メイクの時短アイテムといえば「BBクリーム」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。手軽にお肌をきれいにみせられるのが魅力的ですよね。BBのほか、同様のオールインワンを目的としたアイテムに「CCクリーム」や「DDクリーム」などがあります。さて、これらの違いとは……?今回はそれぞれの特徴と上手な使い方を紹介します。
●寝坊した朝は「BBクリーム」で時短メイク
BBクリームとCCクリームには明確な定義がないので、アイテムによっては使用感が似ている場合もあるようです。ここでは、「一般的な違い」について紹介していきます。
まずBBクリームについてですが、これは「美容効果の高いとされる成分を配合し、化粧下地やファンデーション、さらには日焼け止めとしての機能も備えている」ものです。これ一本でベースメイクが完成するので、メイク時間を短縮できるメリットがあります。
BBとは「Blemish Balm」の略。Blemishには傷や欠点という意味があり、もとは肌を守るものとして作られたそう(Balm:バームは直訳すると香油。クリームのようなものです)。これにメイクアップ効果などが付帯され、現在の形に進化していきました。
リキッドファンデーションと比べると軽いテクスチャーで、肌につけやすいという特徴があります。ナチュラルメイクには向いていますが、カバー力はやはりファンデーションのほうが高いようです。。
そのため、とくに年齢肌はBBクリームだけではもの足りなく感じることもあるでしょう。カバー力が気になる場合は、BBクリームだけでなくパウダーファンデーションやコンシーラー、フェイスパウダーを併用するといいですね。
●ちょっとしたお出かけには「CCクリーム」でナチュラルメイク
CCクリームは、スキンケアと化粧下地が一体化したようなアイテム。BBクリームよりもさらに軽いテクスチャーで、ナチュラルな仕上がりが魅力です。「CC=Color Control(カラーコントロール)」といわれるように、顔全体のトーンを整えるのに役立ちます。
カバー力が低いので、これひとつではファンデーションを塗った肌と同じようには仕上がりません。しかし、その前のステップ(スキンケア、下地など)はCCクリームだけで十分です。もし乾燥が気になる場合は、化粧水や美容液で保湿した後にCCクリームを塗布するといいでしょう。保湿クリーム・化粧下地として使う、というイメージですね。
ちょっと近所へお買いもの、というときには、CCクリーム+フェイスパウダーを使うだけで乾燥・紫外線予防ができますよ。
●日焼け止めクリームが苦手な方は「DDクリーム」で紫外線予防
DDとは、「Dynamic Do-All(進化するオールインワン、最強のオールインワン)」、「Daily Defense(毎日の保護)」の意であるとされています。その名が示す通り、スキンケアや化粧下地、ファンデーション、日焼け止めとしての機能はもちろん、カバー力を高めた化粧品です。BBクリームとCCクリーム、それぞれのよさを吸収したようなアイテムといえるかもしれません。さらに、エイジングケアに効果的とされる成分も配合しているのが魅力。
ファンデーションのような色味を入れず、全身をカバーできるタイプもあります。肌の露出が多い季節には、これ1本で全身をケアしてもいいかもしれません。紫外線予防だけでなく、肌をきれいにみせる効果も期待できますよ。
●使用感もカバー力もほしいなら「EEクリーム」が最適……?
BCDときたら、次は「E」!
「EEクリーム」は「Ever Effect(さらに効果的に)」という意味が込められていて、海外で注目を集めているようです。オールインワンでありながら、美容効果やカバー力などをさらに高めたアイテムとされています。
このような流れから、2018年時点ではEEクリームが最強といわれますが、日本ではアイテムがまだ少なく、選択肢が少ないのが難点かもしれません。毎日使うものですから、使用感はもちろん、入手しやすいかどうかも重要ですよね。
……ここまできたら、次はF、そしてZまでいくのでしょうか? どんどん進化するクリームから目が離せませんね。
ちなみに、いずれもカバー力についてはやはりファンデーションに劣りますし、カラーバリエーションも少なめです。そのため、シミやニキビなどを隠すのが難しい、ご自身の肌にぴったり合う色がなかなか見つからないといったデメリットも考えられます。とはいえ、手軽さやテクスチャーの軽さは大きな魅力です。
ナチュラルメイク派の方は、取り入れてみてはいかがでしょうか?
(執筆・監修 元化粧品メーカー勤務・美容家 渡辺あきこ/OFFICE-SANGA)