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これって夏バテ?症状と対策を医師が解説!

2017.08.14

これって夏バテ?症状と対策を医師が解説!


夏になり、気温が上昇し、湿度まで高い状態が続くと、体がその状況に順応できず、倦怠感や食欲不振等の症状が現れることがあります。


このような症状がある場合、夏バテの可能性があります。「夏負け」、「暑気あたり」ともよばれています。夏を楽しむためにもしっかりと予防したいもの。今回は「夏バテ」について医師の筆者が解説します。

■夏バテってそもそも何?

夏バテは医学的な用語ではなく、さらに夏バテに明確な定義はありません。夏に起こる体や精神面の不調を総称して「夏バテ」と呼んでいます。高温多湿な日本の夏に現れる体調不良の総称です。


人の体は、体温が上昇するとその暑さに対応するため体温を調節します。しかし、その体温を調節する機能が暑さに対応できず機能不全になると、自律神経の調節機能が落ち、体調不良や食欲不振等の症状が現れます。

■夏バテの原因は何?

夏バテになる原因は、主に以下の4つです。


①室内と室外の温度差によって自律神経が乱れる

急激な温度変化は、体力を消耗しやすくなり夏バテの原因になります。


また、冷房が効き過ぎている室内に長時間居ると、それがストレスとなり自律神経がスムーズに機能しなくなります。自律神経が乱れると、胃腸の不調や倦怠感、食欲不振等の症状が現れます。


②高温多湿の状態による発汗異常

汗の出る場所が詰まってしまい発汗が困難になると体温調節機能が低下します。また炎天下の場所に長時間留まると、過度に発汗し体内の水分やミネラルが不足し、夏バテを引き起こします。


③暑くて眠れないことで起こる睡眠不足

寝苦しい熱帯夜が続くことで、眠りが浅くなったり、寝付きが悪くなったりすると睡眠不足になります。すると、毎日の疲労がしっかり解消されず蓄積されてしまい夏バテを起こしやすくなります。


④冷たいものをとり過ぎる

夏の暑い時期は、冷たい飲み物や食べ物を選びがちですが、冷たいものを必要以上に摂取すると、胃腸の働きが低下し、食欲不振を招き栄養不足の状態に陥り夏バテを引き起こしやすくなります。

■夏バテの予防策はあるの?

夏バテを予防する方法として有効なことは、日々の食生活や生活習慣を見直し改善することです。


①栄養バランスを考えた食事

代謝をあげるためにも、たんぱく質を多く含む食品や旬の野菜、果物を積極的に摂取するよう心掛けましょう。食欲不振に陥っているときは、量より質を重視して、疲労回復に効果的な食材を食べるのがおすすめです。

豚肉、玄米、うなぎ、山芋、ネギ、豆類等の良質なたんぱく質や高ビタミンの食事を摂るようにしましょう。


②良質な睡眠をとる

暑くて寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めてしまったりとぐっすり眠れない日が続くことが夏バテを引き起こす要因になるので、できるだけ早めに就寝するようにしましょう。


室内温度28℃、湿度50から60%を目安にしてエアコン等の温度を調節しましょう。一晩中温度を低くしてエアコンを使用し続けることはおすすめできません。寝苦しいときは、頭を氷枕で軽く冷やすと効果的です。


また、眠りにつく30分から1時間前くらいにぬるめの湯船に浸かると、体がリラックスモードとなり、眠りにつきやすくなります。


③室内での過ごし方を見直す

室内と室外の温度差が5℃以上になると、自律神経が乱れやすくなります。そのため、冷房の設定温度に注意してまめに温度を調節することが重要です。


④水分補給をしっかりする

発汗が激しくなる外出時や寝る前にコップ1杯程度の水分を補給するのがおすすめです。喉が渇いたと感じたときには既に体は水分不足の状態に陥っているので、そうなる前に、こまめに水分を補給しましょう。


⑤適度な運動をする

人は汗をかくことで体温の調節をしているので、軽く汗をかく程度の運度をし、発汗能力を向上させることも夏バテの予防に効果的です。


ウォーキングを15分くらい行うことで汗腺が開き発汗しやすくなります。もちろん、発汗したら水分補給をしっかりしてください。比較的涼しい早朝や夕方以降に行うのがおすすめです。



最も夏バテの症状を起こしやすい時期は残暑のころです。


毎日暑い中で生活していると、食欲が減退し、寝不足で疲労もどんどん蓄積されます。そして夏の終わり頃に夏バテの症状が悪化してしまいます。そのため、夏をどう過ごすかで、その後の体調が決まるといっても過言ではありません。上記の予防策の中で、実行できそうなことから始めて夏バテに負けない体作りをしてください。


(岡村信良/医療法人小田原博信会 理事長、医学博士-健康検定協会-)