検索
洗浄剤におすすめ!もっちり泡の石けん作りにヤシ油が選ばれる理由

2018.08.29

洗浄剤におすすめ!もっちり泡の石けん作りにヤシ油が選ばれる理由


普段の生活ではヤシ油という言葉はあまり耳にしないかもしれませんが、ヤシ油とは「ココナッツオイル」のことです。ココナッツオイルといえば海外セレブが愛用していることで話題になっていましたよね。ヤシ油(ココナッツオイル)は食用としても美容用としても人気のある成分で、なくてはならない存在です。今日はそんなヤシ油(ココナッツオイル)についてお話をしましょう。

化粧品に使われる油とは?

そもそも、化粧品に使われる油は油性成分とよばれるもので、肌の水分を保つ保水作用や、肌を柔らかくする柔軟作用があり、乳液やクリームに使われます。また、口紅やファンデーションなどの化粧ノリを良くするために使われるほか、メイクを落とすクレンジング剤、ヘアケア化粧品にも使われます。

では、ヤシ油(ココナッツオイル)は具体的にどんな化粧品に使われているのでしょうか。

ヤシ油(ココナッツオイル)とは?


ヤシ油(ココナッツオイル)はフィリピン、インドネシア、タヒチなどの温帯地方で育つココヤシの種子から得られる白いペースト状の油です。融点(固体が液体に変化する境い目の温度)が25度前後のため体温で溶けやすく肌なじみがいい油ですが、皮膚刺激がやや強いといわれています。刺激のあるないは人によって個人差があるので、はじめて使う人は様子を見ながら使ってみると良いでしょう。

ヤシの木のことを英語で「パームツリー」ということからパーム油もヤシ油(ココナッツオイル)のことを指すと思っている方もいるかもしれませんが、パーム油はアブラヤシの果実から得られる別の油です。ちなみに筆者は、ククイナッツオイルのことを発音の違いでココナッツオイルのことだと思っていました。こちらもククイという木の果実から得られる油なので間違えないようにしましょう。

ヤシ油(ココナッツオイル)に含まれる成分

ヤシ油(ココナッツオイル)の主な成分は、ラウリン酸とミリスチン酸という脂肪酸です。脂肪酸とは、グリセリンと一緒になって脂肪をつくる物質で、肌表面に存在する皮脂などにも含まれています。

ヤシ油(ココナッツオイル)に含まれる成分のうち、ラウリン酸は全体の約半分、ミリスチン酸は全体の約2割近く含まれており、このほかにもビタミンEを多く含んでいて、これらの成分はすべて酸化しにくいとされている成分です。このことから、ヤシ油(ココナッツオイル)は品質が長持ちし、保存がきく油といえるでしょう。


ラウリン酸

冷たい水にも溶けやすいことから汚れが落ちやすく、泡立ちのよい性質もあるため石けんの成分として人気があり、ラウリン酸を多く含む石けんは型崩れがしにくいといわれています。


ミリスチン酸

ラウリン酸と同じく洗浄剤としてよく使われる成分で、きめ細かく持ちの良い泡がつくれるのが特長です。


ビタミンE

ビタミンEは血行促進の効果により、肌のかさつき、肌あれなどのトラブルから肌のうるおい、ハリを取り戻す効果があるとされています。

ヤシ油はせっけんや洗濯用洗剤の中にも!


脂肪酸の特長をみてみると、洗浄力と泡立ちの良さからヤシ油(ココナッツオイル)は洗浄剤として定評がある成分ということが分かりました。石けんだけでなく、食器用洗剤や洗濯用洗剤にも使われていて、低刺激なシャンプーを作る材料としても人気があります。ちなみに、低刺激性のシャンプーの成分表をみてみると、成分表の上の方にココイル~という成分をみかけますが、このココはcoco=ココナッツのことでこれらもヤシ油(ココナッツオイル)からできた成分です。

傷んだ髪のケアにもおすすめ

ヤシ油(ココナッツオイル)に含まれるビタミンEは傷んだ髪の修復にも効果があるとされており、白髪や抜け毛、枝毛の予防にもおすすめです。ポリネシア地方に住む人々は、昔からヤシ油(ココナッツオイル)をヘアケア剤として使用してきたことで、年をとっても黒く若々しい髪を保っている人が多いそうです

食用としてダイエットにも使われる

ヤシ油(ココナッツオイル)は、美容用としてだけでなく、食用としても人気があります。ほんのり甘い香りが特長で、アジアン料理やエスニック料理に欠かせない油です。ヤシ油(ココナッツオイル)は燃焼されやすく、エネルギーになりやすい油であることから脂肪になりにくいといわれていて、ダイエット中の方におすすめです。ただし脂肪には変わりないので、ダイエット向きとはいえ取りすぎには注意しましょう。

油の食用と美容用の違い


「食べられるものなら肌につけても問題ない」といって食用の油を美容目的で使っている方もいるようですが、たとえ原材料が同じヤシ油(ココナッツオイル)だとしても、食用のものを肌に使うことはあまりおすすめできません。これは、ヤシ油(ココナッツオイル)に限ったことではなくどの美容用の油にもいえることですが、美容用に使われる油は手触りや質感をよくするために不純物をできるだけ取りのぞいているため、食用とは使用感が違います。人によっては、食用に含まれる不純物によって肌あれを起こすことも考えられるので、美容用を使うようにしましょう。




今回は、知っているようで意外と知らないヤシ油(ココナッツオイル)の特徴についてお話をしました。

泡立ちのよい石けんをお探しのときはぜひヤシ油(ココナッツオイル)が配合されているものを選んでみてくださいね。



(爪肌育成マエストロ/小齋飛鳥)

【参考文献】

化粧品成分検定公式テキスト [書籍] 著者 一般社団法人 化粧品成分検定協会.

植物油の事典 料理に、美容に、植物油を自分で楽しむ [書籍] 毎日コミュニケーションズ, 2011.

日本化粧品検定協会公式 コスメの教科書 [書籍] 著者 小西さやか 主婦の友社.