女性らしいファッションが苦手です。彼は似合うからと勧めてくれるけど、柄じゃないから踏み出せません。どうすればわたしも女性らしいファッションが楽しめるのでしょうか?


基本的には、服装も持ち物も行動も全部「好きなものを選べばいいじゃん」とは思う。自分の「好き」がしっかりわかっているなら、誰にも惑わされず自分の好きな選択をしてほしい。


でも、なによりも大事なことは、選んだものによって自分に自信がつくかどうか、だと思う。


その服が好きかどうかも当然大事なことだし、好きなものを着ているときのほうが、心が強くなるならそのほうがいい。けれど、好きな服を選んでもソワソワしてしまう時ってないだろうか。


わたしは、ある。


あまりに好みすぎて、自分に似合っていないのはわかっているのに買ってしまった洋服たち。着ても、自分で気づいている。「似合わない」と。そうなると、一度か二度着ただけでクローゼットに眠ってしまう。あぁ、なんと勿体無いことか。


そういうことを何度も繰り返して、最近わたしが思うのは、洋服は自分が魅力的に見える(と思える)ものを選べ、だ。


洋服を単体で見ずに、洋服は体の一部と認識して、全体イメージで見たときに自分が魅力的に見える(と思える)ものを選ぶ、と。



そういえば、ちょうど最近姉とこんな話をした。


姉は秋に結婚式を控えていて、ドレス選びの真っ最中なのだが、いかんせん姉は優柔不断だ。カラードレスを選ぶときなんかは、特にぐずぐず文句を言って決まらない。


「旦那さんはAが良いというし、Aのほうが似合うのはわかっているんだけど、Bがかわいくて諦めきれない」と言う。普段から、「洋服単体で見た時に好きなものを選んでしまい、自分に似合うかどうかが二の次になってしまう」と。


自分でも、Aのほうが似合うのはよくわかっているらしい。たしかに、Bはかわいいが、Aのほうが似合う。


妹であるわたしは辛辣にこう答える。


「いい? 大事なのはドレスじゃない」


「え〜、そう?」


「そう。写真に写った姿が、一番大事なわけ」


なんて現代的なんだと自分でも思いつつ、話を続ける。


「着てる姿って、自分からは見えないじゃん。見てるのって、他人だけでしょ。自分でもAが似合うのはわかってるんでしょ? 結婚式中に、旦那さんや周りの人が『似合う』『かわいい』と言ってくれるのが一番自己肯定感があがると思うんだよね。そうしたら結果的に、心の満足度も高くなると思う」


「え〜……そうかな〜。でも細部がかわいいのはこっちだよ?」


「いい? 写真で見た時には細部なんて見えないの。当日、自分は周りを見ていて、覚えているのは風景ばかり。結婚式を楽しんでいる自分の姿を見るのは、鏡と写真のみ。写真を見たときに“かわいい”か“かわいくないか”を決めるのは全体から伝わってくるイメージによるところが大きい。お姉ちゃんがかわいく見えるのは、A。よって、あなたが好きなドレスじゃなくて、あなたが一番かわいくみえるドレスを選ぶのがいい」


ズバッとバシッと、納得感が得られるような回答をしたつもりだった。姉は、「なるほどなぁ」とか「たしかにぃ」とか言いながら、まだ悩み続けている、今も(優柔不断レベルが尋常じゃない人なのだ)。



決して「好きじゃないものを選べ」というわけではない。いくら似合っているのがわかっていても、好きになれないものを着ろとは言わない。時には他人の賞賛に関係なく、自分の好きなものを選ぶ方が心に良いことだってある(冒頭でも言った通りだ)。


服だけじゃない。髪型だってそうだ。

わたしは昔、金髪やピンクの髪にしたり、ロングでパーマをかけたりといろいろやんちゃでファンキーな髪型もした。当時は友達からも「絶対前の髪型の方がいいよ(金髪なんて似合わない)……」と残念そうに言われたけど、気にならなかった。自分の好きなことをするほうが、心が強くなったから。



でも今はもうやらない。

今でも白に近いほどの金髪ショートボブとかロングふわふわガールとかも大好きで憧れるけれど、似合わないのがわかっているから、やらない。


今は自分に一番似合う髪型を選びたいと思っている。自分が魅力的に見える選択肢をしたほうが、自信をもって過ごすことができるから。


「あ、今日の私、かわいい」の気持ちは自己肯定感を連れて来てくれる。自己肯定感は自信に変わる。


そして自信のある人は、美しいんだもの。


人には「なにが似合うかわかんない〜」と言っているかもしれないけれど、本当の本当のところ、これは似合う、これは似合わないっていう感覚は自分でもなんとなくわかるもんじゃないだろうか? その心の感覚に従えばいいのだ。


もしこれを読んでいる人も、何を選べばいいのか迷っているなら(または今の自分に疑問を感じ始めたなら)、わたしは「自分が魅力的に見える方を選べ」と言う。



さて、質問に戻る。


「女性らしい服」が必ずしも大事か? といえば、当然NOだと思う。別に女性だからって女性らしい服を着なくてもいい。周りに勧められても、自信が湧かないなら着なくていい。大事なのは、周りに合わせることでもなんでもなく、「自分が魅力的に見える(と思える)服」を選ぶこと。


自分に、似合うものを選ぶ。もしそれがわからなくなっているなら、大事な人に「似合うね」と言われる服を選ぶようにする。


質問者さんの場合は、彼が「似合う」と言って勧めてくれているなら悩むことはなんにもないと思う。何度も「本当に似合う?」「本当にかわいい?」と聞いてその都度「うん、かわいい」と太鼓判を押してもらってください。


結局、何を選ぶかはさほど大事じゃない。

自信のある人が、美しさをかっさらうんだよ。


(ライター/さえり 写真/インディ 編集/サカイエヒタ)


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