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鼻が片方、いつも詰まっている気がする…。これって病気?原因は?

2017.11.30

鼻が片方、いつも詰まっている気がする…。これって病気?原因は?


鼻の穴はふたつありますが、「どちらか一方がいつも詰まっている」、また「詰まりがち」なんてことはないでしょうか?もちろん風邪気味のときなど、誰にでも起こることなのですが、「常に」となると疾患による症状の可能性もあります。今回は「鼻の詰まり」についてご紹介します。

記事監修



木村聡子先生


耳鼻咽喉科医。日本耳鼻咽喉科学会専門医、医学博士。女医+(じょいぷらす)所属。

■基礎知識! 鼻の穴から気道への道

鼻の穴(「鼻孔(びこう)」といいます)はふたつあり、ここから空気を取り入れて肺に送ります。


鼻の穴から鼻の奥に向かって空気の通り道(鼻道)がありますが、鼻の中央にある「鼻中隔(びちゅうかく)」という仕切り板によって、左右の通り道は分けられています。ふたつの鼻道は奥で合流して、口・喉につながります。


口と鼻は上気道の咽頭部分で合流していったん1本の管になるのですが、「軟口蓋(なんこうがい)」と「喉頭蓋(こうとうがい)」という弁の切り替えで、それぞれ気管と食道に連結されます。口から入った食べ物が間違って気管のほうへ行かないのは、この弁がうまく働いているからです。

■鼻呼吸は「片方の穴」で行われている?

鼻の穴はふたつあって、鼻道もふたつなのですが、実は普段の呼吸ではこれを片方ずつ使っています。使わないほうでは、鼻甲介(びこうかい)と呼ばれる組織が膨張して空気の通りをふさぐようになります。


普段、酸素の供給量が十分であるときには、片方の鼻道はお休みしているのです。切り替わりは2.5時間おきといわれており、これを「ネーザル・サイクル」(nasal cycle)と呼びます。直訳すれば「鼻のサイクル」ですね。


このネーザル・サイクルを踏まえれば、鼻道の片方が詰まるというのはむしろ自然なことです。ただし、「常に」片方の鼻道だけが詰まっているのは、疾患である可能性があります。

■常に片方の鼻道だけが詰まる疾患

常に片方の鼻道だけが詰まるという代表的な疾患には、以下のようなものがあります。


●鼻中隔湾曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)

左右の鼻道を分けている「鼻中隔」が何らかの原因によってゆがんでいるという病気です。鼻中隔のゆがみによって、左右どちらかの鼻道が狭くなり、そちら側だけが詰まったように感じます(またそちら側だけが詰まりやすくなります)。


●副鼻腔炎(ふくびくうえん)

副鼻腔に炎症があることによって起こる病気です。炎症によって鼻粘膜が傷つき、その部分が修復のため厚くなるなどすると鼻道がふさがれることがあります。粘膜が膨れて鼻茸(はなたけ:鼻ポリープともいわれます)になって、これが鼻道をふさいでしまうこともあります。また、炎症による膿(うみ)が出ることもあるのです。ちなみに副鼻腔炎が慢性化すると「慢性副鼻腔炎」となり、これが「蓄膿症(ちくのうしょう)」です。


※鼻の穴を含んだ、鼻にある空洞全体を「副鼻腔」といいます。


●歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)

目・鼻・口は1本の管でつながっているので、それぞれの器官で何らかの疾患を発症すると、それが別の器官に影響を及ぼすことがあります。「歯性上顎洞炎」は、歯の炎症が起こり、それが鼻や目に達して起こる病気です。腐敗臭を感じたり、目の奥が痛むといった症状のほか、鼻道がふさがれることがあります。


また、アレルギー性鼻炎の人では、副鼻腔炎でも紹介した「鼻茸」ができることがあります。鼻茸は厄介なもので、ひどい場合には鼻道がふさがれて鼻呼吸ができなくなるのです。鼻茸の大きさや部位によっては、においを感じにくくなるなどの症状が現れます。



普段の呼吸では鼻の穴は片方ずつしか使われていないという「ネーザル・サイクル」については、初めて聞いたという人もいらっしゃるかもしれませんね。常に片方の鼻が詰まっているという場合には、何らかの疾患によるものかもしれませんので、耳鼻咽喉科で診察を受けるのが良いでしょう。


(高橋モータース@dcp)

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(マイカラット編集部)