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髪を調べれば体内の有害重金属蓄積量も必須ミネラルの過不足もわかる!ー「毛髪検査のススメ」vol.1

2018.10.20

髪を調べれば体内の有害重金属蓄積量も必須ミネラルの過不足もわかる!ー「毛髪検査のススメ」vol.1


「マグロなどの大型魚を食べすぎると体内に水銀が溜まる」という話を耳にしたことがある人は多いはず。でも、実際に自分の身体にどのくらいの有害重金属があるかを把握している人は少ないのでは? 有害重金属の蓄積量を調べる検査をおこなっている三番町ごきげんクリニックで、検査方法や、検査の結果からわかることについて教えてもらいました。

取材協力・監修


三番町ごきげんクリニック院長/医学博士

澤登雅一先生


1992年、東京慈恵会医科大学卒業。血液内科医として、日本赤十字社医療センターに勤務。2005年より三番町ごきげんクリニック院長を務める。著書に、『細胞から「毒」が逃げ出す生き方 ─ キレーション身体革命』(講談社)『ビタミンCはガンに効く ビタミンC大量点滴療法のすべて』『人より20歳若く見えて、20年長く生きる!」『その「不調」、あなたの好きな食べものが原因だった?~遅発型フードアレルギー~』(以上、ディスカヴァー)など



三番町ごきげんクリニック

https://kenko.org/


詳しいプロフィール

体内に有害重金属が蓄積すると、「疲れやすい」「アレルギー症状が出る」「筋肉や関節が痛む」「頭痛」「冷え性」「めまい」「しびれ」などの症状が現れるだけでなく、発がんや不妊の原因になることもあるのだとか。そこで、思い当たる節がある場合、有害重金属の蓄積検査を受けるとよいとされています。


「三番町ごきげんクリニック」では、過去3~6か月にどのような有害重金属に曝露されたかを評価する「毛髪検査」、キレート剤を点滴または内服後に6~8時間尿を溜め、尿中に排泄された有害重金属の量を測定する「尿負荷検査」の2種類の検査を実施しています。今回はこのうち、「毛髪検査」を受けることにしました。


「毛髪検査」に必要な髪の毛は150本(0.3g)程度。クリニックスタッフが、髪の長さにばらつきが出ないよう、後頭部左右隅々から少量ずつカットしてくれた髪の毛をアメリカの検査機関に送り、3週間程度で結果が返ってきます。


検査の結果からわかることは、まず、「有害重金属の蓄積量」と「必須ミネラルの過不足」の2つ。



アルミニウム、カドミウム、水銀、スズ、ヒ素、鉛などの「有害重金属」のうちどの重金属がどの程度身体に溜まっているか。そして、亜鉛やカルシウム、カリウム、鉄、マグネシウムなどの「必須ミネラル」のうち、不足しているもの、過剰に排泄されてしまっているものが明らかになるのです。


検査の結果、わたしの身体には水銀がやや高めに蓄積されていることがわかりました。ただしこれは、魚を積極的に食べる日本人にとっては異常とはいえないレベルなのだとか。「しかも魚には、必須脂肪酸のひとつであるオメガ3系脂肪酸が豊富に含まれていますし、なにより、魚は日本人にとって貴重なたんぱく源です。しかし、妊娠中や妊活中の女性にとって、胎児の健康への影響など、水銀が蓄積されていることはよくありません」と澤登先生。


では、どうすれば有害重金属の蓄積を防ぎながらも、身体にいい栄養を効率よく摂取できるかというと、「マグロなど大型の魚ばかり食べず、様々な魚介類を食べるようにすること」だそう。また、歯の詰め物に水銀加工物であるアマルガムを使っている場合は、除去(安全な素材に差し換え)することも検討するとよいそうです。


さらに、有害重金属はすべて肝臓で解毒されるため、「肝臓の機能を高める食生活を心掛けることも大切です」と澤登先生。有害重金属が身体にたくさん溜まっていると、「身体のエネルギーを産生するミトコンドリアの機能がうまく作動しない」「身体に炎症や酸化が起きやすい」といった弊害もあるため、有害重金属を体外に排出することが大事なのだそうです。


方法としては、蓄積量が極端に多い場合は内服薬や点滴で排出を促しますが、この方法だと一時的に肝臓に負担がかかることになるのだそう。蓄積量が極端ではない場合、解毒効果が高い食材を積極的に摂ることなどがすすめられます。どのような食材が高い解毒効果を有しているかというと、たとえば、パクチー、ハーブ、ワサビ、グリーンアスパラ、アボカドなどです。これらは、「苦味」や「グルタチオン」という解毒を促進する成分を豊富に含み、肝臓の解毒作用をサポートしてくれるのだそうです。


さらに、尿や便から有害物質を排出できるよう、腸や腎臓の解毒力を高めることも大切。また、有害重金属の対抗馬となる「必須ミネラル」をたくさん摂取することも有効なのだとか。「有害重金属と必須ミネラルは常に身体の中で“椅子取りゲーム”をしているので、必須ミネラルの摂取量を増やせば、おのずと有害重金属が体内に溜まりにくくなります」と澤登先生。

≪有害重金属の蓄積量を減らすための対策≫

  • 有害重金属を含有している可能性が高い食材の摂取量を減らす

    (ex. 水銀の場合は、主にマグロなどの大型回遊魚)

  • 体内に取り込まれた有害重金属の解毒をサポートする(=肝臓、腸、腎臓の働きを高める)

  • 有害重金属の対抗馬となる必須ミネラルをたくさん摂取して、有害重金属が体内に溜まりにくくする

    (ex. 水銀の場合は、亜鉛、セレン、カルシウム、マグネシウムなど)


今回、有害重金属に関しては日本人に多く蓄積しがちな水銀の場合を紹介していますが、その他、アルミニウムやニッケル、カドミウムなど、人によって蓄積しているものはさまざま。自分の体内にどんな有害重金属が蓄積されているか知りたい人は、ぜひ一度検査を受けてみてはいかがでしょうか?



(取材・文 松本玲子)