腰をなめらかに動かす振り付けや、露出の高い衣装でセクシーな印象のベリーダンス。実は深い歴史があることをご存じですか? 趣味としても、エクササイズとしても楽しめるベリーダンスの世界を覗いてみましょう。
■ベリーダンスは「世界最古の踊り」?
ベリーダンスは「世界最古の踊り」といわれており、女神崇拝の儀式として巫女が踊ったのが始まりなのだそうです。その後、豊穣を祝うための踊りとしてアラブの女性たちに受け継がれました。現在のショー・スタイルを築き上げたのは、インドから西へ旅を続けたジプシーたち。ベリーダンスの衣装にコインが縫い付けられているのは、全財産をアクセサリーとして身につけていたジプシー文化のなごりなのです。
「お腹の踊り」という意味の「ベリーダンス」というネーミングは、19世紀にフランスで開催された博覧会で披露されたダンスを見て、西洋人がつけたそうです。
アラブの人達はこの踊りを「東洋の踊り」という意味の「Raks Sharky(ラクスシャルキ)」と呼んでおり、「日本ベリーダンス連盟」ではこれを英訳した「オリエンタルダンス」というネーミングを広めようとしています。
イスラム教国であるアラブでは、一般の女性がプロのダンサーになることはあまりありませんが、アラブ女性たちのほとんどは幼少の頃からベリーダンスを踊ることができるそうです。一方アメリカでは、60~70年代にはイラン、アルメニア、トルコなどの移民たちがベリーダンスを広めたことにより、ヒッピー全盛の時代に爆発的な人気を獲得。日本でも2006年ころから人気が出はじめ、今では定番の習い事のひとつになりました。
■ベリーダンスでスタイルがよくなる?
ベリーダンスは、腰を激しく動かすためウエストの引き締めやくびれ作りに効果的といわれています。ほかのダンスと違い全身を激しく動かすわけではないので、体重ダウンというよりは、美しいボディライン作りに役立つと考えたほうがいいかもしれません。
初めて挑戦するときには、まずは基本の腰を回す動き「ヒップサークル」をマスターしましょう。腰を前に出すときには膝を曲げ、骨盤を突き出すように。逆に後ろに回すときには膝はほぼまっすぐにして、腰を折り曲げてお尻を後ろに突き出します。
左右に動かすときは、腰を出すほうの脚に体重をかけるのが大切。この動きを繋げて円を描きます。お尻の動きが床と水平になるように心がけましょう。
ほかにも、ベリーダンスは胸で円を描くチェストサークルなど、部分ごとの引き締めにつながりそうな動きが豊富です。各地で教室が開かれているほか、レッスン動画もたくさんアップされているので、魅惑のダンスを一度体験してみてくださいね。