がった状態で寝ると、頬が垂れ下がりやすくなる・二重あごになりやすくなるという危険もありますね」


筆者「美容のためにも、枕はあったほうが良いですね。枕の硬さに選び方はありますか?」



齋藤先生「適度な硬さは欲しいです。寝返りをして横向きで寝たときに、頭が傾かずに真っ直ぐな姿勢をキープできる硬さが理想です。頭が沈み、首が折れてしまう枕だと、翌朝にあの辛~い寝違えを起こしてしまいます。低反発は姿勢が悪い状態でフィットしてしまうと、その人の悪い姿勢を助長してしまう恐れがあります。オーダーメイド枕も姿勢の悪い状態で作ると同じく逆効果なので、正しい姿勢に戻してから作りましょう」


筆者「眠る時は仰向け、横向き、うつ伏せ……どの姿勢が良いでしょう?」


齋藤先生「入眠は仰向けが良いですね。正しい姿勢のまま眠ることで、全身がリラックスでき、より深い眠りに入るというデータもあります。呼吸がしやすくなり、成長ホルモンの分泌も増え、お肌の状態も良くなりますよ。寝返りで横を向いてしまうのは必要なことなので、特に気にしないでください」


最後に姿勢チェック1をしてみると……。



姿勢が良くなっていました! この短時間の体操でここまで良くなるとは驚きです。今まで眠る行為についてあまり深く考えたことがなかったけれど、美容にも良いなら少し気を付けてみようかな。みなさんも姿勢改善と寝返り体操で寝返りを増やして、寝るだけ美容を試してみてください!


(取材・文:西田タニシ 編集:ノオト)