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美白や潤い肌に有効?化粧品成分「アスコルビン酸」とは

2018.10.05

美白や潤い肌に有効?化粧品成分「アスコルビン酸」とは


美白化粧品によく配合されている「アスコルビン酸」。名前を聞いても「一体何?」と思う方が多いと思います。

実は、「アスコルビン酸」とはみなさんもよくご存知「ビタミンC」のこと。化粧品に配合される場合の名称を「アスコルビン酸」といいます。

しかし、一般的なイメージに繋がりにくいこともあってか、パッケージには「ビタミンC配合」と記載されているものもよく見かけます。


今回は

  • ビタミンCの働き

  • ビタミンCは化粧品にそのまま配合できるのか

  • 水溶性ビタミンCと油溶性ビタミンC

について、みなさんにしっかり理解していただけるようにご紹介したいと思います。

*ビタミンCってどんな働きをするの?


ビタミンCは、レモンやオレンジなどの柑橘系を中心に、赤いパプリカ、ブロッコリーなどにも多く含まれています。

では、ビタミンCは私たちの身体の中でどんな働きをしているのでしょうか。


・「コラーゲンの合成を助ける」

私たちの肌には肌の弾力や潤いを保ったり、骨の細胞を作ったりしてくれる「コラーゲン」が存在しています。年齢を重ねるにつれコラーゲンは減少してしまいますが、ビタミンCはこのコラーゲンを作り出すお手伝いをしてくれます。


・「抗酸化作用」

「抗酸化作用」とは、身体の中に存在している「活性酸素」が身体を「酸化」させるのを防ぐ働きのことをいいます。「活性酸素」は病原体などと戦ってくれる良い面もありますが、増えすぎると私たちの身体の細胞まで「酸化」させてしまう厄介な存在でもあります。細胞の「酸化」=「老化」につながるといわれているので、酸化を防ぐ「抗酸化作用」は老化防止にはとても大切なのです。


・「免疫力を高める」

ビタミンCは免疫力を高めるといわれています。ビタミンCが不足すると貧血や食欲不振といった症状が起こります。病気やストレスと戦う力が弱くなってしまうこともあるので、栄養分としてもしっかり摂取する必要があります。


こうしてみると、「ビタミンC」はとても大切な成分ということがよくわかりますね。

では、化粧品に配合されているビタミンCも、私たちが口にしているビタミンCと同じ状態なのでしょうか?

*化粧品にビタミンCはそのまま配合できるの?

「ビタミンC」はコラーゲンの合成を助けたり抗酸化作用があったりと、とても優秀な力を持っているのですが、化粧品に配合する際には難点があります。「ビタミンC(アスコルビン酸)」は水に溶けやすく、化粧品に配合しようとすると酸化しやすい状態になり、本来の力を発揮することが難しくなってしまうのです。

そこで、化粧品に配合しやすく作られたものが「ビタミンC誘導体」です。

*水溶性ビタミンC誘導体と油溶性ビタミンC誘導体ってなに?


ビタミンCが化粧品の中でも本来の力を発揮できるように作られた「ビタミンC誘導体」には、「水に溶けやすい=水溶性」のものと、「油に溶けやすい=油溶性」のものがあります。種類はいろいろありますが、いくつか見ていきましょう。


♦︎水溶性♦︎

<リン酸アスコルビルMg>

水に溶けると酸化しやすいビタミンCを酸化しにくく安定化させたもので、皮膚に吸収されやすくなったものをいいます。

化粧品に配合されるときは美白や抗酸化作用を目的とされています。

ここでいう美白は、シミやソバカスを作ろうとしているメラニン色素を「還元」してくれること(メラニン還元作用)や、メラニン色素の黒色化を促す酵素を邪魔すること(チロシナーゼ活性阻害)を指します。「メラニン還元」というと難しく聞こえますが、紫外線などにより刺激を受けた際に肌が徐々に黒くなっていくのを、ひとつ前の少し白い段階に戻すような働きのことです。

また、抗酸化作用があるので、シワ対策にも有効とされています。コラーゲンの合成も助けてくれるので、潤いとハリのある肌を保つためにも役立ちます。


<アスコルビルグルコシド>

ビタミンCにグルコース(ブドウ糖)をくっつけて酸化しにくくし、さらに安定性を高めたものです。

化粧品成分では主に美白剤として配合されます。ここでいう美白効果も「リン酸アスコルビルMg」と同様に、メラニン還元作用とチロシナーゼ活性阻害のことをいいます。


♦︎油溶性♦︎

<ジパルミチン酸アスコルビル>

水溶性では油の多いクリームなどに配合することができなかったため、配合できるように作られたものが、油溶性(油に溶けやすい)ビタミンC誘導体です。

美白作用や抗酸化作用があるので、美白化粧品、エイジングケア化粧品に取り入れられています。


<テトラヘキシルデカン酸アスコルビル>

ほかの油溶性ビタミンC誘導体が「粉末」であるのに対し、このテトラヘキシルデカン酸アスコルビルは「液体」の油溶性ビタミンC誘導体です。「液体」だと何が良いのかというと、ほかの成分にも溶けやすいので使用しやすく、肌へのなじみや吸収性もより良くなるところです。

ほかのビタミンC誘導体と同様に、美白作用や抗酸化作用、コラーゲンの合成を助ける効果があります。

*終わりに

「ビタミンC」についても化粧品に配合される「アスコルビン酸」についても少し詳しくなれたのではないでしょうか?

「ビタミンC誘導体」の成分名は長いものが多いので、名前の中に「アスコルビル」が入っていたら「ビタミンCが入ってる!」と思ってください。もちろん、化粧品からだけでなく食事でビタミンCをとることも、肌や身体にとても良いことなので覚えていただけたらと思います。

上手に使用すれば美白にも潤いやハリのある肌にもつながる「アスコルビン酸」。化粧品を購入される際には、配合成分に含まれているかチェックしてみてくださいね。


<(社)日本爪肌美容検定協会講師/ 安藤 道子>

参考文献

「化粧品成分用語事典2012」中央書院

「化粧品成分ガイド 第6版」フレグランスジャーナル社

「日本化粧品検定2級・3級対策テキスト」主婦の友社

「世界一やさしい!栄養素図鑑」新星出版社