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不定愁訴とは?体に違和感があるのに「異常はナシ」!?

2018.09.03

不定愁訴とは?体に違和感があるのに「異常はナシ」!?


閉経を挟んで前後約10年の更年期(一般的に45-55歳頃に起こることが多いようです)は、女性にとってつらい時期といえるでしょう。妊娠可能な性成熟期から老年期に移行する時期に当たり、体のあちこちで不快な症状が現れます。今回ご紹介する「不定愁訴」も、この更年期の女性に多い症状です。


記事監修


加藤智子先生


産婦人科医。浜松医科大学医学部医学科卒業、社会医療法人財団新和会八千代病院、三河安城クリニック勤務。日本産科婦人科学会(専門医)、日本医師会(認定産業医)、日本抗加齢医学会(専門医)、NPO法人女性と加齢のヘルスケア学会(更年期カウンセラー)、日本産婦人科内視鏡学会、日本女性心身医学会、検診マンモグラフィ読影認定医、日本気象予報士会東海支部(気象予報士)、食生活アドバイザー。女医+(じょいぷらす)所属。


▼詳細プロフィール

https://mycarat.jp/experts/111

■「不定愁訴」とは? 体に異常はないのに……

特に体の異常はないのに、「頭が痛い」「腰痛がある」「イライラする」「眠れない」といった、体のあちこちの不調を訴えることを「不定愁訴」といいます。


本人は体の違和感を訴えるのですが、実際に調べても異常な点が見つからないために、不定愁訴はなかなか周囲に理解されないという特徴があります。不定愁訴は更年期の女性に多く、更年期障害の症状のひとつに挙げられることもあります。

■更年期に不定愁訴が多い理由は?

更年期に不定愁訴が多い理由は、女性ホルモンの分泌が急に減少することにあると考えられています。


女性ホルモンの分泌が減ると、脳の下垂体から「ゴナドトロピン」※が分泌されます。ゴナドトロピンは、卵巣に働きかけてその発育、機能の保持を促すホルモンです。つまり、「女性ホルモンの分泌が少ないよ!」と卵巣に働きを促すわけです。しかし、ゴナドトロピンの分泌は視床下部を刺激してしまい、自律神経に影響を与えます。


自律神経は全ての内臓、血管、分泌腺などをコントロールしていますので、これに影響があると循環器・消化器・呼吸器のどこにでも不調が出る可能性があるわけです。不定愁訴において体のあちこちに違和感のあるのは、「自律神経の不調が引き起こしているから」と考えられます。


※ゴナドトロピンは「性腺刺激ホルモン」の総称です。脳下垂体から分泌されるものとしては「卵胞刺激ホルモン」と「黄体形成ホルモン」があります。



更年期障害の症状はさまざまですが、検査しても特に体に異常が認められません(閉経に向かって女性ホルモンが減少するのは自然なことなので)。しかし、本人からしてみればはっきりと体のあちこちに違和感があるのです。


更年期障害は、不定愁訴そのものといえるかもしれません。更年期近くになって心身に不調を感じたら、専門医の診察を受けるようにしてください。


(高橋モータース@dcp)