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肌の保湿、便秘の改善に期待!進化するヒマワリ油とその効果

2018.11.23

肌の保湿、便秘の改善に期待!進化するヒマワリ油とその効果


夏といえば「ひまわり」。太陽に向かって咲いている姿は、気分を明るく前向きにしてくれますよね。

今日は、そんなひまわりからとれる油、「ヒマワリ油」についてご紹介したいと思います。どんな油かわからない方も、ヒマワリ油の作用や成分を理解し、上手に取り入れられるようになるはずです。

ヒマワリ油とはどんな油?


ヒマワリ油は、その名の通りひまわりの種からとれる、淡い黄色や透明の植物油です。ひまわりの種に、低温の熱を加えて強い圧力をかけることによって油分が搾りだされます。ちなみに、低温で圧搾することを「コールドプレス」ともいいます。最近ではコールドプレスジュースなどが注目を浴びていますが、ひまわりの種をコールドプレスすることでヒマワリ油ができるのです。


ひまわりは英語で「サンフラワー」ということから、別名「サンフラワー油」ともよばれています。つまり、「太陽の花」ですね。花が太陽に向かって咲くことから不思議な花といわれていました。遠い昔のギリシャ神話の中でも太陽の花として語られていたようです。


ちなみに、似た名前で「サフラワー油」というものがあります。こちらは紅花油のことなので、全く別の油ということは覚えておいてくださいね。

ヒマワリ油の種類

ヒマワリ油には、高リノール酸(リノール酸を多く含む)タイプや高オレイン酸(オレイン酸を多く含む)タイプなどいくつか種類があります。はじめは、高リノール酸タイプしかなかったヒマワリ油ですが、品質改良を重ねることによってつくられた、高オレイン酸ヒマワリ油が今は主流となっています。


この高オレイン酸ヒマワリ油は、「ハイオレイックヒマワリ油」や「ハイブリッドヒマワリ油」という名前で化粧品の成分表示に書かれていることが多いです。マッサージオイルやシャンプー、ヘアオイルやクレンジングオイルなどに幅広く使われているので、お手持ちの化粧品からヒマワリ油を探してみてくださいね。

ビタミンEが豊富なヒマワリ油

ヒマワリ油は「ビタミンE」が豊富で、植物油のなかでも群を抜いています。ビタミンEは抗酸化作用(こうさんかさよう)があるとして美容には欠かせません。抗酸化は、「酸化に抵抗する」と書くように、酸化(※1)しにくくする作用があります。血行を良くする効果があるため、肌ツヤがよくなったり、くすみが改善されたりする効果が期待できます。


また、傷んだ髪を補修してくれる効果もあるため、ヒマワリ油はシャンプーやコンディショナー、ヘアオイルとしても人気があります。

ビタミンEの抗酸化作用により、酸化しにくく安定した油でもあり、植物油独特のにおいもほとんどないので、マッサージオイルやヘアオイルなど、ヒマワリ油のみでも使用できるとして重宝されています。


※1 酸化とは、切ったりんごの断面が空気(酸素)にふれて、時間とともに茶色く変色していくように、そのものが劣化していくこと。

ヒマワリ油に含まれる成分の効果

ヒマワリ油は主に、オレイン酸とリノール酸でできています。ちなみに、これらの語尾についている「酸」は、酸性、アルカリ性などの「酸」のことではなく、油を意味しているものですからご安心くださいね。


これらの油は、まとめて「脂肪酸(しぼうさん)」とよばれていて、まず


◆常温で固体のもの[飽和脂肪酸(ほうわしぼうさん)]

◆常温で液体のもの[不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん)]


に分類され、さらに、常温で液体のものの中でも


◇体の中でつくることができるもの

◇体の中でつくることができないもの[必須脂肪酸]


に分類されます。それぞれの脂肪酸には特徴があり、これらの特徴によって美容効果も変わってきます。


〈オレイン酸〉

◆常温で液体

◇体の中でつくることができる

オレイン酸は保湿力が高く、ほかの美容成分を肌に浸透しやすくする効果があります。また、食事として取り入れることで腸をやさしく刺激し、便通をよくしてくれます。便秘が暖和されることによって、肌の調子の改善にも期待できます。


〈リノール酸〉

◆常温で液体

◇体の中でつくることができない(必須脂肪酸)

リノール酸は、保水性が高く、歳を重ねるとともに減っていく肌表面の水分を保つ効果があります。また、皮脂をつくりだす皮脂腺を活発にすることで、外部刺激から肌表面を守る、バリア機能も強化してくれます。


血中コレステロール値を下げるともいわれることから、以前は積極的に摂取しようと注目されていました。しかし、現代人は昔にくらべて、外食やお菓子などで必要以上のリノール酸を摂取してしまっている傾向にあります。また、リノール酸を過剰摂取することで、花粉症やアトピー性皮膚炎の症状を悪化させる可能性があるということが分かってきたため、食用としてはあまり人気がありません。

食用としてのヒマワリ油

せっかくですので、食用のヒマワリ油についても今回はふれてみましょう。

大豆油、パーム油、ナタネ油に次いで、ヒマワリ油は世界で4番目に生産量の多い植物油です。しかし、日本では食用としてあまり一般的ではありません。それは、高リノール酸ヒマワリ油のイメージが強く、「リノール酸=体に悪い」と考える人が多いからかもしれません。


あまり知られていないかもしれませんが、ヒマワリ油はさらりとした油で、揚げ物もカラッと揚がります。揚げ物をしたあとのキッチンまわりもべとつきにくいため掃除がしやすく、酸化もしにくいため、使い勝手のいい油なのです。今は、高オレイン酸ヒマワリ油が主流になったことで、リノール酸によるデメリットも少ないため、ぜひ食用ヒマワリ油も使ってみてくださいね。(同じヒマワリ油でも食べるときは食用を、お肌に塗るときは美容用を使用しましょう。)



品質改良を重ねることによって、どんどん進化していくヒマワリ油。

最近では、中オレイン酸(ミッドオレイン酸)ヒマワリ油もあり、オレイン酸とリノール酸の美容効果が、一度にバランスよく取り入れられる効果も期待できそうです。買い物の際はぜひ、ヒマワリ油をさがしてみてくださいね。



(爪肌育成マエストロ/小齋飛鳥)

【参考文献】

・植物油の事典 料理に、美容に、植物油を自分で楽しむ/ 毎日コミュニケーションズ (2011)

・油脂 vol.53,No.4 連載㉜ 新・油脂の特性と応用 (2000)

・月間フードケミカル 高オレインヒマワリ油の特性と栄養機能 (2001)