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気管支ぜんそくや高血圧症はストレスが原因かも?「心身症」の症状と治療法

2018.08.30

気管支ぜんそくや高血圧症はストレスが原因かも?「心身症」の症状と治療法


「心身症(しんしんしょう)」という病名があります。

心身症は体の病気であり、病気の始まりや途中経過に、心の問題や社会との関わりが強く関係しているものです。今回はこの「心身症」についてご紹介します。

記事監修


前山美千代 先生


専門は一般内科、漢方医学科。大阪医科大学医学部医学科卒業、金沢大学大学院医薬保健学総合研究科在籍、みらい病院(一般内科・漢方医学科)勤務。認定内科医・日本抗加齢医学会専門医・日本医師会認定産業医として、気軽に実践できて、健康と美容に役立つ情報を発信しています。

女医+(じょいぷらす)所属。


▼みらい病院

http://eijukai.jp/

■「心身症」は心だけの病気ではない


心身症と呼ぶには、身体疾患であることが必要条件です。代表的なものは、

  • 高血圧

  • 胃炎

  • 気管支ぜんそく

などです。体の異常・病気が見られますから「体の病気」なのですが、心の状態が体の病気を引き起こしていると思われる場合には、「心身症」と診断されることがあるのです。


心身症として現れる病気には以下のようなものがあります。



●心身症として現れる病気の例


・気管支ぜんそく

・過換気症候群

・神経性咳嗽(がいそう)

・高血圧症

・胃・十二指腸潰瘍

・慢性胃炎

・過敏性腸症候群

・潰瘍性大腸炎

・神経性やせ症/神経性過食症

・甲状腺機能亢進(こうしん)症

・糖尿病

・緊張型頭痛/片頭痛/慢性疼痛(とうつう)

・神経性頻尿

・心因性尿閉

・心因性勃起不全


その他、関節リウマチ、腰痛、慢性じんましん、円形脱毛症、更年期障害なども心身症の症状に挙げられることがあります。このように心身症とされる病気は、呼吸器系、循環器系など多科に渡ります。

■「心身症」はなぜ起こるの?

心身症の原因の多くは「ストレス」といわれています。自律神経や内分泌系などの体を調節する機能がストレスによって変調し、それで病気が現れるのではないか、というわけです。


実際にどのようにして起こるのかについては、よく分かっていません。同じようなストレス環境にあっても病気になる人とならない人がいるので、ストレスだけが原因とは言い切れないところがあります。しかし、ストレスが軽減されると症状が軽くなる場合が多く、ストレスとの関連が高いのは確かであると考えられています。


男性の場合には30・40代、女性の場合は20代・30代で心身症と診断される人が多いといわれています。この年代は、家庭・職場で責任が重くなる時期。女性なら結婚・出産・育児などのライフイベントがあり、妻・母の役割が重なり環境も変わって、それまでよりもストレスが強くなります。それで心身症と診断される女性が多くなります。

■心身症の治療法は?


心身症の治療は、まずは、内科での加療と同じです。気管支ぜんそくの場合は、炎症を抑える薬や気管支を広げる薬などで病気の症状を緩和させます。たとえ根っこに精神的な原因があるとしても、まずは体の症状に対処します。


そして、症状が重ければ、気管支ぜんそくなら呼吸器科、胃炎なら消化器科など、病気に合わせて専門医を受診するようにしましょう。その上で、医師と相談して、必要であれば精神科などにかかるのがよいでしょう。最近では、心療内科で治療が完結する人も増えていますが、内科の専門医と精神科との連携が取れるとなお良いでしょう。



心身症は、ストレスが大きくなると症状も深刻になることが多い病気※です。女性の場合には、結婚・出産・育児などによって環境が変わるため、知らず知らずのうちにストレスがたまることも多いものです。自分なりの楽しみを大切にし、可能な限り、自身のペースを保つように心掛けるのがよいのではないでしょうか。


※病気というよりも「病態」と呼ぶほうが正確との意見もあります。


(高橋モータース@dcp)