足首を捻挫してしまった場合、自分で湿布を貼るなどして対処をしている人は多いのではないでしょうか。テーピングなら患部を固定できるので、より安定しそうなものですが、自分ではなかなか難しいですよね。そこで今回は、奈良東病院、理学療法士の𠮷本陽二(よしもとようじ)先生に、「足首を捻挫したときのテーピング方法」を教えていただきました。

取材協力・監修



𠮷本陽二氏


医療法人健和会奈良東病院

リハビリテーション科 統括科長(http://www.fureai-net.com/


一般社団法人アスリートケア 理事(http://athlete-care.jp/

大阪府立大学 非常勤講師

専門理学療法士(運動器)

■足首を捻挫したときの対処法

まず大切なのは、「動かさないこと」と「冷やすこと」です。なかには患部を温めたり、揉んだりする人がいますが、こうした対処は症状を悪化させる可能性があるので絶対に行わないようにしましょう。


冷やす際は、保冷剤を利用すると便利です。なければ、冷却シートや湿布を利用するといいでしょう。ただし、保冷剤を肌に当て続けると凍傷の危険性がありますので、15分ごとに冷やしている部分を確認してください。


痛みが落ち着いてきたら、腫れている部分を圧迫しながら寝転んで、足を上に挙げます。強く圧迫しすぎると神経が麻痺する危険性があるので、両足の感覚を比べて確認しながら行ってください。

■自分でできる簡単テーピング方法

情報サイトなどで紹介されているテーピング方法は、スポーツを行う際に「けがを予防する巻き方」がほとんどでしょう。捻挫をした際の痛みや不安感を減らすためであれば、かかとを固定するだけでも十分効果を感じられるはずです。


では、具体的なテーピング方法をご紹介します。ここで紹介する巻き方は、一般的な捻挫をした(つま先が内側下向きに強制された)場合の方法です。


※テーピングは、伸縮性のあるものを使用しましょう。(一般的なドラッグストアでも購入できます。)巻くときは、足首の角度を常に90度に維持するようにします。足の内側と外側を確認しながら巻いていきましょう。



【巻き方】

・内くるぶしのやや上(図1)より、足首の外側からアキレス腱を通り足首の内側へ巻き(図2)、踵の内側を足の裏に向けて強く引っ張ります。引くと同時に(図3)、左手で足首を外向きに押します。


(図1)
(図2)
(図3)

・そのまま、足の裏から足の甲に貼って(図4、5)1本目は、終わりです。


(図4)
(図5)

・一方向のみだと足関節が不安定になるので、反対方向にもテーピングを巻きます。しかし、反対に強く引っ張ると痛みが生じるので、8割程度の力で引っ張りましょう。


・外くるぶし(図6)から足首の内側、アキレス腱を通り、かかとの外側を巻き(図7)足の裏を通します。(図8)


(図6)
(図7)
(図8)

・足の甲に貼って、完成です。(図9)


(図9)

■足首の捻挫をしないための予防法は?

捻挫は「くせになる」といいますが、これを予防するには運動が大切です。いくつか、簡単な運動方法をご紹介します。


1.足の指を曲げる筋力をつける運動

・足の下に新聞紙を1枚敷き、足の指を使ってくしゃくしゃにします。


2.つま先を上げる筋力をつける運動

・座った状態で自分のかかとを反対の足のつま先の上にのせます。そのまま、つま先でかかとを押し上げます。(かかとにも軽く力をこめてください)


・続けて速い速度の運動を行います。今度は、つま先に抵抗は加えません。自然な状態で、つま先を上下に最大限、大きく上下に動かしましょう。痛みがなければ、徐々に動きを速くしてください。


・「つま先立ち」もおすすめです。つま先立ちとかかと立ちの運動を交互に行ってください。慣れてきたら、こちらも素早く動作を行うといいでしょう。



スポーツ習慣がない方は、ウォーキングやジョギングから始めてください。そして、自分に合ったヒールの高さ、フィットした靴を選ぶのも重要です。けがをしてしまっては、おしゃれも楽しめなくなりますよ。そしてもし、捻挫をしてしまった場合は、今回ご紹介した方法でテーピングを行い、早めの回復を目指してくださいね。

(取材・文 中川恵子)