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おならがくさいのはどうして?ニオイを発する原因と対策

2017.10.05

おならがくさいのはどうして?ニオイを発する原因と対策


おならが出ない人はいません。しかし、おならにもそれほどニオイがしないものもあれば、特にクサイものもありますね。この差はなぜ生まれるのでしょうか?そもそも、おならはどのようにして発生するのでしょうか?今回は「おならのニオイの原因」について解説します。

記事監修

古川真依子先生


消化器内科医。2003年東京女子医科大学卒業後、東京女子医科大学病院附属青山病院消化器内科医療錬士として関連病院等に出向。2008年に帰局後助教として勤務。2013年より東京ミッドタウンクリニック勤務。女医+(じょいぷらす)所属。

 

▼東京ミッドタウンクリニック

http://www.tokyomidtown-mc.jp/

■おならが「クサイ」理由とは?

おならの成分の7割は口から入った空気で、残りの3割は腸内で発生するガスといわれています。また腸内で発生するガスには、


  • 血液中を運ばれてきたガスが腸壁から出たもの

  • 消化管を通ってきた食べ物が細菌によって分解され、その際に発生するガス


の2通りがあります。後者が悪臭の原因です。


腸内には「善玉菌」と「悪玉菌」が生息していますが(ほかに「日和見菌」と呼ばれる、普段は中立を保っている菌もいます)、悪玉菌の代表である「大腸菌」「ウェルシュ菌」が腸内で増殖し、タンパク質・アミノ酸を分解して腐敗することで、インドール、スカトール、硫化水素、アミンといった物質が生じます。これらの物質がいわゆる腐敗臭のもととなり、おならが臭くなるのです。

■おならを臭くする食べ物

ニオイが強くなるのは、悪玉菌が増殖し、活動が活発になった場合です。タンパク質・脂質は悪玉菌のエサになりますので、大量摂取すると腐敗臭のもととなる物質が多くなり、おならは臭くなります。おならを臭くする食品としては以下のようなものが挙げられます。


タンパク質、脂質が豊富ですので悪玉菌の格好のエサになります。肉ばかり大量に取ることはおならを臭くする原因になります。


  • ニンニク・タマネギ・キャベツ・ダイコン・ラッキョウ

これらの食材は硫黄成分を多く含むため、腸内で硫黄化合物、硫化水素を発生させやすくなるのです。硫黄化合物、硫化水素はいわゆる卵の腐ったようなニオイがありますので、おならが臭くなる原因となります。


  • 牛乳・ヨーグルト

牛乳、ヨーグルトは体に良い面も多いですが、、日本人の一部には「乳糖不耐性」があるといわれ、その人たちは乳糖を消化できません。そのため、乳糖をエサに悪玉菌が増殖してしまうのです。牛乳を飲むとおなかを壊す、といった人は注意してください。


  • お酒(アルコール)

お酒を飲むとその分解過程でアセトアルデヒドという非常にニオイのきつい物質が生成されます。お酒を飲んだ翌日の便は悪臭がする、という経験をする人は多いでしょう。便がクサイということは、腸内からのガスの排出であるおならもまたクサイということです。


ほかにも、脂質を多く含む「インスタントラーメン」「スナック菓子」といった食品もおならを臭くするものとして挙げられることがあります。

■病気の可能性はある?

上記のような「食品の大量摂取」が原因とすぐ分かる場合は良いのですが、そうではない場合。おならが臭くなる病気には、たとえば以下のようなものが挙げられます。


  • 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)

大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる病気です。硫化水素を発生させることが多く、この場合、「卵の腐ったようなニオイ」が強いおならがでることがあります。


  • 大腸がん

腫瘍から出血しやすくなり、また組織が壊死(えし)して腐敗するなどしておならのニオイが強くなるといわれます。メタンチオールという物質がおならの成分に含まれて、この場合「タマネギの腐ったようなニオイ」がします。また大腸がんの場合には血便が出やすく、おならのニオイと共に、便の色にも注意する必要があります。


また、消化管内に出血があるとおならが臭くなるといわれます。つまり、胃腸のどこかに炎症がある、潰瘍がある、イレウス(腸閉塞)が発生している、といった事態が考えられるのです。また、この場合にはおならのニオイだけではなく、やはり血便が現れるなど、便の色にも異常があることが多いのです。



おならは便と同じく、消化管、特に大腸の健康状態を表すものでもあります。おならのニオイが特に強くなるといった場合には、食生活のバランスをまず振り返ってみますが、そこに原因が思い当たらない場合には、専門医を受診しましょう。


(高橋モータース@dcp)