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早朝や夜中に起きてしまう…。質のいい睡眠をとる方法とは?

2018.10.11

早朝や夜中に起きてしまう…。質のいい睡眠をとる方法とは?


睡眠において多くの人が抱える悩みとして、本当に起きたい時間より早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」、あるいは夜間に途中で起きてしまう「中途覚醒」があります。これらの問題がなく、ぐっすりと質のいい睡眠をとるためにはどうすればよいのか。今回はこうした睡眠の問題について考えていきましょう。

疾患はないか?

まず大事なことは、早朝覚醒や中途覚醒は「疾患が原因で起きることがある」ということです。代表的な疾患としては、「睡眠時無呼吸症候群」があげられます。文字通り睡眠時に呼吸が止まってしまう疾患なのですが、一般的に本人はそれに気づきません。日中の強い倦怠感や眠気、昼間の居眠りなどを引き起こします。

また睡眠時無呼吸症候群の人は睡眠時に非常に大きないびきを伴うことが多いため、他人からいびきを指摘される人は睡眠時無呼吸症候群を疑った方がいいかもしれません。


もうひとつ、早朝覚醒や中途覚醒にかかわる疾患として、むずむず脚症候群があります。これは睡眠中に四肢を動かしてしまう疾患で、やはり睡眠障害を伴います。


このほか、睡眠とは関わりのない持病であってもその病気自体、あるいはその治療のために日常処方されている薬が痛みやかゆみ、頻尿や呼吸困難を睡眠時に引き起こし、早朝覚醒や中途覚醒をもたらしている場合があります。


これらの疾患については医師の診察を受けることをおすすめします。また、安易に睡眠薬を飲んではいけません。睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群はいずれも睡眠薬により増悪する場合があり、ほかの疾患・処方薬がある場合はそれとの兼ね合いも考える必要があります。必ず医師に相談しましょう。

生活習慣に問題はないか?


重篤な疾患がなくとも、生活習慣が原因で早朝覚醒や中途覚醒が起きている場合があります。


まずあげられるのは、アルコールやカフェインの摂取です。カフェインが覚醒を引き起こすことは有名ですが、アルコールについてもその摂取により早朝覚醒や中途覚醒が起きることが報告されています。このほかカフェインやアルコールは利尿作用があるため、夜間のトイレのために中途覚醒をする場合もあります。日常的にコーヒーやカフェインを含む飲料を飲む方、また寝酒の習慣のある方は質のよい睡眠を確保するために摂取を控えるべきです。


もうひとつ大きな要因となるのが、寝床に入ってから実際に眠るまでの時間差です。これが長いと睡眠が細切れになってしまい、早朝覚醒や中途覚醒が起きる可能性があります。また「寝床に入ったから寝なければならない」という緊張感がかえって眠りを阻害し、眠りの質を悪くすることもあります。眠くなってから寝床に入る心がけをすることが重要です。


また当然のことながら、寝るときの環境、とくに周囲の騒音や明るさなど自分ではコントロールしづらいものにも注意が必要です。耳栓やアイマスクなどを有効活用しましょう。

健康や日常生活に問題がなければ大丈夫!

これまで述べてきたなかで「自分の睡眠環境にもあてはまる」と心配になられた方もいらっしゃるかもしれませんが、心に留めておくべきは「健康に問題がないなら大丈夫」ということです。


世間では「〇時間寝るべき」や「〇〇が快眠には不可欠」などの情報が溢れておりますが、そもそも適切な睡眠時間や睡眠の質には個人差があるため、ご自身にあった睡眠方法を確立させるべきでしょう。他人から見れば睡眠の習慣として良くない状況であっても、あなた自身が健康や日常生活に特に問題を抱えていないようであれば、その習慣を維持することをおすすめします。

参考資料

野村総一郎 他 標準精神医学 第6版 医学書院 2015

松浦雅人 編 睡眠とその生涯のクリニカルクエスチョン200 診断と治療社 2014

(執筆・監修 ユナイテッド・ヘルスコミュニケーション株式会社)