便秘が治ったと思ったら今度は下痢になり、下痢が治まったと思えばまた便秘になる……。こうした「便秘と下痢を交互に繰り返す」という症状に悩まされたことはありませんか? どちらも厄介な症状ですから、「せめてどっちかにして!」という気持ちになってしまいますよね。今回は「便秘と下痢を繰り返してしまう」原因と対策を解説します。

記事監修


佐藤浩一郎 先生


消化器内科医。東邦大学医学部卒業、新潟県立がんセンター新潟病院、東邦大学医療センター大橋病院を経て、帝京大学医学部附属溝口病院勤務。現、消化器内科准教授。医師+(いしぷらす)所属。


▼詳細プロフィール

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■「便秘と下痢を繰り返す」症状から考えられる病気

便秘と下痢を繰り返してしまう理由のひとつとして挙げられるのが、「過敏性腸症候群」です。過敏性腸症候群では精神的なストレスで増悪することが知られています。ストレスを感じることで、中枢における情動の変化が消化管に影響をあたえ腹痛等の症状が起こりやすくなります。


下痢か便秘のどちらか一方というケースもありますが、下痢と便秘を何日か置きに繰り返すといったケースも見られます。


この過敏性腸症候群を原因とする便秘は、「痙攣(けいれん)性便秘」と呼ばれていて、腹痛があり便意が強く、コロコロした小さな便(兎糞状)を認めます。


また、進行大腸がん等の大きな大腸腫瘍は、腫瘍が大きくなるにつれて便の排出を阻害し、便秘のような症状になります。その後、便の通り道が狭くなり下痢のように排出されることがあります。


そのほかでは、便秘薬の副作用というケースもあります。下剤全般に下痢の副作用の可能性があり、この場合では、下剤の減量および中止が必要になります。

■疾患の原因や治療法は?

痙攣性便秘は、精神的なストレスが原因で増悪します。通常の便秘や下痢と違い、便秘薬や下痢止めの服用はかえって悪化する可能性があります。まずは医療機関に相談することが適切な改善方法といえます。


「大腸がん」や「大腸ポリープ」は、加齢、肥満、喫煙などさまざまな原因によって起こるもの。大腸がん、そして大腸がんに移行する可能性のある大腸ポリープは、医療機関で適切に診断され処置を受けるしかありません。早期発見が重要となるので、専門医と相談の上、検査を受けるように心掛けたいところです。


便秘薬の副作用によって下痢の症状が出ている場合は、すぐに薬の使用をやめ、医療機関で診察を受けましょう。便秘は生活習慣や食習慣が原因で起こっていることも多いため、薬に頼らず、まずは生活習慣を改善する、食べるものを工夫するといったことから始めてみるのもいいでしょう。


過敏性腸症候群は、仕事などでストレスを抱える社会人に多いとされるので、痙攣性便秘に悩まされている人も必然的に多くなります。もし自分が今回紹介した特徴に当てはまるという場合は、医療機関で診察を受けてみるといいかもしれませんね。

⇒参考:日本医師会「過敏性腸症候群とは…」

https://www.med.or.jp/forest/check/kabinsei/

(中田ボンベ@dcp)