大人になってからのニキビは、なかなか治らなくてやっかいですよね。治ったあとも、肌に凹凸やシミが残ってしまったり…、ニキビの悩みは本当に尽きません。ニキビの主な原因は、身体のメカニズム、ホルモンによる影響です。それを理解して、ケアすることが重要になります。今回はニキビのケアについて、医師の筆者が解説いたします。

■部位別ニキビの要因とケア方法

ニキビとは、“皮脂”の分泌が増え、様々な内外的要因により起こる皮脂の酸化のことです。そこに常在菌の“アクネ菌”が繁殖し炎症、化膿を引き起こします。


「想い、想われ、振り振られ…」ではないですが、ニキビができる部位ごとに特徴がありますのでご説明します。

  • (1)Tゾーン(額、鼻、こめかみ)のニキビ

皮脂分泌が多くニキビができやすい箇所です。目立つので鏡を見るたびに手で触り、ニキビを潰してしまう人も多いのでは?そうすることで悪化させ、後々凹凸になってしまいがちです。


また、メイク用品は雑菌が繁殖しやすいので、パフ等を定期的に洗浄することも忘れずに。


そしてよくやってしまうのが、髪の毛でニキビを隠すこと。しかし、毛には埃やスタイリング剤がついていてニキビを悪化させてしまうので、なるべく肌に当たらないよう工夫をするといいですね。

  • (2)Uゾーン(あご、フェイスライン、首)のニキビ

ターンオーバーが遅くニキビが治りにくい箇所です。また、内的要因としてホルモンバランスの乱れが大きくかかわります。


ホルモンバランスが乱れる要因には…

・ストレスの多い仕事や人間関係を抱えている

・睡眠不足、昼夜逆転生活

・過度なダイエット

・油分糖分、アルコール摂取が多い

などがあります。


これらを改善するほか、メイク、髪の毛などの外的要因を取り除くようにしましょう。もし、あわせて生理不調等の婦人科系に不安がある場合は、早めに医師に相談をしてください。

  • (3)背中のニキビ

皮脂分泌が盛んで、身体の中ではニキビができやすい箇所です。その要因としては、

・衣服で覆われて汗をかくので、アクネ菌や雑菌が繁殖しやすい

・ホルモンバランスの乱れの影響を受けやすい(ストレス、睡眠不足等)

・自分では洗いにくく、汚れを落としきれていない

などが挙げられます。ホルモンバランスを整え、毎日の入浴習慣を改善しましょう。シャワーではなく、湯船で温まると毛穴が広がり、汚れや古い角質が落ちるので、ニキビの予防改善に繋がります。ぜひ、湯船につかる習慣をつけましょう。


あわせて、皮脂分泌を正常にコントロール、肌の生まれ変わりをサポートするビタミンB群や脂質の酸化を防ぐ抗酸化ビタミンC、E、Aなどを食事で取り入れることも重要です。日頃から栄養バランスを意識し、ニキビのできにくい肌を作りましょう。

■ニキビ跡を残さないケア方法

触らずに治すのが跡を残さないための一番のコツですが、毛穴の入り口が古い角質などで目詰まりをおこしてしまったり、真皮層までダメージを受けたりするとニキビ跡になってしまうことがあります。その場合は、医療機関でレーザーや器具を使用した治療を受けると、安全で清潔に角栓を取り除くことができます。

  • (1)レーザーピーリング

主に皮膚科で行えます。レーザーを繰り返しあてることで肌表面を滑らかにします。肌状態を見極めながら、月1回~週1回の施術となります。

  • (2)ケミカルピーリング

皮膚科では、エステのピーリング剤よりも純度の高いケミカルピーリングを受けることができます。レーザーピーリング同様に肌を滑らかにします。こちらも週1~治療を行います。同時にイオン導入を行うとニキビ跡の赤みにも効果が期待できます。

  • (3)フラクショナルレーザー治療

フラクショナルレーザーは、真皮層までレーザーをあて、細かく傷をつけることで、皮膚の再生能力で元の肌状態に近づけます。複数回必要で、ダウンタイムが長めにかかることもあるため、治療する場合は、医師のカウンセリングをしっかり受けましょう。

  • (4)マッサージで肌代謝をアップする

エステやホームケアで行うことができます。継続的に行うことで滑らかな肌に導きます。しかし、レーザーやケミカルピーリングに比べると時間を要します。またマッサージによる摩擦で悪化する場合も。ニキビの凹凸が酷いときは、皮膚科での治療を併用すると良いでしょう。



ニキビができると早く改善したいからといって、無理やり自分で潰してしまう人がいますが、絶対やめましょう。潰すと周辺組織もえぐり取り、傷跡が残りやすくなってしまいます。


ニキビができやすい部位の要因をきちんと確認し、正しいケア方法で予防改善、クリアな素肌を目指してくださいね。


(長谷川佳子/小田原銀座クリニック美容皮膚科 形成外科医-健康検定協会-)