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やけどの水膨れが破れた!痕を残さないようにするにはどうしたらいい?

2017.11.15

やけどの水膨れが破れた!痕を残さないようにするにはどうしたらいい?


やけどをしてしまった場合、「水膨れ」の症状が出ることがあります。痕を残さずに治すには、自分で水膨れをつぶしたりせず皮膚科を受診しましょう。でも、もしつぶれてしまった場合は?いったいどのようにすればいいのでしょうか。今回は、「やけどの水膨れがつぶれた場合」について解説します。

記事監修



桑原香織 先生


皮膚科医。東京医科大学卒業。同大学病院にて研修後、東京医科大学皮膚科学教室に入局。東京医科大学病院、東京医科大学八王子医療センターで経験を積み、その後は都内皮膚科クリニックに勤務。現在は、一般財団法人中小企業衛生管理協会霞ヶ関診療所の産業医として就労者の健康管理に携わっている。

女医+(じょいぷらす)所属。


▼霞ヶ関診療所

http://www.kasumigaseki.tokyo/

■どうして水膨れになってしまうの?

やけどをしてしまった場合、水膨れができる場合とできない場合があります。水膨れができないという場合は、皮膚の表面を覆う表皮だけにダメージを負っているケースが多く、一般的に程度が軽いものとされています。


一方の水膨れができるのは、表皮より一段階深い部分にある「真皮」がダメージを負っている場合です。真皮から浸出液という、タンパク質などを含む液体が染み出し、それが表皮との間にたまることで水膨れができるのです。真皮にダメージがある場合は治るのに時間がかかるため、水膨れができるということは症状も重めということになります。

■水膨れが破れてしまったら?

水膨れの中にたまっている浸出液は、細胞に栄養分を供給するほかに、やけどをした表皮部分が感染症を起こさないようにするという役目を持っています。


浸出液がその場にとどまっている場合はその効果を発揮し続けますが、もし何かの拍子に水膨れがつぶれてしまうと、浸出液が流れ出てしまい、表皮がむき出しになってしまいます。そうなると雑菌が入り込み、感染症を起こす可能性が出てきます。患部が何らかの感染症を起こしてしまった場合は、傷の治りが遅くなるだけでなく、症状が悪化することで痕が残ってしまうということも考えられます。

■水膨れをきれいに治すには?

やけどをして水膨れができてしまった場合、まずは水でしっかりと冷やすことが大事です。


水膨れが広範囲にできたら、重症ということも考えられるので、その場合はすぐに皮膚科に行くようにしてください。もちろん水膨れの範囲が小さい場合でも、真皮の深い部分までダメージを負っていることも考えられますので、しばらくたっても痛みがひどい場合には受診しましょう。

■痕を残さないためのポイント

痕を残さないためには、自分で水膨れをつぶさないようにすることが大事です。ですので、もし水膨れができてしまったら、自己判断で治療をせずに皮膚科で診てもらうようにしましょう。


皮膚科では、清潔な針で水膨れを穿刺し中に溜まっている浸出液を抜いて、水疱蓋(水膨れをつくっていた表面の皮膚)をできるだけつぶさない状態で、感染の予防に努めます。抗生物質含有軟膏と肉芽形成促進作用のある軟膏を症状に応じて使い分けます。


ただし、傷が指先など小さな範囲であり、また症状が軽度である場合は、市販の創傷被覆材で患部を覆ってしまう方法もあります。これは「湿潤療法」と呼ばれているもので、創傷被覆材が水膨れのようになって内部に浸出液をとどまらせ、感染を防ぎつつ治療することができます。もちろん誤った使い方をすれば雑菌の繁殖につながることもあるので、使用する際は患部を清潔にするなど、正しい使い方をするようにしてください。



やけどが重度である場合は、水膨れをつぶさなくても痕が残ってしまうことがあります。それをできるだけ防ぐには、やはり皮膚科で早期に診てもらい、適切な治療を受けるのが一番です。


(中田ボンベ@dcp)