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ドライマウスとは?口が渇く原因とケア方法

2017.11.10

ドライマウスとは?口が渇く原因とケア方法


朝起きたときなどに口や喉の渇きを感じるようになった方、それは口腔乾燥症かもしれません。一般的に「ドライマウス」ともいわれていますが、唾液がうまく分泌されず、口の中が常に乾いた状態になることです。「なんだか口が渇く気がする」と感じるようなら、そのまま放置するのではなく、改善策を考えていきましょう。


今回はドライマウスについて、歯科医の筆者が解説します。

■「唾液」の役目とは?

唾液は主に、耳下腺、顎下腺、舌下線という顔の左右両側にひとつずつある三大唾液腺から分泌されます。


分泌量は、正常な人の場合は一日に1.0から1.5リットル。毎日、大きなペットボトル1本分もの唾液を飲み込んでいるということです。特に昼間や食事中などは分泌量が多くなり、緊張状態など交感神経が優位なときや睡眠中は少なくなります。


唾液の役目は、

  • 咀嚼や嚥下、発音しやすくさせる潤滑作用

  • 口の中の粘膜を守る保護作用

  • 味覚を促進させる溶解作用

  • 歯を強くさせる再石化促進作用

  • 食渣の洗浄作用

などです。健康な口腔内を保つために欠かせないものといえます。


唾液中には抗菌物質も数多く含まれています。たとえば潤滑作用の役割のあるムチンという成分を含んでおり、これはインフルエンザ菌に結合して体内への侵入を防ぐ役割もあるそうです。

■ドライマウスの症状とは?

ドライマウスかどうかは、「安静時」と「ガムを噛んで刺激を与えたとき」の唾液の量を調べて、正常な量より少ないかどうかで診断したりします。


唾液が少ないと、口を開けたときに唾液がネバネバして糸を引いたり、会話中に唾液が泡状になってでてきたり、飲み込むことがスムーズにできなくなくなったりします。さらにひどくなると喉が渇いて夜中に目が覚めたり、日中も常に水分を口に含んでいたくなったりします。唇などが渇いてカピカピになったり、口の中が荒れやすく口内炎や舌炎になることも。


また、食べ物が口の中に残りやすくなり、細菌数も増えるので口臭、虫歯や歯周病のリスクが上がります。歯磨きをしっかりとしているにもかかわらず口臭が強くなったり、虫歯ができたり、歯周病が悪化した場合はドライマウスを疑う必要があります。

■ドライマウスの原因は?

女性更年期以降に多いと言われているドライマウスですが、ホルモンバランスや加齢、ストレスに唾液量の量は影響されるといわれています。


さらに、普段飲んでいる「薬」が原因であることもあります。現代の日本では、何らかの薬を内服している人も多いですよね。薬にはドライマウスの副作用があるものが数多くあります。処方する医師も、服用している患者自身も、「口腔乾燥」という副作用を重要視しないこともあるでしょう。


しかし、唾液減少の副作用のある薬は何千種類とあります。抗不安薬、抗うつ薬、睡眠薬、血圧を下げる降圧剤、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤など…。ぜひ、歯科にかかる際には自分の内服薬を忘れずに申告するようにしてください。


また、唾液だけでなく目や鼻まで乾くというような症状がある場合、シェーグレン症候群という病気の可能性もあります。中年女性に発症が多い自己免疫疾患です。

■ドライマウスの対処法

唾液分泌を促進させる内服薬もありますが、ほかにも日常的に少し工夫するだけでドライマウスは改善することができます。唾液を出すには口の中を刺激してあげることが効果的です。

  • 日中は定期的に虫歯にならないキシリトールガムやタブレットを使用する

  • こまめにうがいをして口の中を潤す

  • 「ベロ回し運動」を行う

    …口を閉じた状態で舌を大きく動かし、頬や唇の裏の粘膜を触ることによって唾液腺を刺激してあげます。

  • 「唾液腺マッサージ」を行う

    …口の中からではなく、外から手で頬や顎下をマッサージして唾液腺を刺激してあげます。


口の中にとって唾液の量が多くて悪いことはありません!!ドライマウスという実感がなくても、自分の口の中のためにぜひ「ベロ回し運動」や「唾液腺マッサージ」に挑戦してみてください。


(執筆 菊地由利佳/歯科医師-健康検定協会-)