たとえば空揚げなど、「油モノを食べるとニキビができる」なんて話を聞くことがありますが、これって本当なのでしょうか?どれくらいなら、食べてもいいの?今回は、食事で取る「油」について、管理栄養士の窪田あい先生に聞いてみました。

取材協力・監修


窪田あい先生


管理栄養士。健康栄養支援センターの事業本部部長として、一般の方に、もっと医学や栄養学をわかりやすく伝えたいと様々な講座を企画し、講師を務める。またパーソナルカウンセリングにて、それぞれのライフスタイルにあわせた体重コントロール法でダイエットサポートも行っている。


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■「油モノを食べる=ニキビができる」は言い切れない

窪田先生によると、「油モノを食べることで皮脂の分泌が増え、毛穴が詰まりやすくなることでニキビができやすくなる、ということが想定されます」とのこと。ただし、「油モノを食べる=ニキビができてしまう」とは、はっきりと言い切れないそうです。


ニキビができる原因は、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、食生活の乱れ、睡眠不足、間違ったスキンケアなどさまざまあるため、「油だけ」とはいえません。食事面でいえば、皮脂の状態を良好に保つためには、ビタミンAやビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEや食物繊維を、しっかり取ることが大切です。


しかしながら、食事で油を取り過ぎることは、ニキビができるできないにかかわらず、健康に良くありません。では油の標準的な量とは、いったいどれくらいなのでしょうか?

■20代女性なら1日大さじ3~5杯分の脂質が目安!

20代女性の場合、平均的な1日の必要摂取カロリーは1,500~2,000キロカロリー。このうち20~30%が脂質量の目安になります。1,800キロカロリーで計算すると、その20~30%なので300~600キロカロリーとなります。これは油の量にするとおよそ30~65グラム。つまり1日に30~65グラムの油が一般的に適切な量となります。


30~65グラムというのは、大さじスプーンに換算すると3~5杯。「1日で大さじ3~5杯」です。これは単純に油の量はもちろん、肉や魚、卵などに含まれる脂質も含みます。たとえば、鶏もも肉100グラムで約14グラム(大さじ約1杯)、さば1切で約12グラム(大さじ約1杯)、たまご1個で約5グラム(大さじ約1/2杯)です。朝から夜まで食べたものを振り返ると、あっさりと超えてしまうのではないでしょうか。特に油っぽいものを食べていなくても、意外と使っているものです。窪田先生も「現代人は『一般的な食事』ですでに油が多めになっている」と指摘します。

■取り過ぎだけでなく「取らなさ過ぎ」もNG!

窪田先生によると、一般的なバランスの良い食事のつもりでも油が多くなってしまう原因に「副菜」が挙げられるとのこと。本来副菜は、野菜などビタミン、ミネラル源となるもので構成されるものですが、副菜にも油を使った料理や、肉など脂分のあるものと一緒にした料理を副菜として用いる人が多く、カロリーや脂質過多になってしまうのだそうです。肉や卵は「1食1品」を目安として、バランスが正しく取れる食事を心掛けることで、油を減らすことができるでしょう。


ただ、注意しなければならないのは、「油は取らなさ過ぎも駄目」ということ。脂質は、細胞膜を作る働きやホルモンの構成成分でもあるため、美しい肌を保つには必要な栄養素です。特に女性はダイエットなどで食事制限をして、体が必要とする油が不足してしまうというケースが見られるそう。



取り過ぎず、取らなさ過ぎずと難しいかもしれませんが、普段から「油の量」をしっかりと意識して、健康的な体づくりを心掛けてくださいね。


(中田ボンベ@dcp)