昔ながらの美容成分は、現代に受け継がれているだけあって美肌作りに役立つものが多いです。「馬油」もそのひとつ。やけどの治療に使われた歴史があり、美容家たちにも愛されています。その期待される効果や使い方について紹介します。
「馬油」の働き
馬油は、馬のたてがみなどの皮下脂肪から採取した油のこと。やけどのほか、肌荒れや傷などの民間治療薬としても使われてきました。
脂肪酸の構成比率は人間の皮脂と近く、ほかの油と比べて融点が低いため、肌なじみがよいという特徴があります。油でありながらベタつきが少なく、現代では美容オイルとしても活用されるようになりました。
馬油には、次のような効果が期待されます。
・抗炎症作用
・抗酸化作用
・保湿・エモリエント
・血行促進
・熱を除去する
・殺菌作用
ちょっとクセのあるニオイがしますが、使い続けるうちに慣れてくるはず。香りづけされたものもありますし、植物の香りを抽出したエッセンスである「精油」などを使って自分でニオイをマスキングすることも可能です。
「馬油」の使い方
馬油は使い方も独特です。オイルをスキンケアに取り入れる場合は、「洗顔→化粧水→オイル」という流れが一般的ですが、馬油は洗顔後、化粧水をつける前の肌に塗布します。少量でも伸びがよく、コスパがいいといえるでしょう。
クレンジング剤としても使えるので、馬油1本でスキンケアをしている人もいます。しかし、年齢肌の場合は肌が乾燥しがちなので、保湿の面では化粧水も併用した方が効果的です。
ボディケアの場合は、お風呂上がりにさっと塗るだけ。濡れた肌にも塗りやすく、潤いを逃がしません。日焼けした肌の保護にも向いているとされています。
もちろん、ヘアケアにも効果的です。濡れた髪に塗布したら、ドライヤーで乾かせばOK。傷んだ髪をやさしく保護してくれるでしょう。頭皮ケアにも使えます。
このように馬油は、全身のケアに使える便利なアイテムですが、「毛が濃くなる」からと敬遠されてしまうこともありました。実際に、産毛が濃くなったという話も聞きます。しかし、馬油そのものに育毛効果があるわけではありません。
頭皮や肌が健やかな状態になれば、毛が生えやすい環境ができるでしょう。それが、育毛効果と思われている理由かもしれません。
万能アイテムといわれる馬油でも、肌に合わない場合もあります。そのときは使用を中止して、医師に相談してください。
(執筆・監修 元化粧品メーカー勤務・美容家 渡辺あきこ/OFFICE-SANGA)
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