きれいに洗濯したはずなのに、なんだか生乾きのニオイがする。しわだらけ……。もう一度洗ったり、アイロンをかけたりしなければならないと思うと、ちょっと気が重いですよね。でもこれ、洗濯物を干すときに少し気をつけるだけで防ぐことができます。洗濯物のニオイとしわを防ぐ「上手な干し方」を解説します。

■生乾きのニオイを防ぐコツ

1.ニオイの元を残さない、増やさないようにする

洗濯したあとの嫌なニオイの原因は、「細菌」です。


そのため、洗濯物に細菌を残さないよう、まずは「しっかりと洗ってすすぐこと」が大切です。洗濯にお風呂の残り湯を使うと節水になりますし、温水なので汚れ落ちもよくなります。ただ、お風呂の残り湯には私たちの体から落ちた細菌が含まれていることも。これが洗濯物に移り、ニオイの原因になる可能性もあります。


部屋干しをする際は、水道水での洗濯がおすすめです。



漂白剤には殺菌効果がありますが、衣服の繊維を傷めることがありますので、注意点をよく確認してから使用するようにしましょう。


そして、細菌を増やさないことも大切です。適度な栄養(汚れ)と水分は細菌を増やす原因となります。洗濯物を洗わずにためておいたり、洗濯機にたくさん入れすぎたり、洗濯後の衣服を濡れたまま放置したりするのは、細菌を増やす原因になります。洗濯物は「ためない」、「洗い終わったらなるべく早めに干す」ようにしましょう。



2.乾きやすい条件を整える

「低湿度」「風」「高温」が洗濯物を乾きやすくするための条件です。


洗濯物が「乾く」とは、水分が蒸発してなくなることですから、水分が蒸発しやすい条件を整えれば良いのです。低湿度、つまり空気が乾燥していると水分は蒸発しやすくなります。冬にお肌が乾燥する、洗濯物がよく乾くなどといった現象は、いずれも空気が乾燥していて水分が蒸発しやすいからです。つまり、部屋干しの場合にはお部屋の湿度を下げると乾きやすくなります。湿度が高い際は、除湿機やエアコンのドライ機能を使うといいでしょう。また、扇風機やドライヤーなどで風を送り、洗濯物の周りの空気を動かす方法もおすすめです。



ご自宅に「乾燥機」があれば、上手に利用するといいですね。乾燥機は高温で水分を取り除きますので、細菌の増殖を防ぎ、早く乾かすことができます。「干す前にアイロンをかける」のも、乾燥機を使うのと同じような効果が期待できます。



3.乾きやすい干し方をする

できるだけ「広い範囲が空気に触れる」ように干し方を工夫しましょう。


洗濯物は、なるべく間隔をあけて干します。タオルは半分に折るよりも、ずらして重ならないように干したほうが早く乾きます。広げてピンチハンガーに干せば、さらに生乾きのニオイを防ぐことができるでしょう。ピンチハンガーは、タオルだけでなく靴下やズボンなどを干す際にも役立ちますよ。


シャツを干すときは針金ハンガーを広げて使い、シャツの中に空間ができるように工夫しましょう。



★洗濯機のケアも大切! 

洗濯物だけでなく、「洗濯機」自体もしっかりケアすることが大切です。


特に「洗濯槽」はしっかり乾かすようにしましょう。細菌を増殖させないためにも、洗濯後は洗濯機のふたを開けて乾燥させます。そして1カ月に1度程度は掃除をしましょう。洗濯槽は裏側に汚れがたまりやすいので、専用クリーナーや漂白剤を使って洗います。洗濯機に「掃除機能」があればそれを使い、なければ2-3時間ほど薬剤を浸けたあと、洗濯をするときと同様の運転をしましょう。洗濯槽だけでなく、洗剤投入口やふたの裏側なども掃除するとなお良いですね。

■しわができるのはなぜ?


「しわ」は、繊維が変形することでできます。たとえば、平らな状態の布を折り曲げて、ぎゅっと力を加えると折り目がつきます。これがそのまま固定してしまった状態を「しわ」といいます。


「しわになりやすい服」と、「しわができにくい服」がありますね。この違いは、素材の「弾性」にあります。弾性とは、布が元の平らな状態に戻る力のこと。綿や麻は弾性が少ないため、しわになりやすいのです。


洗濯の際にできる「しわ」については、弾性だけでなく水分も関係しています。繊維分子の間には結びつく力が働いているのですが、水分を吸うとこの力が緩んで変形しやすくなります。つまり、洗濯によって水分を吸った繊維分子は、結びつきが緩んでいるため変形して、しわになりやすいのです。洗濯機の中で水を吸った状態でぐるぐる回ってしわができ、その後、脱水によって水分が抜けた洗濯物は、繊維分子の結びつきがふたたび強くなり、変形しにくい状態になります。


そのため、洗濯後の衣服をそのままにしておくと、しわが残ってしまいます。

■しわを防ぐコツ

しわを防ぐには、「脱水後すぐ」が重要になります!脱水直後は洗濯物に水分が残っていて変形しやすい状態ですから、しわをきちんと伸ばして干せば、「乾いたあともしわだらけ……」という結果にはならないのです。脱水が終わったらすぐに洗濯物を取り出し、しっかりしわを伸ばして干しましょう。



洗濯が終わったのに、「あとで干そう……」なんて思ってついつい放置してしまっていませんか?洗濯物にニオイとしわを残さないためには、脱水後すぐに干すことがポイントです。干し方とタイミングを少し工夫するだけで、お気に入りの柔軟剤の香りもより効果を発揮しますし、アイロンがけもいらなくなるかもしれません。ぜひ、試してみてくださいね。


(執筆 Yukie Karube/テキスタイルアドバイザー)