たまに「洗うのが面倒」ということで、食事をした後の食器を台所に放置しっぱなしの人がいます。恐ろしいことに、なかには洗い桶にザブンと漬けたまま数日放置、なんて人もいるようで……。


このように、汚れた食器を放置しておくとどうなるのでしょうか?そのまま食器用洗剤で洗えばきれいになるのでしょうか。『花王株式会社』生活者コミュニケーションセンターの消費生活アドバイザー・弦巻和さんに聞いてみました。

取材協力・監修


弦巻和さん(花王株式会社)


生活現場をリサーチし、合理的で効果的な洗濯や掃除の仕方を提案し、生活者の立場に立ったくらしに役立つ情報を提供しています。


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■水に漬けたまま放置すると雑菌が増殖!

まず「汚れた食器を放置すること」について聞いてみたところ、大前提は「放置することは絶対にやめたほうがいい」が、「そのまま放置した場合は、汚れが乾燥して水分を失うので雑菌は増殖しにくい」とのこと。雑菌の増殖には栄養分と温度、そして水分が必要なため、水分がない環境になることで増殖はしにくくなるのです。


「絶対にやめたほうがいい」と弦巻さんが指摘するのが「水に漬けて放置すること」です。先ほど説明したように、菌の増殖には水分が必要なので、水に漬けた状態だと菌が増えるのに適した環境になってしまいます。食中毒を引き起こす菌なども増えてしまうため、これは絶対にやめるべきとのこと。よく汚れを浮かすためにしばらく洗い桶に漬けておく人がいますが、長時間放置するのは避け、すぐに洗うようにしましょう。


ちなみにそのまま放置して汚れが乾燥した場合も、「落ちにくくなる」という厄介な問題が浮上してくるので、基本的には放置せず、すぐに洗うのがベストです。

■放置して汚れがひどくなった食器はどう洗うのがいい?

もし、うっかり水に漬けたまま放置してしまい、ドロドロした汚れが食器を包むほど汚くなってしまった場合、どのようにして洗うのがいいのでしょうか?弦巻さんに聞いてみたところ、「食器用洗剤は除菌剤ではないので、そうなってしまった場合は除菌効果のある塩素系の台所用漂白剤を使って除菌したほうが良いでしょう。除菌効果が高いため、効率的」とのこと。食器がドロドロの汚れで包まれるレベルになると、恐らく洗い桶も汚くなっているでしょうから、一緒に「漬け置き除菌」することをおすすめします。


塩素系漂白剤はまな板の除菌などにも効果的なので、ひどい汚れの対策として用意しておくといいかもしれませんね。

■食器用洗剤の効率的な使い方は?

次は放置した汚れではなく、一般的な食器洗いの際の「効率的な食器用洗剤の使い方」について弦巻さんに聞いてみました。


まずは使い方についてですが、ラベルに書いてある「使用量の目安」を参考に適量を使うことが望ましいとのことです。この「適量」というのは商品によって異なるので、自分でしっかりとチェックすることが大事です。


そして洗う順番ですが、「汚れの軽いもの」から洗っていくことがポイント。いきなり汚れのひどいものから洗うと、洗剤が持つ効果がその汚れを落とす時点で失われてしまい、最後まで泡が長持ちしなかったり、汚れが別の食器に付いてしまったりします。汚れの軽いものから洗うことで洗剤の量も多く使わなくて済むのだそうです。


油汚れがひどいものはそのまま洗うのではなく、キッチンペーパーなどで取って一度水ですすいでから洗うようにしましょう。そうしないとスポンジが汚染されてしまい、雑菌がより増殖しやすくなってしまいます。


スポンジに対して無頓着な人も多いですが、スポンジは普通に使っていても雑菌が増殖しやすいので、使った後はしっかりとすすいでギュッと絞ってから乾燥させるなど、雑菌が増殖しにくいようにしないといけません。よく「少し泡が残っているからこのままで……」という人もいますが、できるだけそれは避けるべきでしょう。


また、食器用洗剤はあくまで「食器用」なので、別の所の掃除に使うなどもしないほうがよいとのこと。使った食器は放置せず、食器用洗剤を効果的に使ってきれいにしてくださいね。


(中田ボンベ@dcp)