世の中にはさまざまなブスがいる。なにも顔面偏差値が低い者だけがブスではない。本連載では現代社会に存在するさまざまなブスをジャンル分けし、その生態や対処法、また己がそうならないための予防法を紹介していく。


ドラマチックブスとは

ドラマを観て、「こんな恋愛がしてみたい」といった感情を持つのはごくごく自然なこと。美人女優が演じるヒロインと、それを取り囲むイケメン俳優たちの恋愛模様には憧れざるを得ない。しかし、憧れを通り越して、身の丈に合わない理想を抱きすぎると、それはもう「ドラマチックブス」である。


今回はそんなドラマチックブスに分類される3種のブスを紹介する。


いつだってヒロイン「ドラマ完コピブス」


ドラマのヒロインを過剰に意識し、服装やメイク、口調までも完コピするブス。もちろんヒロインを演じているのは顔もスタイルもいい女優なので、必死にコピーしたとしても仕上がりは劣化版である。ヒロインという存在への憧れが強いだけなので、次のドラマが始まればそのヒロインに鞍替えする。そのため、1クールごとに形態変化するレアブスともいえる。口癖や趣味嗜好は、放映中のドラマに準じるので、ここでは明記できない。


【ドラマ完コピブスの対処法】

あくまで意識して似せているのはなく、「偶然ヒロインに似ていた」というスタンスでいたいのが完コピブスの特徴。よって、みんながいる前で「それ◯◯ちゃんがドラマで着てた服だよね!」と指摘すると有効である。女優が着用している写メなどを合わせて見せることでレベルの差を可視化し、公開処刑もできるので効果大。


【ドラマ完コピブスにならないために】

毎朝、起床後のむくんだ顔を自撮りをし、寝起きシーンの女優と見比べる。


視聴者を不快にさせる「最終回ブス」


彼氏との別れ際に駄々をこねるブス。まるでドラマの最終回かのように瞳を潤ませ、切ない表情で彼に抱きつき離れない。周囲の人間に害を及ぼすことは少ないが、見るものに大きな不快感を与えるのが特徴。出没地は、終電間際のJR改札前。


【最終回ブスの対処法】

ゾーンに入っている状態の最終回ブスは集中力がハンパないので、周囲の声に気付くことがない。視線に気付いたとしても「自分たちの熱愛を羨んでいる」と捉えるため凝視はむしろ逆効果といえる。「すみません、銀座線はどこですか?」と尋ねることで、一時的に現実に引き戻すことはできるが、現段階で抜本的な処置方法はわかっていない。


【最終回ブスにならないために】

改札前でいちゃついているカップルたちを観察し、それらに美男美女が存在しないことを細胞レベルに刻み込む。


始まりはドラマチックに「第1話15分拡大版ブス」


恋愛そのものより、異性との出会い方にドラマを求めすぎるブス。「バス停で雨宿りしていたら…」「痴漢を撃退してくれて…」「書店で同じ本を同時に…」といった非現実的な出会いしか受け入れられないため、恋愛の本編すら始まらず経験値は低い。そのくせ理想ばかり高いため、他人の馴れ初めに片っ端からケチを付ける。口癖は「合コンって出会いとは言えないんだよね〜」


【第1話15分拡大版ブスの対処法】

このタイプのブスは、自分の考えが正しいという思いが強いため、反論や説教は全く響かない。裏を返せば、「この出会いは運命的である」と彼女自身が思い込みさえすれば良いので「それって運命じゃない!?」と神輿に乗せることが効果的。たとえただの社内恋愛でも、「同じ時期に同じ会社に入社して、部署まで一緒なんてすごい運命じゃない?」と煽れば、案外簡単に乗せられる。半笑いにならないよう注意が必要。


【第1話15分拡大版ブスにならないために】

女子アナ×野球選手も、言ってしまえばただの職場恋愛だということを肝に銘じる。



(ライター/ほりかわ イラスト/夕海 編集/ヒャクマンボルト)


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