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血圧が高い、低いとどうなる?高血圧と低血圧の症状と改善法

2017.10.14

血圧が高い、低いとどうなる?高血圧と低血圧の症状と改善法


「高血圧」、「低血圧」という言葉を耳にすることは多いと思いますが、実際、血圧とは何かをしっかり把握していますでしょうか。厚生労働省が実施している平成26年の“患者調査”によると、高血圧性疾患の総患者数は1,010万800人、通院していない人も加えると約4,300万人と予想され、3人に1人が「高血圧」という国民病になっています。


血圧を知ることで自分の現在の体調を把握することができ、病気に対する理解も深まります。今回は「血圧」について、医師の筆者が解説いたします。

■健康な人でも血圧は簡単に変動する

血圧とは、血液の圧力により血管壁が押される力のこと。心臓から送られる血液量(心拍出量)と、血管の硬さ(血管抵抗)によって決まります。


心拍出量が大きく血管抵抗が大きいと血圧は上昇傾向になり、心拍出量が小さく血管抵抗が小さいと血圧は低下します。


血圧は1日の中で簡単に変動します。病気、ストレス、気温、生活の変化、運動等によってもすぐに変わるためです。特に精神面は影響を与えやすく、自宅でリラックスして測定した血圧と、病院で緊張しながら測定した血圧とでは数値に違いが出ることもあります。


通常血圧は、1日の中で朝目が覚めたときから上昇し、活動している日中は高い状態が多く、夜になると低下していき、睡眠中が最も低い状態になります。

■血圧測定の数値は何を意味する?

健診や人間ドック等で血圧を測定すると、ふたつの数値が記載されていますよね。この数字についてご説明します。


大きい数字は心臓が収縮して血液を動脈に送るときにかかる圧力で収縮期血圧(最大血圧)と呼びます。小さい数字は心臓が拡張して血液を戻すときに動脈が元に戻ろうとする圧力で拡張期血圧(最小血圧)といいます。


心臓が収縮と拡張を繰り返すポンプの働きをすることで、酸素や栄養分となる血液を体に送り出し、元気に私たちが体を動かすことができているのです。

■高血圧が身体に与える影響とは?

安静にしているときも血圧が慢性的に高いと、高血圧という状態になります。日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン」では、最大血圧140mmHg、最小血圧90mmHg以上の測定値が出ると高血圧としています。また、自宅で血圧を測った場合には130mmHg(最大血圧)、85mmHg(最小血圧)で高血圧となります。


高血圧は遺伝と生活習慣が大きく関与していますが、自覚症状を認識しにくいため、自覚したときにはすでに病状が進行し、合併症が進行し生死に関わるような状態に陥っていることもあります。このことから高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれています。


血圧が高い状態が続くと、心臓や血管に負担がかかります。そのため、心臓肥大、動脈硬化が進み、脳卒中、心筋梗塞、心不全、不整脈、腎不全、動脈瘤等のリスクが高まります。


健診結果等で、自分が高血圧だと判明したにも関わらず、そのまま放置すると、突然死や重大な病気になる可能性がありますので適切な指導や治療をうけるようにしましょう。

■低血圧が身体に与える影響とは?

では、高血圧とは反対に「低血圧」であれば安心なのでしょうか。血圧を測定し、最大血圧100mmHg、最小血圧60mmHg以下の測定値が出たときに低血圧が疑われます。


低血圧は高血圧に比べると、健康上の問題が生じることが少ないですが、安心できるわけではありません。


低血圧になると、一番に立ちくらみがでるようになります。また全身の血液循環が滞るため臓器機能の低下を起こす等、身体への悪影響が大きくなります。

■高血圧改善のための生活習慣

血圧が正常ではない場合、医療機関に行くことが先決ですが、高血圧改善、また高血圧予防には生活習慣の見直し、修正することも大切です。

  • 塩分の摂取量を1日5~10g未満にする

  • 脂肪分を控え野菜(1日350g)や果物(200g)をとるようにする

  • 禁煙する

  • お酒をアルコール量として男性20g以下、女性10g以下にする

  • 適度な有酸素運動を3日に1回以上行う

  • 適正体重(18.5>BMI>25)を維持する

  • しっかりとした睡眠をとる

加工食品、インスタント食品のような塩分の多い食品を控え、塩分を排泄する野菜や海藻などカリウムの多い食べ物を積極的に食べましょう。また、腹八分目で満足できるよう、よく噛んでゆっくり楽しく食べるのも、血圧を安定させるコツになります。

■低血圧の改善のための生活習慣

低血圧の改善には、高血圧の改善法と同じくやはり日々の生活習慣の見直しが重要です。

  • 偏食を避け、一汁三菜を基本にバランス良く食べる

  • 1日活動できるよう、血圧を上昇させるために朝食を食べる

  • ポンプ機能を高め血液の流れを円滑にするために、運動をして筋肉をつける

  • 血液が心臓に戻る力が弱めなので、足先が冷えないようマッサージを行う

上記を試しても低血圧が改善せず、立ちくらみなどの症状がある場合には、医療機関を受診してください。

■高血圧、低血圧を自分でチェックするには?

最も分かりやすく具体的なチェック方法としては、毎日血圧を測定することです。


高血圧であわれる症状は、頭痛や肩こり倦怠感が続く等ですが、かなり高くならないと自覚症状はでてきません。やはり、まめに自宅で測定するといいでしょう。


低血圧の症状は、たちくらみや体調不良などですが、こちらも症状がない場合も多くあります。なるべく朝食後、入浴前など、毎日同じ時間、同じ条件で測定をして変化に気づけるようにしましょう。



血圧は「痛い」、「つらい」といった症状がないため、ついつい放置してしまいがちですが、重大な疾患の原因となるので早めの改善が大切。自分の血圧を把握し、生活習慣を改善することで様々な病気から身を守ることができます。血圧を測定する習慣をつけて、自分の体をしっかり守っていきましょう。



(執筆 岡村信良/医療法人小田原博信会 理事長、医学博士-健康検定協会-)

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(マイカラット編集部)