検索
ピアスホールにしこりがある…?この正体はいったい何?

2018.09.26

ピアスホールにしこりがある…?この正体はいったい何?


ピアスでオシャレを楽しむ人が増える一方で、ピアスによる肌トラブルも多く起こっているそう。特に多いのが、ピアスホールの「しこり」です。これはいったい、何が原因なのでしょうか?ピアスによる肌トラブルを起こさないためには、どうしたらいい?今回は「ピアスホールのしこり」について解説します。

記事協力・監修


南 真実子 先生


美容皮膚科・美容外科・婦人科専門医

大阪美容クリニック 院長


▼大阪美容クリニック

https://osaka-bc.com/

ピアスホールにできる「しこり」の正体は?


ピアスの穴あけは医療行為になるので、本来は医師等の医療従事者が行わなくてはいけません。しかし、市販されているピアッサーなどを使って、ご自身であける方もいらっしゃるでしょう。適切なアフターケア等ができていなかった場合、感染によって赤みや痛みを伴う「しこり」ができる可能性があります。また、特に異常はなくても「ピアスホールの周囲に新たに形成された皮膚組織」を、しこりと感じる方もいらっしゃるようです。


そのほか、「しこり」の正体としては以下が考えられます。


紛瘤(ふんりゅう)

垢(あか)や皮脂などの老廃物が貯留され、袋状になる(=しこり、腫瘍ができる)ことがあります。これを「紛瘤(アテローマ・アテローム)」と呼びます。


粉瘤は体中のどこにでもできる「良性の皮下腫瘍」です。背中や頬、耳たぶにできやすく、ピアスホールの周辺にできることもあります。しこり自体に痛みはありませんが、細菌が入り込んでしまった場合は、腫れや痛みを伴う可能性も。しこりの大きさは数mmから数cmまでさまざまで、触るとクリクリとした感触があります。


・肉芽(にくが、にくげ)

肉芽は「傷が正常に修復されるのに形成される組織」なので、特に異常なものではありません。ですが、何らかの原因で肉芽組織が過剰にできてしまい、ケロイドや肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん:ミミズ腫れのような傷跡)になることがあります。


ピアスをあけた部分(傷)にも肉芽組織は形成されるため、これがしこり(ケロイドや肥厚性瘢痕)になってしまう場合もあります。

「しこり」を治すことはできる?


それぞれ、以下のような治療を行います。


紛瘤

基本的に、自然治癒することはほとんどありません。大きさによりますが、抗生物質によって炎症を落ち着かせてから手術になることもあります(数mmの小さなものであれば、まれに自己治癒することも)。


肉芽、ケロイド、肥厚性瘢痕

上述のように、肉芽は異常なものではありません。ただし、ケロイドや肥厚性瘢痕になってしまった場合は、テープ固定、ステロイドの局所注射、切除縫合など、症状に応じて処置を行います。


なお、感染が確認できた際は、抗生剤と消炎鎮痛剤を使用し治療します。抗生剤は、症状が軽減されたり、症状がなくなったりしたからといって、自己判断で服用を止めないようにしましょう。処方された量は最後まで服用することが大切です。


ケロイドは「できやすい体質」の方もいらっしゃいます。いったん治まっても再発することがあるので、医師と相談しながら治療を行うようにしましょう。

ピアスホールのトラブルを予防するには?


ピアスをあける際は、なるべく皮膚科や美容皮膚科などの医療機関で行うことをおすすめします。その際、ご自身が「ケロイド体質ではないか」、「金属アレルギーではないか」なども医師に確認するといいですね。


また、「ピアスをあけた後は毎日、消毒をしなくちゃいけない」と思っている方も多いと思いますが、基本的に消毒は不要です。むしろ、消毒をするために取り外しを繰り返すことで、手や耳の皮膚に付着している細菌がピアスホールの傷口に入り込んだり、ピアスの軸がピアスホールの上皮を傷つけたりし、そこから感染を来たす可能性が高くなります。消毒液が正常な細胞を傷つけてしまうこともあるようです。


ただし、もちろん「ピアスホールを清潔に保つこと」は大切です。消毒液ではなく、シャワーなどの水道水で「ピアスを装着したまま」洗浄するといいですね。ピアスホールが安定するまでは、なるべく触ったり、外したりしないようにしましょう。ピアスホールが完成しないうちにピアスの交換を行うと、新しい傷を形成してしまう可能性もあります。個人差があるので一概にはいえませんが、ピアスホールが安定するまでにかかる期間は「3カ月程度」と考えるとよいでしょう。その間は、あまり触らないようにしてくださう。



もし、ピアスをあけたあと、ピアスホールにしこりや赤み、痒(かゆ)み、痛み、膿みなどの異常が生じたら、できるだけ早く医療機関で相談をすることをおすすめします。自己判断による対応は、症状の悪化を招く恐れもありますよ。