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【第21回】彼女の「嫌い」なところ:好きかどうかわかりません

2018.09.27

【第21回】彼女の「嫌い」なところ:好きかどうかわかりません


彼氏のことを好きかどうか、わからなくなりました。一緒にいると楽しいし、わたしのことをすごく好きでいてくれるのですが、彼と結婚したいかと聞かれると答えが出ません。好きかどうか、よくわからないまま結婚してもいいのでしょうか。



好きかどうかわからない、という悩みをよくもらう。

「告白されて、嫌ではないけど好きかどうかは微妙」とか、「この人と付き合っていこうか迷っている」とか、または「好きは好きだけど、彼から受ける愛情との差がありすぎて、自分の気持ちに自信が持てない」とか。


正直、「ん???どういうこと???」と思う。「好き!!!!」と言えないなら、好きじゃないんじゃない? なんて。でも、「じゃあ好きじゃないのかも」と思って手放すと、急に恋しくなったりするのよね、うーん気持ちはわかる。


まず、質問者さんの「よくわからないまま結婚してもいいか?」に対しては、大きな声でNOと言いたい。


もちろん、結婚にはいろいろな形があるし、何を良いとするかは人それぞれ。それでも、もしわたしが質問者さんの一番の親友、または親や兄弟だったとしたら、「あなたが心の底から好きだと思える人と結婚してほしい」と思うし、質問者さんの彼氏の親友や親だったら「あなたと結婚したくて仕方がない相手と結婚して!」と思ってしまうから。


そうじゃなくても、これだけ人間がうじゃうじゃいる中でたった一人としか(同時進行では)結婚できないのだし、大好きな人を選ばないともったいない気がするのはわたしだけだろうか……?



さて、彼のことを本当に好きか? で悩んでいるすべての人にオススメなのは、彼の好きなところを挙げてみること、だ。


「やさしい」「一緒にいるとラク」「愛情表現が豊か」などなど、きっといろいろと出てくるだろう。

そのあとはぜひ、出てきた項目が下記の3つのうちどれに当てはまるかをぜひ分類してほしいのだ。


1.彼自身の性格や特徴

2.彼とわたしの関係性

3.彼がわたしに与えてくれるもの


たとえば、「仕事を頑張っているところ」は1になるし、「一緒にいてラク」や「笑いが絶えない」は2。そして「寂しい時にそばにいてくれる」とか「愛情表現が豊か」などは3に当てはまる。


あくまで持論に過ぎないけれど、1と2が多い分には構わないが3ばかりが異常に多い関係性はすぐに破綻してしまうのではないか……と思っている。


なにせ3は、何かを与えてもらって初めて成り立つ関係なのだ。言い方を悪くすれば「見返りがなければ成り立たない関係」というか。これってなんだか、健全じゃない。彼が好きなんじゃなくて、自己利益を愛しているのではないか? と思えてくる。


かくいうわたしも以前、付き合っていた人に対して3ばかりを挙げてしまったときがあった。



何度も喧嘩をして「もう別れなよ……」と友人に言われ、反論しようと思っても出てくるのは「でも、寂しい時にすぐきてくれるし、なによりわたしをすごく好きでいてくれるし、毎日かわいいって言ってくれるし……」と、見事に3まみれだったのだ。すかさず「彼自身を1人の人間として好きか?」と聞かれて、途端に口をつぐんでしまい、自分の本当の気持ちに気づいたことを覚えている。当然、彼との関係は不安定なものだった。「寂しいから来て」と要求し、彼が「今日は行けない」と言いだせば不満は募ったし、愛情が薄れたように感じた途端「なんなの!?」という気持ちでいっぱいになってしまった。貰えて当然、という関係性はやっぱり長くは続かない。


1は、彼でなくてはならないもの。

2は、彼とあなたの2人でなければ作れないもの。

だから1か2が多いうちは、まだその人のことを健全な意味で好きでいられているんじゃないか、と思う。


なんだか診断のように細かく分類してしまったけれど、もっと簡単に確かめる方法もある(早く言ってよ!とか言わないで)。


あなたが、「その人を幸せにしたいか?」で決めればいい。


幸せは与えてもらうよりも、与える方が難しい。

昔、男友だちが、人生のうちで「愛したい」と思える人に出会えたらそれだけで幸せなことだ、という名言を言ったことがあった。


彼曰く、「愛したい」と思える人に出会えないまま死んでいく人のほうが多いのではないか、と。なんとなく時間が愛を育んで、なんとなく愛し合っている気にはなっても、「愛したい」という強い欲求が芽生えるのとはまた違うのだという。


たしかに人は、欲しがりだ。

幸せにしてくれ、優しくしてくれ、愛してくれ。洗濯してくれ、ご飯作ってくれ、高価なデートに連れて行ってくれ。


……だからこそ、自分から「愛したい・幸せにしたい」と思える気持ちは貴重で、尊いものなのかもしれない。


言っておくけれど、あなたじゃなくても彼を幸せにできる。


別に誰かに懇願されているわけでもないし、使命などもない。それでも「この人を幸せにしたい」と思えるか? そこに答えがあるような気がする。


長々いろいろと書いてしまったけれど、短い人生、好きかどうかわからない人と一緒にいるより、大好きな人と一緒にいるほうが幸せですよ。きっとね。


(ライター/さえり 写真/インディ 編集/サカイエヒタ)

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