いつもなら気にならないような、ちょっとしたことでイライラしてしまうことってありますよね。でも、イライラしてばかりだと、自分も周りの人も嫌な想いをしてしまいます。できれば、そんな状況は避けたいもの……。


そこで今回は「イライラを抑えるハーブ」について、フィトセラピスト(植物療法士)の鈴木七重さんに伺いました。

取材協力・監修



鈴木七重さん


「チムグスイ」代表。フィトセラピスト(植物療法士)。自身のアレルギー体質改善の為にハーブやアロマセラピーを用いた植物療法を出会い17年以上に渡り実践。生活をシンプルにし植物の力を取り入れるうちに、心と体が調和していく体験から本格的に植物療法を学ぶ。


https://www.chimugusui.com

■まずは手軽なハーブティーブレンドで

日々の生活にはストレスが多いもの。特に人工物ばかりに囲まれて自然から離れた生活をしていると、息苦しさを感じやすくなります。そんなときに助けになるのがハーブです。ハーブは西洋で古代から薬としても使われてきました。漢方なども東洋のハーブといえます。


ハーブはブレンドすると、より多くの効果を得やすくなります。アロマとして楽しむのもいいですが、ハーブそのものを口から取るのもおすすめです。


さて、「最近イライラしやすいな」と感じたときに試してほしいのが「リンデンフラワー×オレンジフラワー×セントジョーンズワート」のブレンドティーです。


ひと呼吸おいて

  • リンデン1:オレンジフラワー1:セントジョーンズワート0.5

の比率でハーブをポットに入れます。熱湯を注ぎ3~5分蒸らしましょう。

ゆっくりと花開いていく姿を見つめるだけでも、心がほぐれることと思います。


立ち上る香りと味も、じっくり味わってください。


イライラが募るのは、どこか少し頑張りすぎたり、無理をしているとき。頑張っている自分を労り、自分のためにいつもより丁寧にお花のハーブティーを入れてあげましょう。

■「リンデンフラワー」の効能とは?


リンデンフラワーは、西洋菩提樹の花。ほんのり甘い香りの、とても優しいハーブです。


木の部分を使用したリンデンウッドもハーブティーとして活用されますが、イライラするときには断然、花がおすすめです。


葉に見えるのは苞(ほう)という部分。可憐で繊細なこの苞と花を、自分のためにお茶にするときっと心がほぐれることでしょう。また、フラボノイドが豊富なので、鎮静効果や神経・筋肉の緊張をゆるめる効果が期待できます。ほかに、からだをあたためる効果や発汗利尿作用も。また、粘液質という保湿成分も入っているので、乾燥する季節にはぴったりです。高血圧を防ぐ作用も期待できます。

■「オレンジフラワー」の効能とは?


オレンジフラワーはビターオレンジ(和名ではダイダイ)の花です。

この花から抽出される精油が「ネロリ」。希少価値が高く、高価な精油のひとつです。ハーブも精油も、ミカン科の花特有の芳しいうっとりする香りがします。


柑橘系の花の香りはストレスを感じているときに緊張や不安を和らげ、精神を安定させてくれますし、リンデンとの味の相性もぴったりです。


ストレスからくる頭痛や消化器系の不調(下痢や胃痛など)にも効果が期待できます。


オレンジフラワーのハーブティーも、乾燥した花びらがとてもかわいらしく、見た目でも癒してくれますよ。

■「セントジョーンズワート」の効能とは?


セントジョーンズワートは別名「サンシャインハーブ」と呼ばれ、心に明るさを取り戻してくれるハーブです。


イライラの根っこには不安や恐れ、悲しみなどの感情が隠れていて「こうでなくてはならない」と視野が狭くなっていたり、選択肢が思い浮かばず緊張が続いているのではないでしょうか。


セントジョーンズワートは優れた鎮静効果により、心と身体をリラックスに導き、精神的な疲労を回復し、おおらかな気持ちを取り戻してくれると考えられます。


また、優れた抗うつ作用があり、脳内のセロトニン濃度を高めてくれることがわかっています。そのため、更年期やPMSによる気分の揺れにもおすすめです。


また消炎鎮痛効果も高く、生理痛や腰痛、頭痛、神経痛などの痛みのほか、油につけ込んだ物を外用で皮膚炎や切り傷、やけどにも使うこともできます。


※セントジョーンズワートの注意事項


MAO阻害薬を増強させるので、医薬品との併用には注意が必要です。

安全性クラス : 2d(注釈にあるような他の特定の使用制限がある)

光線療法(レーザー又は紫外線)中の使用は禁忌

色白の人は、セントジョーンズワート使用中に日光への過度の暴露を避けるべき

光感作があるため、光感作薬との併用は避ける


相互作用クラス: C(臨床的に関連のある相互作用が起こることが知られているハーブ)


次の医薬品との併用には注意が必要です。インジナビル(抗HIV薬)、ジギキシン(強心薬)、シクロスポリン(免疫抑制剤)、テオフィリン(気管支拡張薬)、ワルファリン(血液凝固防止剤)、経口避妊薬

『メディカルハーブ安全性ブック第2版』より



イライラして気持ちが落ち着かない……、というときは、ぜひ試してみてくださいね。

※妊娠中には避けてください。


(取材・文 マイルスタッフ)