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べたつきが苦手な方にもぴったり。皮膚組織の再生に役立つ「マカデミアナッツ油」

2018.11.15

べたつきが苦手な方にもぴったり。皮膚組織の再生に役立つ「マカデミアナッツ油」


マカデミアナッツと聞けばほとんどの人が「ハワイのお土産のチョコレート」を思い浮かべるほど、食用として有名。サクッとした歯ごたえと、しっとりとした独特な食感がやみつきになってしまいますね。

食べ物としてももちろんですが、化粧品成分としてのマカデミアナッツ油も私たちの肌にとって「おいしい」成分がいっぱいです。


アーモンド油やオリーブ油、セサミオイル、ツバキ油など化粧品に使われている植物油は数多くありますが、その中でも「マカデミアナッツ油」が私たちの肌にぴったりなわけをご紹介します。

◆マカデミアナッツの原産はオーストラリア

マカデミアナッツ油は、ヤマモガシ科の常緑中高木であるマカデミアの木の種子から採れる植物性油脂です。「マカデミアナッツ=ハワイ」のイメージが強いですが、マカデミアは約6千万年前にオーストラリアの熱帯雨林で生まれたといわれています。


実が収穫できるようになるまでは10~15年ほどで、樹高は15メートルぐらいまで育ちます。6~7年に一度しか実を付けませんが、100年もの間、収穫をすることができます。マカデミアの実はとても固い殻で覆われているため素手で割ることは困難で、カナヅチのような道具を使って、中の実を潰さないよう気を付けながら取り出します。


オーストラリアの先住民であるアボリジニは、マカデミアの実を日常的に食べることはなく、儀式などの特別な場面で使用していました。

今から160年ほど前にヨーロッパの植物学者の目に留まったことにより、オーストラリア以外の国にも知られるようになったのです。


マカデミアがハワイで有名になったきっかけは、さとうきび畑の防風林用として移植されたことです。その後、食用としての価値が明らかになると、マカデミアの大規模な農園が次々と作られ、やがてさとうきびやパイナップルを抜いてハワイの代表的な特産物となったのです。


このような経緯から、おなじみのチョコレートとマカデミアナッツを組み合わせたチョコレート菓子が誕生することになるのですが、このお菓子の生みの親はハワイ在住の日系人だったのだそう!どうりで日本人に好まれるはずですね。

◆肌にもおいしいマカデミアナッツ油の特長とは?

肌につける化粧品は皮脂の成分に近いほどなじみが良いといわれ、肌本来の働きを助けてくれます。ヒトの皮脂には「オレイン酸」という保湿効果の高い成分が約40%も含まれており、マカデミアナッツ油の主成分もこの「オレイン酸」が約50%を占めています。つまりマカデミアナッツ油はヒトの肌ととても相性が良く、優れた保湿効果を発揮してくれるのです。


マカデミアナッツ油には保湿を助けてくれるオレイン酸の他にも「パルミトレイン酸」という、植物油脂にはとても珍しい成分が約10%も含まれています。この成分こそが、マカデミアナッツ油の最大の特長です。


パルミトレイン酸は皮脂膜に約10%含まれている成分で、皮膚組織の再生において重要な働きをしています。ところが残念なことに、パルミトレイン酸は年齢を重ねるとともに減少します。これが皮膚の老化の原因のひとつとも考えられています。

パルミトレイン酸の成分を多く含むマカデミアナッツ油を、外から肌に補うことでエイジングケアに嬉しい効果が期待できるのです。


またマカデミアナッツ油は、天然油脂のなかでも成分の組み合わせがヒトの肌表面の皮脂に最も近いといわれています。浸透力が非常に優れていて、肌に付けるとスーッとなじんで消えて見えることから「バニシング(Vanishing=消える、見えなくなる)オイル」とも呼ばれています。オイルでありながらべたつきがほとんどなく、肌なじみが良く扱いやすいところも特長です。

直接肌に付けるほかにも、クリームや乳液などの基礎化粧品の油性成分として、また、伸びの良さや仕上がりのツヤの良さを生かして口紅やサンタンオイル、ヘアトリートメント剤などにも使用されています。

◆肌だけでなく身体のためにも取りたい成分


マカデミアナッツは、生でもローストしても美味しく、チョコレート菓子としても広く親しまれています。マカデミアナッツには脂質のほかに、タンパク質、炭水化物、ミネラル、ビタミンがバランス良く含まれているため、身体にもとても良い食品です。植物油でありながらコレステロールが含まれていないところも魅力的です。

先ほど、皮膚組織の再生に役立っていると話した「パルミトレイン酸」は、血管を柔らかく健やかに保ち、血流を良くする働きもあります。血流が良いと酸素や栄養を肌のすみずみまで届けることができ、新しい細胞を作る助けとなってくれます。パルミトレイン酸は、くじら、牛肉、うなぎ、豚肉、卵黄などにも含まれていますが、含有量はマカデミアナッツの方が多いです。


健康のために積極的に摂取したいマカデミアナッツ油ですが、コレステロールが含まれていないとはいえカロリーは高めです。食べ過ぎには注意しましょう。マカデミアナッツであれば一粒で約15キロカロリー、一日に5粒程度がちょうどいい量です。


マカデミアナッツ油は食用油として料理に使うことももちろん可能です。食用油としておなじみの植物油にオリーブ油がありますが、オリーブ油が低い温度で焦げてしまうのに対してマカデミアナッツ油は高い温度でも焦げにくく、揚げ物に使うこともできます。

◆誰でもどんな肌質にも使えるの?

マカデミアナッツ油は皮脂膜と近い成分を持つため皮膚刺激は少ないですが、肌にとてもなじみやすい油性成分なので肌トラブルを抱えている方には刺激になってしまう可能性があります。肌荒れが気になる場合は使用を控えるか、あらかじめ皮膚科のお医者様にご相談することをすすめします。



私たちにとって身近で、珍しい特長をいくつも持つマカデミアナッツ油。早速、今日から生活の中に取り入れていきたいですね。

<参考資料>

・化粧品成分用語事典2012 鈴木一成(中央書院)

(爪肌育成マエストロ/前田吉未)