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数値は何を表してるの?健康診断で行われる「血液検査」の項目

2017.11.18

数値は何を表してるの?健康診断で行われる「血液検査」の項目


健康診断などで行われる「血液検査」。血液からはその人の体について多くのことが分かります。そのため、実は血液検査の項目は多岐にわたりますが、普通は必要なものだけ選んで行います。今回は「血液検査の項目」について解説します。

記事監修


笹倉渉院長・医師


『公立昭和病院』初期臨床研修医。『東京慈恵会医科大学付属病院』麻酔科・助教。『公益社団法人 北部地区医師会病院』麻酔科・科長を経て、現『MYメディカルクリニック』院長。


⇒MYメディカルクリニック

http://mymc.jp/

■血液検査は「専門の業者」が行っている

現在では、ほとんどの病院で血液検査を外注しています。病院で採取した血液は、専門の検査業者に送られ、そこで検体(この場合は血液)について検査を行い、結果を医師に戻します。医師から患者さんに結果を告げるとともに、注意点などについて話す、という流れです。大きな病院であれば、委託を受けた検査会社が病院内に機器やスタッフを投入しており、その場で検査を行うこともあります。


検体検査業者はそれぞれ多くの検査項目を用意しています。より細かく、より多くの検査が行えるようになっており、現在では血液検査の項目は2,000種を超えるといわれています。


たとえば、少量のアレルゲン物質を皮膚に貼る「パッチテスト」が行われていた「アレルギー検査」も、今では簡便に血液検査で結果を知ることができるようになっているのです。

■一般的な血液検査の項目は?

血液からは非常に多くのことが分かるので、検査項目も多種多様。しかし、一般的には以下のような検査項目が用いられます。


●主な血液検査項目


・総蛋白(たんぱく)

単位:g/dL

基準値:6.7-8.3

説明:血清中に含まれる蛋白の量を計測します。


・アルブミン

単位:g/dL

基準値:3.8-5.2

説明:アルブミンの量を計測します。アルブミンは肝臓で生成されます。


・A/G

単位:-

基準値:1.1-2.0

説明:アルブミンとグロブリンの量の比率です。


・TTT

単位:U

基準値:4.0以下

説明:TTTは「チモール混濁試験」の略で、グロブリンの量を計測します。膠質反応検査(肝機能検査)のひとつです。


・ZTT

単位:U

基準値:2.0-12.0

説明:ZTTは「硫酸亜鉛混濁試験」の略で、グロブリンの量を計測します。膠質反応検査(肝機能検査)のひとつです。


・AST(GOT)

単位:U/L

基準値:10-40

説明:ASTは「アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ」の略で、その量を計測します。ASTはアミノ酸をつくり出す酵素です。


・ALT(GPT)

単位:U/L

基準値:5-45

説明:ALTは「アラニンアミノトランスフェラーゼ」の略で、その量を計測します。ALTもアミノ酸をつくる働きをします。


・LD(LDH)

単位:U/L

基準値:120-240

説明:LDHは「乳酸脱水素酵素」の略で、細胞の中で糖をエネルギーに変換する際に働く酵素です。その量を計測します。


・ALP

単位:U/L

基準値:100-325

説明:ALPとは「アルカリホスファターゼ」の略で、リン酸化合物を加水分解する働きをする酵素です。その量を計測します。


・γ-GTP

単位:U/L

基準値:男性80以下/女性30以下

説明:γ-GTPとは「ガンマグルタミルトランスペプチターゼ」の略で、タンパク質を分解する酵素です。その量を計測します。


・LAP

単位:U/L

基準値:男性45-81/女性37-61

説明:LAPは「ロイシンアミノペプチターゼ」の略で、タンパク質の分解を媒介する酵素です。その量を計測します。


・コリンエステラーゼ

単位:U/L

基準値:男性234-493/女性200-452

説明:コリンエステラーゼは肝臓でつくられる酵素で、血液中に放出されます。その量を計測します。


・血清アミラーゼ

単位:U/L

基準値:40-122

説明:血清アミラーゼはでんぷんを分解する酵素です。その量を計測します。


・尿素窒素(UN)

単位:mg/dL

基準値:8.0-20.0

説明:尿素窒素は肝臓で合成される老廃物です。その量を計測します。


・クレアチニン

単位:mg/dL

基準値:男性0.61-1.04/女性0.47-0.79

説明:クレアチンが代謝されてできる老廃物で、腎臓でろ過され尿に排出されます。その量を計測します。


・尿酸(UA)

単位:mg/dL

基準値:男性3.8-7.0/女性2.5-7.0

説明:プリン体が分解されてできる老廃物です。その量を計測します。


・ナトリウム(Na)

単位:mEq/L

基準値:137-147

説明:電解質のひとつ「ナトリウム」の量を計測します。


・クロール(Cl)

単位:mEq/L

基準値:98-108

説明:電解質のひとつ「クロール」の量を計測します。簡単にいうとクロールとは「食塩」のことです。


・カリウム(K)

単位:mEq/L

基準値:3.5-5.0

説明:電解質のひとつ「カリウム」の量を計測します。


・カルシウム(Ca)

単位:mg/dL

基準値:8.4-10.4

説明:電解質のひとつ「カルシウム」の量を計測します。


・無機リン(P)

単位:mg/dL

基準値:2.5-4.5

説明:電解質のひとつ「無機リン」の量を計測します。


・マグネシウム(Mg)

単位:mg/dL

基準値:1.9-2.5

説明:電解質のひとつ「マグネシウム」の量を計測します。


・血清鉄(Fe)

単位:μg/dL

基準値:男性50-200/女性40-180

説明:血清中に含まれる鉄の量を計測します。鉄はヘモグロビンの材料になります。


・TIBC

単位:μg/dL

基準値:男性270-425/女性270-440

説明:TIBCは「総鉄結合能」の略で、鉄と結合している血液中のトランスフェリンを表します。


・UIBC

単位:μg/dL

基準値:男性140-330/女性150-385

説明:UIBCは「不飽和鉄結合能」の略で、鉄と結合していないトランスフェリンを表します。


・総コレステロール

単位:mg/dL

基準値:120-219

説明:コレステロールは脂質の一種で「細胞膜の材料となる」「ホルモンの材料となる」「胆汁酸の材料となる」という働きがあります。その量を計測します。


・LDL-コレステロール

単位:mg/dL

基準値:65-139

説明:LDL-コレステロールは「低比重リポ蛋白コレステロール」の略で、いわゆる「悪玉コレステロール」のことです。その量を計測します。


・HDL-コレステロール

単位:mg/dL

基準値:男性40-85/女性40-95

説明:HDL-コレステロールとは「高比重リポ蛋白コレステロール」の略で、いわゆる「善玉コレステロール」のことです。その量を計測します。


・TG(中性脂肪)

単位:mg/dL

基準値:30-149

説明:余ったエネルギーは中性脂肪の形で蓄えられ、エネルギー源となります。血液中にある量を計測します。


・グルコース(GLU)

単位:mg/dL

基準値:70-109

説明:血液中のグルコース(ブドウ糖)の量を測定します。これがいわゆる「血糖値」です。


・HbA1c(NGSP)

単位:%

基準値:4.6-6.2

説明:赤血球中のヘモグロビンがどのくらい糖と結合しているか、その割合を示す数値です。


・CRP定量

単位:mg/dL

基準値:0.30以下

説明:CRPとは「C-リアクティブ・プロテイン」の略で、体内で炎症などが起こると肝臓で生成され、血液中に流れ出す物質です。その量を計測します。


・白血球数

単位:/μL

基準値:3,300-9,000

説明:体の免疫性に重要な役割を果たす白血球の量を測定します。


・赤血球数

単位:×10の4乗/μL

基準値:男性430-570/女性380-500

説明:赤血球の量を測定します。


・ヘモグロビン

単位:g/dL

基準値:男性13.5-17.5/女性11.5-15.0

説明:ヘモグロビンの量を計測します。ヘモグロビンは赤血球中にあり、鉄とタンパク質が結び付いたものです。体の隅々まで酸素を運び、替わりに二酸化炭素を受け取る仕事をします。


・ヘマトクリット

単位:%

基準値:男性39.7-52.4/女性34.8-45.0

説明:血液中に占める赤血球の割合を計測します。


・血小板数

単位:×10の4乗/μL

基準値:14.0-34.0

説明:血小板は出血の際に、血液を凝固させ、損傷箇所をふさぐ仕事をします。血小板の量を測定します。


・MCV

単位:fL

基準値:85-102

説明:赤血球の平均的な大きさを計測します。


・MCH

単位:pg

基準値:28.0-34.0

説明:赤血球1個当たりの平均ヘモグロビン量を計測します。


・MCHC

単位:%

基準値:30.2-35.1

説明:赤血球中の平均ヘモグロビン濃度を計測します。


・白血球像 NEUT

単位:%

基準値:40.0-75.0

説明:好中球(neut)の割合を計測します。白血球の半分以上がこの好中球で、体内に入った異物のところへ移動しこれを攻撃します。


・白血球像 LYMPH

単位:%

基準値:18.0-49.0

説明:リンパ球の割合を計測します。リンパ球は骨髄でつくられますが、体内に侵入した抗原に対抗する働きをします(Tリンパ球は異物を攻撃、Bリンパ球は抗体をつくり出すことに関わります)。


・白血球像 MONO

単位:%

基準値:2.0-10.0

説明:単球(mono)の割合を計測します。単球は、好中球と同じく異物を攻撃するほか、古くなった血球を分解する・異物の情報をリンパ球に伝達するという仕事をします。


・白血球像 EOSINO

単位:%

基準値:0.0-8.0

説明:好酸球(eosino)の割合を計測します。好酸球は、好中球と同じような働きをしますが、好酸球は寄生虫への攻撃も行います。


・白血球像 BASO

単位:%

基準値:0.0-2.0

説明:好塩基球(baso)の割合を計測します。アレルギー反応に関わり、ヘパリン、ヒスタミンを含みます。


・白血球像 A-Lymph

単位:%

基準値:0.0 

説明:異型リンパ球(A-lymph)の割合を計測します。異型リンパ球とは、体内に侵入した抗原に反応して変形したリンパ球です。


※基準値は検体調査会社、医療機関などによって少々異なります。



血液検査の項目は略称が使われていることが多いので、それが何を調べているのか一般の人には分かりにくいですね。でも、知っていると結果をより深く理解でき、健康管理にも役立ちますよ!


(高橋モータース@dcp)