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保湿をしたら肌を保護!化粧品成分「ステアリルアルコール」の役割

2018.11.22

保湿をしたら肌を保護!化粧品成分「ステアリルアルコール」の役割


市販で売られているハンドクリームなどのクリーム類。そのほとんどが、チューブタイプの白いクリームですよね。

乳液のようなトロンとしたものや、歯磨き粉のように硬めのものなど、色々なタイプのハンドクリームが売られています。

今日はこの「硬めの触感のクリーム」に入っていることが多い成分“ステアリルアルコール”についてご説明いたします。

○ステアリルアルコールとは

ステアリルアルコールと聞くと「アルコール」の部分が気になりますよね。

これは、消毒液に使われるエタノールやお酒のアルコールとは少し違うんです。

“アルコール”には、「高級アルコール」と「低級アルコール」があります。ここでいう“高級アルコール”は“高価なもの”という意味ではないので、その辺も理解していきましょう。

〇高級アルコール

「高級アルコール」とは、油になじみやすい性質を持っている成分。

対照的に「低級アルコール」は水になじみやすい性質を持っています。


人間の皮膚の表面には皮脂膜という油のベールが張っていて、これが皮膚を守っています。

その下には油と水がサンドイッチされた層が重なり合っていて、皮膚ができているのです。


人間の皮膚はほぼ油でできています。そして、油と油はなじみやすい。つまり、人間の肌は油と相性がいいので、ステアリルアルコールは人の肌になじみやすいということです。


さらに、ステアリルアルコールは肌に膜を張る効果が高く、皮膚を保護してくれる効果も強いのです。

〇ステアリルアルコールの役目

肌になじみやすい成分であることは先程ご説明いたしましたが、ステアリルアルコールは、化粧品成分としてどんな役割を担っているのでしょうか?



化粧品の成分では

・乳化安定剤

・固化剤

・コーティング剤

として利用されることが多いです。


ヘアトリートメント剤、コンディショナー、乳液、ハンドクリーム、ファンデーション、化粧下地などに使用されることが多く、特に乳液やハンドクリームを作るうえでは欠かせません。

上記の製品は歯磨き粉のように少し硬めの触感で、白いクリーム状のものが多いですよね。

ステアリルアルコールは、正にこの“白い見た目と触感”をつくる働きがあります。



乳化製品に配合することで白色化を促進します。また、ステアリルアルコールはもともとロウという固形に近い状態のため、固化剤として使用した場合は、クリームや乳液、コンディショナーなどの硬さや伸び具合を調整してくれます。

さらに、コーティング剤としては皮膜力をアップさせ、皮膚や毛髪を保護し、なめらかな指通りにしてくれます。

リンス、コンディショナー、トリートメント剤を使用した際、髪の毛がツルンとした触感になりますよね。そのツルンとした触感を実現させるのが、ステアリルアルコールなのです。

〇足の裏やひじにはステアリルアルコール入りの商品がおすすめ

化粧品は、商品の裏側もしくは箱に、全成分表示をすることが義務づけられています。そのため、入っている成分が多い順に記載されています。(1%以下は順不同)表示の最初の方に記載されている成分ほど、多く入っているということになります。


ハンドクリームなどを選ぶ際、裏側の全成分表示を見て、前半にホホバオイルなどの液体状のオイルが入っているタイプや、グリセリンなどの水になじみやすい成分が入っているタイプは、塗った感触としてはべたつかずにサラッとしています。

対照的に、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類の成分が前の方に記載されている場合は、肌をコーティングしてくれる、保護力の強いハンドクリームだと思ってください。そのため塗った時は、薄い手袋の膜を一層付けたような、なめらかな感覚になります。


ステアリルアルコールなどの高級アルコール類の成分は、保湿力というよりは保護力の効果が高いので、足の裏やひじなど角質が厚い部分に使用するのがおすすめです。

家事をする時にも、肌を守る目的で“ステアリルアルコール”が表示されている商品を選んでみると良いですね。

〇まとめ

皮膚全体、顔や体の保湿も大切ですが、その保湿成分や自分自身の体から作り出す水分が逃げないように保護することも肌にとっては必要なことです。

ステアリルアルコールは皮膚刺激も少ないといわれていますので、安心してご使用いただけると思います。


春夏は汗をかく機会がだんだん増え、体の中の水分が出やすい状態。さらに紫外線で髪の毛も乾燥しやすくなる季節です。

秋冬は空気が乾燥している上に、暖房器具などでさらに室内の湿度が低くなります。

「今日は汗がよく出る…」「今日はエアコンが効く室内に1日中いる…」

その時々に応じて、皮膚や髪の毛を保護するクリームやトリートメント剤を使用することは重要です。

保湿にばかり目が行きがちですが、肌に潤いを与えた後は「保護」することも忘れずに。

季節や環境に合わせて使用する化粧品を選び、最適なケアをできるようにしたいですね。

参考文献

・化粧品成分ガイド

・日本化粧品検定1級対策テキスト


参考資料

・日本医薬品添加剤協会

・昭和化学株式会社安全データシート

【爪肌育成マエストロ/イクタジマシホ】